機関紙「いわて労連 2021年5月号      

●第92回メーデー岩手県中央集会/軍事費削ってコロナ対策にまわせ!/日本国憲法を守りいかす政治の実現を!/SNSで「わたしの声」発信●大熊座●住民合意と住民主体の復興へ/東日本大震災津波「10年のつどい」開催●第7回目のコロナ何でも相談会●青年・学生支援食糧支援行動/いわて青年ユニオンが休業支援金相談会も●消費税なくせ、いますぐ減税を●男性の育児・介護休暇取得を!/いわて労連女性部学習会●菅政権NO!/「汚染水を海に流すな」と抗議●核兵器なくせ国民平和大行進を成功させよう●最賃引き上げ、均等待遇実現を●全労連共済岩手県支部組合/行事に行事スポット保険●告知●〇NEWSフラッシュ●主張●「うちでつくろうナナコ飯!」(33)●川柳
1面

第92回メーデー岩手県中央集会
軍事費削ってコロナ対策にまわせ!

日本国憲法を守りいかす政治の実現を!
 
5月1日、第92回メーデーが行われました。岩手県中央集会は「軍事費削ってコロナ対策にまわせ」「全国一律最低賃金制度確立」、「地域医療守れ」、「憲法を守りいかす政治を」などの要求をかかげて、新型コロナウイルス感染対策を行いながら岩手公園広場で開催され、300人が参加しました。
 昨年は新型コロナウイルス感染拡大のため集会とデモを中止しましたが、今年は規模を縮小して集会とデモを行いました。
 主催あいさつで金野議長は「菅政権は国民の声を聞かず、原発事故汚染水の海洋放出を一方的に決め、さらに改憲手続法案を強行しようとしている。コロナ禍の今こそ、働く者の団結で、いのちと暮らし、雇用と平和を守るメーデーの意義を確認し、要求実現のために声を上げ、政治を変えよう」と呼びかけました。
 来賓あいさつとして、達増拓也岩手県知事代理で安藤知行県定住推進雇用対策室長がメッセージを代読しました。岩手の野党統一参議院議員として活躍している立憲民主党の横澤高徳・参議院議員と、日本共産党岩手県委員会副委員長の吉田恭子・岩手県国会議員団事務所長があいさつを行いました。横澤高徳さんは「菅政権にこれ以上まかせられない。政権交代に力をあわせよう」と述べました。吉田恭子さんは「市民と野党の共闘で新しい政治を切り拓きましょう」と呼びかけました。東北労働金庫岩手県本部の八幡博文県本部長と岩手県社会保障推進協議会の鈴木露通事務局長も参加し、壇上で紹介されました。
 立憲民主党の木戸口英司・参議院議員と日本共産党の橋千鶴子・衆議院議員からメッセージも寄せられました。
 メーデー宣言を松橋崚介・いわて労連青年部長が提案して採択されました。お楽しみ抽選会の後、メーデー歌を全体で合唱し、団結ガンバローを行いました。

SNSで「わたしの声」発信
 
集会後、デモ行進を行い、「最賃引き上げ・全国一律最賃制度確立せよ」、「地域医療守れ」「医師看護師増員」「福祉保育職員増員」「汚染水を海に流すな」「改憲反対」などを訴えました。
 その後、 クロステラス前、 野村證券前、亀が池前でスタンディング宣伝も行いました。
 コロナ禍でメーデー会場まで来られない組合員も、「わたしの声」を寄せて参加しました。横断幕やノボリなどでデコレーションして紹介されました。「#メーデーいわて」「#メーデー見える化」などでツイッターでも発信されています。

大熊座
 薫風かおる5月の空に鯉のぼりが泳いでいます。が、菅首相は、東京、大阪、京都、兵庫の4都府県に4月25日から5月11日まで緊急事態宣言を出し、宮城、沖縄、埼玉、千葉、神奈川、愛知、愛媛は、まん延防止措置等重点措置が取られています。前回の緊急事態宣言は、今年1月7日から3月21日まででした▼この時、決してコロナ感染を押さえ込んでいたわけではありません。むしろ、大阪など関西で感染が広がり、変異株も多様に変化し、第4波と言われる状態で、わずか1ヶ月で3度目の緊急事態に▼いま何が必要か。PCR検査を1日10万件規模に増やすこと、特に、医療・介護・保育・福祉・教育職場で定期的・継続的な検査を無料で行うこと。また、希望する国民は誰でも検査を自由に受けられるよう国が責任を持つことです。そして感染力が強い変異株の検査比率を50%以上に引き上げないといけません▼コロナ禍で影響を受けている飲食店、娯楽施設、小売店、観光業などに2度目の持続化給付金と家賃支援を事業規模に応じて行い、減収で困っている医療機関に赤字補填をすることも当然必要です。消費税の減税や生活困窮者への給付金、最低賃金の引き上げ、国保税などの減税、医療費の負担軽減など、国がやるべき課題は山積しています。国難ともいえる事態ですから、大企業がため込んできた内部留保を国民のために今こそ吐き出させましょう。ワクチン接種も希望者には速やかに接種できるように。アルバイトができない大学生等への食料支援や学費軽減も求められています。今こそメーデーで大いにアピールしましょう。(こ)


