機関紙「いわて労連 2022年月9号      

●岩手地方最低賃金854円を答申/中央目安に33円上乗せ/令和4年度 地域別最低賃金 答申状況(表)●大熊座●「福島をわすれない!」復興県民会議第12回総会・学習会/復興はいまだ途上●「国葬」に反対!3年ぶりの一時金プラス勧告/22人事院勧告に対する声明●原水爆禁止2022世界大会・広島大会●19日盛岡夕方デモ●高齢者医療費2倍化中止を!年金引き下げ反対!●はたらくみんなの助けあい/全労連共済 岩手県支部●NEWS フラッシュ●主張●〜季節の一汁一菜で〜ナナコのゆるりお膳ごはん 第6回●川  柳

1面

岩手地方最低賃金854円を答申/中央目安に33円上乗せ

 8月23日、岩手地方最低賃金審議会は第5回本審を行い、最低賃金を854円に引き上げると答申しました。中央最低賃金審議会が先に示した目安額30円引き上げに3円上乗せしました。時給表示になって以降最高額の引き上げ額ですが、私たちの要求には及ばない水準であり、いわて労連は異議申し出を行います。

 いわて労連は労働局や審議委員への要請、審議会への意見書提出や意見陳述、署名提出など行ってきました。8月4日には盛岡市大通で最賃ディーセントワーク宣伝を行い、この間集めた署名とともに労働局に提出しました。8月8日と23日には労働局前でスタンディング宣伝を行ってアピールしてきました。
 岩手の答申が出たことで全国の答申がそろいました。答申どおりに決まれば加重平均は961円(31円引き上げ)となります。岩手の854円は、昨年の東北単独最下位を脱することはできますが、全国では下から2番目の水準です。
 最高額の東京は1072円、最低額は853円で、差額は219円です。岩手と東京の差額は218円で、昨年より2円縮めています。 今年の中賃目安はABランク31円、CDランク30円と地域格差をつけた内容でした。しかし地方審議会の奮闘で、22道県で1円から3円の上乗せを実現させて地域格差を是正させています。一方、Bランクの山梨が898円、Cランクの北海道が920円と、ランク制度の矛盾もあらわれています。

「付帯決議」で前進も
 
私たちはこの間の調査で、全国どの地域で暮らしても最低限必要な生計費はほとんど格差がないこと、時給1500円以上が必要なことを明らかにしてきました。 「直ちに1000円」を求めてきたことから、いわて労連は岩手地方最賃審議会に異議申し出書を提出する準備をしています。9月8日に次回の審議会が開催されて、今年の岩手の最低賃金が確定します。発効日は10月20日の予定です。
 今年の岩手の答申には初めて付帯決議として国への要望が付されました。中小企業支援の拡充など、私たちの求めてきた内容が盛り込まれています。これまでも福島や秋田、山形などでこうした付帯決議が地方最賃審議会で出されており、岩手でも対応を求めてきたものです。
 こうした前進点も力に、全国一律最低賃金制度確立・時給1500円をめざして改めて運動を進めていきましょう。

令和4年度 地域別最低賃金 答申状況(表)


大熊座
 長い雨が上がった途端、朝晩めっきり涼しくなり、虫の音に秋の訪れを感じます。稲穂が黄金色に色づき頭を垂れてもう実りの秋ですね▼いわて労働相談センターでは、未組織労働者から幅広く労働相談を受けています。相談を受けて感じるのは、やはり職場に労働組合が必要だ、ということです。労働組合がないと、労働者はバラバラにされ競争させられて、会社の方針に黙って従うか、さもなくば辞めるしかないということに▼賃金や労働条件は、労使が対等に話し合って決めるものだと、労働基準法第2条に書いてあるにも関わらず、会社側は労働者の意見を聞かず、経営側だけで決めて労働者に従わせようとします。労基法を認めず、労働組合を敵視する、まるで戦前のような感覚をもった経営者が未だに存在していることに驚かされます▼ぜひこの秋は全ての職場で、ハラスメント防止対策を事業主に徹底させましょう。まずは、事業主にハラスメント根絶宣言を出させ、社内外に相談窓口を設置させ、全員を対象としたハラスメント防止のための研修や教育の実施、事案発生時の調査委員会等の設置、懲戒規程の整備、再発防止の研修など、事業主の責任でハラスメント防止対策を明確化させることです。ハラスメントで貴重な戦力を失うことは会社にとっても大きな喪失ですが被害者にとっては、精神的に傷を負い一生の問題にも▼風通しの良い、明るく元気に働ける職場をつくるために職場チェックを▼いつも皆さんのハガキに季節を感じたり励まされました。ありがとうございました。次号から、(る)さんが担当になります。よろしく、です。(こ)