2面
住民合意と住民主体の復興へ/東日本大震災津波「10年のつどい」開催
 東日本大震災津波から10年を迎えた岩手県陸前高田市で「10年のつどい」が開催され、150人が参加しました。東日本大震災津波救援・復興岩手県民会議と特定非営利活動法人岩手地域総合研究所の共催で行われました。10年の総括とこれからの展望を見据えて考える場となりました。
 つどいのメイン企画は、シンポジウムでした。井上博夫・地域総研所長がコーディネータを務めました。
 陸前高田市の復興計画に携わってきた地域振興部長の阿部勝氏は「住民合意と住民主体の復興をめざし、市や県・国の制度が後押しすることに傾注してきた」と発言。地元資本の商業施設や復興祈念公園、農業テーマパークなど中心市街地づくりの進捗状況を報告しました。 
 市の元復興局長で現在は(株)高田松原・代表取締役社長の熊谷正文氏は、道の駅を経営しており、交通情報、観光案内、商業施設として多面的な役割を持ち、地元の農畜水産物の販売拠点と震災学習や三陸観光のゲートウェイとして期待されていることを述べました。
 ロッツ株式会社心理相談員の宮本妃菜さんは、兵庫県宝塚市出身で、被災者支援で「またきてね」と言われた約束を果たすために2年間通い続け、やっぱり「ここに居よう」と決意して移住したことを述べ、障がい者(児)の居場所づくりの取り組みを報告しました。
 つどいでは、福島原発汚染水海洋放出決定の撤回を求めるアピールを採択し、被災者生活再建支援法の改善を求める署名を呼びかけました。
 このつどいには、県内マスコミ4社と岩手県及び27市町村が後援し、達増拓也知事と県内22市町村長、立憲民主党、日本共産党の国会議員からメッセージが寄せられました。
 陸前高田市は、街の中心部が甚大な被害を受けたため、復興が遅れ、未だに広大な空き地が広がっていますが、「むしろ伸びしろ」(前出の阿部氏)と捉えて、これからも住民に寄り添った施策を進めて魅力的な街となるよう期待されます。

第7回目のコロナ何でも相談会
 4月24日、第7回目となる「コロナ災害を乗り越えるなんでも電話相談」が全国各地で開催され、岩手県でもいわて労働相談センター、生健会、岩商連、民医連が共同して取り組みました。
 全国で654件の相談が寄せられました。県内では16件が寄せられ、うち4件は県内からの相談でした。11件は宮城県、1件は青森県からでした。
 県内からは「求職活動しているがコロナ禍で難しい。年金生活の両親と同居しているが生活困難。(女性・40代)、「月5万円の年金生活で苦しい。低年金生活者への支援給付がないか。(男性・60代)、「仕事がなくて困っている。以前はアルバイトしていた。収入は年金のみ」(男性・70代)などの相談が寄せられました。
 また、「コロナを理由に1年契約を6ヶ月契約に突然変更された」(女性・40代)、「フリーランスで働いているがほとんど仕事ない。震災直後に社協の融資を受けたが完済していないので新たな融資が受けられない。国の制度がないか。(男性・40代)などの労働相談も寄せられました。

青年・学生支援食料支援行動/いわて青年ユニオンが休業支援金相談会も
 
4月に学生支援の食料配布行動が行われました。
 
4月17日には食農ネットや県消団連などの実行委員会による行動が盛岡市上田公民館で行われ、100人を越える学生が訪れました。1時間ほどで予定した物資がなくなりました。 
 翌週の4月25日には、日本民主青年同盟岩手県委員会などを中心にした実行委員会が同会場で開催し、154人の学生が訪れました。 いわて青年ユニオンはどちらの実行委員会にも関わって行動しました。アルバイトが減らされた学生に休業支援金・給付金制度を紹介するチラシを作成して普及する運動も行いました。岩手大学前での宣伝やポストインなどで、2回の食料配布行動について約800枚のチラシを普及しました。
 25日には休業支援金の相談会も開催して青年・学生と対話しました。
 「バイトのシフトを減らされたが休業手当をもらっていない」、「双子の姉妹に仕送りしているがシフトが半減。休業手当をもらっているがぜんぜん足りない。3つバイトをかけ持ちしている」など切実な声が出されました。
 両実行委員会は引き続き5月以降も食料配布行動を継続していきます。
 盛岡大学や岩手県立大学を会場にした開催も検討しています。