2面
「福島をわすれない!」/復興県民会議第12回総会・学習会

 東日本大震災津波救援・復興岩手県民会議は8月28日に第12回総会を県公会堂を会場に開催し、オンライン含めて40人が参加しました。記念講演として斉藤富春・ふくしま復興共同センター代表委員(前福島県労連議長)が「原発事故から11年…福島の現状と課題」と題してお話ししました。

 斉藤さんは福島から会場までリアル参加でかけつけてお話しいただきました。  福島県全体の避難状況(県・5月)は30、231人(県内6、549+県外23、677+不明5人)とされていますが、実態は約8万人とも言われています。
 廃炉作業は長期にわたり、敷地の再利用までは数百年かかるとも言われています。最も広い帰還困難区域を抱える浪江町は、来年春に住民の帰還が始まりますが、意向調査では(22年1月)52%が「戻らない」と回答しています。
 原発事故汚染水の海洋放出方針が一方的に決められ、59市町村中44議会が反対や方針撤回の決議をあげています。一方で県民の賛否は分かれています。10〜40代で「賛成」の傾向にあります。「海洋放出以外に選択肢がある」「東電の計画でも海洋放出に54・8年もかかる(想定によっては200年以上)」「タンクは減らず、汚染水も増加し、東電の計画はすでに破綻している」ことなどを広く知らせ、10月の福島県知事選挙(10月30日投票)の大争点にしていくことが重要です。
 6月の原発避難者集団訴訟・最高裁判決では、国の賠償責任は認められませんでした。7月の「東電株主代表訴訟」の東京地裁判決では旧東電経営人4人に対し13兆円の賠償命令が出されています。ウクライナ危機を背景に「燃料費が上がるから原発を再稼働すべき」という声もありますが、2014年の大飯原発差し止め訴訟の福井地裁判決に立ち戻って考えることが重要と強調しました。
 最後に「原子力に依存しない、安全・安心で持続的に発展可能な社会づくり」を掲げた当初の「復興ビジョン」の基本理念に立ち返って「誰1人取り残さない復興を!」と訴えました。

復興はいまだ途上
 その後の総会では、方針と体制が提案されて新年度方針が確認されました。
 討論では「不漁の影響で漁協の経営も深刻」(久慈)、「原発汚染水海洋放出方針に反対する運動の強化を」(宮古)、「復興は途上、生業を支えることが重要」(斉藤県議)など意見が出されました。
 役員では、いわて労連からの代表世話人が金野耕治さんから中野るみ子さんに代わって選出されました。

「国葬」に反対!
 
安倍元首相の「国葬」が岸田政権による閣議決定で強行されようとしています。しかし日を追う毎に国葬「反対」の声が高まっています。反対署名も広がっています。
 8月5日、憲法改悪反対岩手県共同センターは、盛岡地裁前で「国葬反対」のスタンディング宣伝を行いました。チラシや「国葬」反対のFAX要請の用紙を配布しながら、参加者がそれぞれの思いをスピーチしました。
 8月31日には国会前で4000人が参加して反対行動が行われました。県内でも9月3日に「安倍元首相の『国葬』に反対! 市民フォーラム」(主催・実行委員会)が開催されます。

3年ぶりの一時金プラス勧告/22人勧声明

 
8月8日に発表された人事院勧告に対して、いわて労連と県公務共闘は声明を発表しました。


22人事院勧告に対する声明

1.人事院は本日、国会と内閣に対して今年度の国家公務員賃金について、官民較差(621円、0・23%)にもとづき、初任給について大卒3、000円、高卒4、000円引き上げを行い、それをふまえた30歳半ばまでの職員が在職する級について引き上げ、一時金については、勤勉手当の0・10月引上げを勧告した。3年ぶりのプラス勧告は、春闘を起点にした公務と民間の共同したたたかいと、全国の公務職場を中心に全国で64、932筆集約された「大幅賃上げとあらゆる格差の解消を求める署名」の取り組みなどの結果でもある。しかしながら、今回の勧告は、改定される俸給も限定的なもので生計費原則から見れば極めて不十分であり、今年の異常な物価急騰や社会保障の改悪の下で家計負担が増大している現状を踏まえたものになっていない。
 官民較差について初任給と若年層に配分したことについては、一定評価するものの、全体に及ばなかったことは極めて不十分な内容であると言わざるを得ない。俸給表の改定が高齢層に及ばないことは、高齢層の士気にもかかわる重大な問題である。定年年齢の引き上げにともなう高齢層の処遇改善、とりわけ冷遇されている再任用職員の一時金、生活関連手当の支給は喫緊の課題である。
 あらためてこの部分の改善を強く求めるものである。
 また、民間初任給との格差はなお歴然と残っている。今年の中央最低賃金審議会の目安は全国平均961円となった一方、改定後の国家公務員高卒初任給は時間当たり921円であり、その差は40円に広がった。抜本的な見直しが求められる。
 一時金は支給月数の引き上げを今回もすべて勤勉手当に配分した。人事評価制度に基づく勤勉手当の支給率の反映は、職場でのチームワークにも歪みを生じかねさせず、公務運営に否定的影響を与えるものである。また会計年度任用職員の改定にもつながらない。勤勉手当の支給割合を上げるのではなく期末手当に配分すべきである。
 その他の取り組みにある「博士課程修了者等の初任給基準の見直し」に関しては、一部の改善にとどめることなく、全体的に水準の改善を行うべきであり、最低賃金を下回るような初任給をなくすよう強く求める。
 テレワークに関する新たな手当の支給に関しては、幅広い意見聴取を行いながら労働組合・労働団体の意見を踏まえるよう求める。
 また、今回非常勤職員に対する処遇改善について全く言及されなかったことは問題である。公務の中で重要な役割を担っている非常勤職員の待遇改善になるよう、人事院は責任を果たすべきである。
2.「報告」では、長時間労働の是正について、業務削減・デジタル化等による一層の合理化を図った上で、必要な人員を確保するとしている。しかし、現場では、応援体制をはじめ、すでにあらゆる対策が講じられ、それでもなお「過労死ライン」を超える状況であり、現状を全く見ていない。問題は、これまで大幅に減らされて来た人員体制で増大する業務を遂行せざるを得ない事である。
 また、フレックスタイム制度の柔軟化とテレワークへの新たな手当の検討に言及しているが最優先すべきは恒常的な時間外労働の現状を改善することである。
 そして、人材の確保が課題であるとして、採用試験の見直し等に重点を置いているが、安心して公務労働を遂行できる賃金・労働条件の確立こそが求められている。ただちに定員の拡大と時間外労働上限規制の厳格運用を進めるべきである。
3.公務・公共の役割を発揮し、物価高騰により疲弊する地域経済の好循環のためにも、自治体は、人事院勧告にのみとらわれるのではなく、この2年あまり新型コロナウイルスや自然災害への対応に奮闘してきた公務公共労働者に報い、生計費原則に基づく大幅賃上げを行うべきである。
 いわて労連と岩手県公務共闘は、公務公共関連労働者の賃金・労働条件の抜本的な改善とともに新自由主義による国民や住民へのサービスの縮小や切り捨てを許さず、拡充を求め、民間労働者、住民との共同をさらに広げ奮闘していくことを表明する。
2022年8月8日
 岩手県労働組合連合会(いわて労連)
議長 金野 耕治
 岩手県公務・公共業務労働組合共闘会議
議長 中野 盛夫


3面
原水爆禁止2022世界大会・広島大会
 原水爆禁止世界大会が開催され、岩手県代表団の一員としていわて労連事務局から田島さんが参加しました。感想をご紹介します。