消費税なくせ、いますぐ減税を
 消費税が導入されてから32年となる4月1日、消費税廃止岩手県各界連絡会は県庁前でスタンディング・リレートーク宣伝を行ない、「消費税は廃止を」、「今すぐ5%に減税を」などと訴えました。 
 また参加者が「私のひとこと」を書いて「#消費税下げてくらしを守れ」でツイートして「不公平税制をただせ」、「暮らしを守るために消費税減税を」、「年金は下がるのに消費税が上げられて暮らしが大変です」「中小企業支援のために減税を」などとアピールしました。
 26日にはイエローキャンペーンを盛岡市内で行い、「コロナ対策のためにも消費税は今すぐ5%に減税を」と訴えて署名を呼びかけました。


3面
男性の育児・介護休暇取得を!/いわて労連女性部学習会
 
いわて労連女性部は4月18日に学習会「聞きたい!男性の育児介護休暇取得の経験談〜仕事も家庭も充実させて生きるために〜」を県民会館第2会議室で開催しました。オンラインも含めて40人が参加しました。
 育児休業や介護休暇を取得した男性が経験談を語り、ジェンダー平等社会へ男女がともに考え合う学習会となりました。渡部容子弁護士(さくら法律事務所)がコーディネータを務めました。
 盛岡市職労の白浜さんは「育児の大変さが実感できた。経験をまわりにもっと広げたい」と語りました。建交労の昆書記長は「宮古港湾の男性ドライバーがパパ休暇を取得し、職場ではじめての経験になった」と紹介しました。県医労一戸病院支部の堺田さんは「急な介護が必要になって取得した。給与保障などもっと支援をがあれば取得しやすくなる」と述べました。

菅政権 NO!/「汚染水を海に流すな」と抗議
 
菅政権は東京電力福島第一原発事故汚染水を2年以内に海洋放出する方針を閣議決定しました。一方的な決定に風評被害で苦しんでいる漁民や福島県民をはじめ多くの国民が怒りの声を上げています。原発をなくす学識者の会は4月12日に記者会見を行って抗議の意志を示し、岩手県知事や県漁連へ要請を行って汚染水海洋放出の方針撤回を求めて声を上げることを呼びかけました。
 4月15日にはレッドアクションいわて(女性5団体)が盛岡地裁前でスタンディング宣伝を行い、改憲阻止、ジェンダー平等実現を訴えました。

核兵器なくせ、国民平和大行進を成功させよう
 4月24日、国民平和大行進岩手県実行委員会総会・地域代表者会議が行われました。今年の平和行進は6月5日から13日にかけて県内で取り組まれます。各地での宣伝や要請行動の計画が検討されています。成功に向けて力を合わせましょう。

最賃引き上げ、均等待遇実現を
 
4月2日、いわて労連、いわてパート臨時労組連絡会は最賃ディーセントワーク宣伝をクロステラス前で行い、最低賃金引き上げ・均等待遇実現を訴えました。4月1日からパート有期労働法が中小企業も対象になっています。雇用格差を許さない闘いを進めましょう。
 5月16日には最低賃金引き上げ、全国一律最賃制度確立に向けて、全労連北海道・東北ブロック主催の最賃集会がオンラインで行われます。県内では県民会館第2会議室で視聴会が行われます。
 翌17日には各道・県で要請行動がいっせいに行われます。県内では県と労働局へ要請します。

はたらくみんなの助けあい/全労連共済 岩手県支部
組合行事に行事スポット保険
 組合行事やレクリエーション時の万一の事故に備えて、行事スポット保険に加入することをおすすめします。定期大会やメーデー、ハイキングなど、組合が主催・共催の行事であれば、組合員とその家族、その他行事に参加する人も加入できます。行事参加するために住居を出発してから、行事後に住居に帰るまでに起きた災害、事故によるケガが対象になるので安心です。
◆ハイキング中に転倒して骨折
 組合行事のハイキングに参加したAさんは、休憩でトイレに向かう途中に転倒、手の指を骨折しました。現在給付申請中です。

お問合せは
電話:019(625)9191
FAX :019(654)5092
mail:roren@iwateroren.org

NEWSフラッシュ
●19日行動盛岡昼デモ
 
4月20日、9条改憲NO!全国市民アクション岩手の会は、安保法制に反対する「盛岡昼デモ」を行い、80人が参加しました。
 6月からは夕方デモに切り替えます。
●9の日宣伝、共同センター街頭署名宣伝
 
菅政権が国民投票法改正案の強行を狙っているもとで、平和憲法・九条を守る岩手の会は4月9日に9の日宣伝行いました。また、憲法改悪反対県共同センターは22日に街頭署名宣伝を行いました。