世界大会に参加して/いわて労連 田島 清美
 今年はロシアによるウクライナ侵略と参議院選挙で改憲をハッキリと出している自公政権の圧勝などで、このままでは「力対力」に突き進んでしまうのではないかと不安が大きくなり、「こんな時だからこそ意義がある」と思って参加を決めました。
 私は「黒い雨」被爆者の証言を聞く分科会に参加しました。広島市内に住んでいた方に被爆者手帳がもらえる一方で、黒い雨にあたって内部被爆を受けていても「空中高く爆発した場合は放射性物質を出さない」と言われ、77年経った今でも川で線引きされて手帳ももらえず苦しんでいる人が多くいるということでした。「核の使用は国際法違反ではない」というストーリーをつくりたくて否定している、という話もあり、同じ被爆者でも不当に排除されている人がいることに、とても怒りを感じます。
 戦争はすべての物を黒一色に染めて、大きな悲しみと苦しみしか生まれない。歴史に学んで過ちを繰り返すことがないよう、先人のつくった日本の「憲法9条」をこれからも守り、平和を築いていくことが大切だと感じました。
 交流の最後に「これは広島の話だと思わず、この問題を一緒に受け止め寄り添って欲しい」と締めくくりました。
 私たち1人ひとりが「平和」のことをしっかりと考えることが必要な時だと実感しました。大事な3泊4日となりました。ありがとうございました。

19日盛岡夕方デモ
 「旧統一教会」の関連団体の国際勝共連合の改憲案と、自民党の改憲草案が「緊急事態条項」や「家族条項」などで一致していることが指摘されています。自民党と「旧統一協会」との癒着関係が日々明らかにされており、徹底した究明が求められます。
 8月19日、改憲NO!市民アクション岩手の会は19日行動盛岡夕方デモを行いました。
 次回は9月20日に夕方デモが行われます。デモの前の15時からは、県公会堂で「9条改憲NO!国葬反対!学習集会」が行われます。小笠原基也弁護士が講師で「大軍拡に舵を切る岸田政権!これから改憲策動とどうたたかっていくのか」と題して講演します。
 戦争法の強行から7年となる9月19日(祝)には、東京・代々木公園で「改憲発議と大軍拡やめろ!さようなら戦争さようなら原発9・19大集会」が行われます。

高齢者医療費2倍化中止を!/年金引き下げ反対!
 8月25日、岩手県社会保障推進協議会と年金者組合が共同して、盛岡市亀が池前で宣伝を行いました。
 中央社保協が作成した大きな横断幕を掲げ、10月1日からの「高齢者医療費2倍化中止」「安心できる年金制度」などを訴えながら、チラシを配布しました。
 なお、年金者組合岩手県本部がたたかう年金引き下げ違憲訴訟では、8月23日に仙台高裁で控訴棄却の不当判決が出されました。県本部は最高裁へ上告する方向で検討しています。

はたらくみんなの助けあい /全労連共済 岩手県支部
「年金共済2022秋期」募集始まります!
「年金共済」で退職後の安心を積み立てましょう!
 「年金共済」制度は、組合員のみなさんが安心して退職後のくらしを過ごしていただくために開発した年金(積立)制度です。
 現在、65歳の平均余命は、男性20・05年、女性24・91年。この間、健康でイキイキと過ごしたいものですが、そのために必要なのが「生活資金」です。しかし、公的年金だけではどうしても不足しがちです。経済的な不安を抱えずに暮らすため、今からしっかり準備をしておきましょう。
 年金共済は、生命保険料控除の対象です。所得税・住民税を軽減できます。

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【月額】1口1、000円
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NEWS フラッシュ
●イエローキャンペーン宣伝
 8月24日、消費税廃止岩手県各界連絡会は盛岡市大通で消費税減税、インボイス中止を求める宣伝を行いました。

●岩手医労連第75回定期大会
 
8月27日、岩手医労連は第75回定期大会を開催しました。役員体制では鈴木寿子・新委員長を選出しました。

●コロナ災害を乗り越える何でも相談会
 
8月27日、第15回目になる「コロナ災害を乗り越える何でも相談会」が全国で開設され、県内でも取り組みました。11件の相談が寄せられました。うち県内からは3件でした。生活相談が中心で、年金引き下げや異常な物価高騰などに対する政府の政策への怒りの声も寄せられました。

主張
大軍拡ではなく国民のいのち暮らし守る政治を
 新型コロナ感染が大きく広がり、県内でも感染発表が一日2000人を超える日もあります。多くの感染者は自宅療養を余儀なくされています。感染拡大で医療体制を維持できず、病棟を一時閉鎖する医療機関も出ています。国民のいのち・暮らしを守ることが求められています。
 こうしたもとで国家予算の23年度概算要求が110兆円と報じられました。防衛省は2023年度概算要求で5兆5947億円を計上しています。過去最大だった22年度当初予算を上回る規模です。11年連続で前年度を上回り、9年連続で過去最大を更新する内容とのこと。金額を明示しない「事項要求」が100件以上盛り込まれており、6兆円台半ばが見込まれるとも報じられています。
 一方で、医療や介護の体制は不十分なままです。例えば介護労働者の処遇改善助成金です。もともと一般労働者よりも低い処遇に置かれている介護労働者の処遇改善は待ったなしの課題でした。国民の声におされて2月に処遇改善助成金制度がつくられました。「9000円」という話でしたが、実際には対象や期間も限られ、分断を招く内容になっています。10月以降も継続することになりますが、介護保険料に組み込まれることになっています。これでは保険料に反映してしまうことが問題になっています。医療や保育の処遇改善も含め大幅な改善が求められます。
 今必要なのは、改憲と大軍拡をおしすすめることではなく、医療・介護・保育などを拡充して、安心して暮らせる政治の実現ではないでしょうか。秋の闘いでは、「大軍拡よりも国民のいのち・暮らし守れ」と職場・地域で声を上げていきましょう。


4面
〜季節の一汁一菜で〜
ナナコのゆるりお膳ごはん 第6回
 こんにちは、ナナコです。東京も朝晩は涼しくなってきました。聴こえる虫の音もすっかり秋のそれになり、風情満点です。
 人間って本当にすごいなと思うのですが、こう涼しくなるとすっかりトマトやきゅうりなどの夏野菜を欲さなくなりますっけ。そしてちょっとこっくりしたお味が恋しくなる…私たちの身体も季節に合わせて変化する、そんな事にも気が付く季節の変わり目に、滋養を届ける三品をご紹介します!

*出汁からひいた揚げナスと青ネギのお味噌汁*

〈材料〉…茄子1本・青ネギもしくはねぎの青い部分少々・かつおパック2つ・昆布一片・水300t・味噌適量・揚げ油適量
〈手順〉…@茄子は縞目に皮をむいて輪切りにし、少な目の油で素揚げする。(フライパンを使って揚げて、そのままチャンプルーを作るとよいですよ)A鍋に水と昆布を入れ、弱火にかけ、沸騰直前に昆布を引き上げる。かつお節を入れたら10数えて火を止め、ざるなどで濾す。 (出し殻は使うのでとっておく)B濾しただし汁を洗った鍋に戻し入れ、中火にかけたら@と青ネギを入れ、味を見ながら味噌を加える。だしの味が濃いので、味噌は控えめに。

*ゴーヤと笹かまのチャンプルー*(2人前)

〈材料〉…ゴーヤ半分・笹かま3枚・ハム(あれば)3枚・卵1個・塩胡椒・白だし少々・サラダ油大さじ1
〈手順〉…@ゴーヤは縦半分に切り、ワタは取らずに種だけを抜き取り、厚さ8ミリほどに切る。A笹かまとハムはひと口大に切り、卵は溶いて白だし少々を加えて混ぜる。Bフライパンにサラダ油を熱し、卵を流し込んで半熟状にしたら、別容器にとっておく。Cさっと洗ったフライパンに、もう一度サラダ油を熱し、@とAを加えて炒め合わせ、塩胡椒で味を調え、Bの卵を戻り入れたら完成。

*出し殻とじゃこのかりかりふりかけ*

〈材料〉…出し殻(かつお節・昆布)・かま揚げしらす1パック・白ごま少々・砂糖大さじ1・醤油大さじ1・ごま油大さじ1
〈手順〉…@出汁がらは細かく刻んでおく。Aフライパンにごま油をひき、しらすをカリッとするまで炒め、砂糖と醤油、@を加えて水分が飛ぶまで弱火で炒める。

※名残のゴーヤは甘さがあって美味しいです!喉を通りにくかったごはんも、秋になるとモリモリ食べれるから不思議ですよね。たまには簡単だけど出汁からひいて、こっくりした味を楽しんでみてくださいね!今日も元気に旬をいただいて、行ってらっしゃい♪

*レシピ提供…橋ナナコ(料理人・ヨガインストラクター・シンガーソングライター)

ひろば
   川  柳
ルールなき国葬免罪アベ政治 凡  夫

私物化はアベなき世にも引き継がれ 野の一枝

第七波ジット耐えろの自宅放棄 巷多朗

この国の行く末思う消夏法 瀬川重哉
年金者組合盛岡支部