主張
コロナ禍でこそ最賃引き上げを
 新型コロナウイルス感染拡大は止まらず、緊急事態宣言やまん延防止措置が延長される事態になっています。国民のいのちを守ることよりもオリンピック開催を優先する政府の姿勢に怒りの声が広がっています。そういうもとでメーデーが行われて「軍事費削ってコロナ対策にまわせ」、「オリンピックは中止せよ」と声をあげました。
 「コロナ禍でこそ最低賃金引き上げを」の声も広がっています。コロナ禍で、医療・介護福祉、公務、小売、運輸などエッセンシャルワーカーの役割の重要性が浮き彫りになっています。同時に、そうした職場にこそ最低賃金に近い時給で働いている非正規労働者がたくさんいます。エッセンシャルワーカーの奮闘に応える水準での最低賃金改善が急務になっています。
 全国一律最低賃金制度への関心も高まっています。日本の最低賃金は、まともに生活できないような低額な水準に加えて格差が広がり、賃金の低い地域から高い地域へ労働人口が移動してしまい、地方の疲弊を加速してきました。全労連は賃金の最低限度を定める最低賃金は全国一律にして、まともに暮らせる水準にせよと運動を進めてきました。その実現のために中小企業への支援強化も訴えてきました。いま、立憲野党の皆さんだけでなく、与党の中でも「最低賃金は全国一律に」という気運が高まっています。
 コロナ禍で労働者も中小業者も苦しい状況に置かれています。中小企業の営業も守って地域経済をしっかり支えつつ、働く者の生活を改善させていくことが重要です。昨年は財界の意向をくんだ政府の姿勢もあって0円から3円という低額の引き上げに押さえ込まれました。中央最低賃金審議会の今年の最賃審議が6月からはじまります。いま全労連東北ブロックの最賃集会や署名の運動が提起されています。今年こそ「コロナ禍でこそ最低賃金引き上げを」と声をあげて、最賃大幅引き上げ、全国一律最低賃金制度実現に向けて前進させていきましょう。

告知
「コロナ禍だからこそナショナルミニマムの基軸となる最低賃金の引上げを、
全国一律最低賃金の確立を!」集会
日 時 5月16日(日)10時〜12時(オンライン開催)
視聴会場  岩手県民会館第2会議室
内 容  ○黒澤幸一・全労連事務局長より最賃運動方針の報告
      ○各県の各分野からの報告 (非正規、青年、女性、経営者など)
主 催 全労連東北ブロック


4面
うちでつくろうナナコ飯! 第33回
 春の速い今年、朝晩は冷えるけれど、昼間は最高のお天気…♪そんな五月を予感するこの頃です。ところで最近、スーパーでジャガイモが一袋289円もして「東京は高いな!岩手(よ市とか産直)では100円だったよ!」と投稿したら、「岩手でも高値が続いてるよ」と教えてもらいました(汗)全国的に高騰しているようですね。でも昨日スーパーに行ったら、「新じゃが」が少しお安くなっていました!早速作って美味しかったので、皆さんもぜひチャレンジしてください♪
*新じゃがとベーコンのエスニック風*
(2〜3人前)
○材料…新じゃがいも(小さめ)10個・ブロックベーコン100g・お酒大さじ1・スイートチリソース大さじ3・しょうゆ大さじ2・水200cc・バター20g・パセリ又は青ネギ適量
○作り方
@じゃがいもを洗う。皮ごと使うので良くこすり合わせるようにして洗いましょう。
Aブロックベーコンをひと口大に切る。
B小鍋にバターを入れて溶かし、ベーコンを加えて炒める。脂が出てきたら、じゃがいもを加えて炒め合わせる。
C調味料すべてと、水を加え、落し蓋をして煮込む。沸騰したら弱火で15分ほど煮込む。
D落し蓋をとってから、火を強めて汁を煮詰めながら、全体を大きく混ぜて絡めていく。焦がさないように注意です!
E汁にとろみがついたら火を切って、お皿に盛る。パセリや青ネギを散らしてできあがり!
※新じゃがならではのむっちりとした食感と、スイートチリのエキゾチックな甘みと酸味、しょう油とバターが絶妙です!ぜひお試しくださいね!
※「こんな食材が余っているけど」「苦手な○○を美味しく食べるには?」などのご意見、ご感想もお待ちしております!hanananakoonline@gmail.comまでお寄せ下さいませ!
*レシピ提供…橋ナナコ
◆オンラインショップ  https://hanananako.thebase.in/

川  柳

悪だくみ東北新社と菅親子            拓  庵

十年の汗と涙が水の泡              瀬川重哉

ワクチンが他国頼みじゃ間に合わず       巷多朗

ワクチンも届かぬうちにオリパラか       野の一枝

こんな時医療費2倍とベット減          凡  夫

年金者組合盛岡支部