機関紙「いわて労連 2020年月5号      

●第91回メーデー岩手県中央行動/雇用と営業を守れ!/コロナ対策に十分な予算を! 自粛要請と一体の補償を! 医療提供体制の拡充を!●雇用・営業・生活相談●メーデー抽選会●大熊座●コロナに負けない!/雇用・営業・生活守れ!●いのちと暮らしを守る相談電話●商店街訪問行動■今、行政に対して一番要望したいことはなんですか?■新型コロナに関連して困っていること●社保協、医労連などが県要請●100万対話を進めよう〜組織拡大月間●いまこそ全国一律最賃制度実現・中小協支援抜本強化を●消費税はいますぐ引き下げを/岩手県商工団体連合会・坂下豊事務局長より●アベ政治許すな!辺野古基地建設は断念を●主張●新装開店!「うちでつくろうナナコ飯!●第91回メーデープレゼント応募●川柳



1面

第91回メーデー岩手県中央行動
雇用と営業を守れ!
コロナ対策に十分な予算を!
自粛要請と一体の補償を!
医療提供体制の拡充を!
 
今年は日本でメーデーが行われて100周年にあたります。5月1日の第91回メーデー岩手県中央行動は、新型コロナウイルス感染拡大防止のために、例年のような集会やデモ行進は行わず、コロナ問題から「雇用と営業を守るメーデー」として、電話相談会や街頭宣伝などが行われました。

 メーデー岩手県中央行動は、盛岡市クロステラス前での出発式でスタートしました。
 金野実行委員長(いわて労連議長)が主催あいさつで「コロナ感染拡大防止のために集会などは中止したが、要求は自粛しない。コロナの影響で雇用も営業も脅かされている。マスク2枚や10万円の給付金一回きりでは足りない。生活を維持し、生きる希望をつなぐためにも一日も早い支給を。雇用調整助成金や持続化給付金もより拡充すべきだ。声をあげていこう。憲法が保障する基本的人権、幸福追求権と平和主義を今こそ勝ち取ろう」と呼びかけました。
 続けて、日本共産党の斉藤信県議団長が連帯あいさつし、「県民のいのちと営業、くらしを守るためにできることを最大限すすめる。県は事業者の家賃補助3ヶ月など画期的な支援策を打ち出した」と訴えました。
 古川力士・県医労書記次長によりメーデー宣言が提案されて、参加者の拍手で採択されました。中村事務局長が宣伝カーの運行や市内5ヵ所でのスタンディング宣伝、SNSでの「私のひとこと」発信などの行動提起を行いました。
 スタンディング宣伝は盛岡駅前、クロステラス前、野村證券前、亀が池前、県庁前で行われました。横断幕やプラスターを掲げて「自粛と一体の補償を」「雇用と営業守れ」「地域医療守れ」などと訴えました。同時に5台の宣伝カーが市内各地をまわりました。
 県内各地域でも宣伝行動などが展開されました。

雇用・営業・生活相談
 
いわて労連の会議室ではコロナ問題「雇用・営業・生活相談ホットライン」が行われて15件の相談が寄せられました。
 いわて労連の相談センターの相談員や、生活と健康を守る会、岩手県商工団体連合会の役員が応対しました。もりおか法律事務所の小笠原基也弁護士も参加しました。
 相談会には「5月で事業所閉鎖、解雇になる」など、切実な内容の相談が寄せられました。

第91回メーデープレゼント応募
第91回メーデーを記念して20名様に記念品(商品券)を送ります。「安倍政権に言いたい私の一言」などを書いてご応募下さい。送り先は4面をご参照下さい。

大熊座
 
現在の「コロナ禍」を誰が想像できたでしょうか。世界で289万人が感染し、20万人が死亡(回復者は81万人)。日本国内では、1万4千人が感染し、385人が亡くなりました。(4月26日現在)▼4月7日に7都府県に出された「緊急事態宣言」は、同16日に全国に適用拡大され、感染者が全国で唯一ゼロの岩手でも同23日に「緊急事態措置」が発表。不要不急の外出自粛、県境を越えた移動の自粛、時差出勤やテレワークの推進、接待を伴う飲食店等への休業の協力要請など。県は、休業要請に応じた中小企業に一律10万円の協力金の支給や半減以上売上げが減少した業者に30万円上限で家賃3ヶ月分の補助を行うとして30日に臨時県議会を招集します▼国は、世論に押されて、給付金の支給を、「収入が急減した世帯に30万円」の支給から、全国民に「一律1人10万円」の支給に変更。「地方創生臨時交付金」についても地方自治体の判断で自粛した事業者への協力金支給を認めるとしましたが、地方自治体の裁量にゆだねるのではなく、国の責任で「自粛と補償は一体」とすべきです▼医療現場ではコロナ対策で疲弊しています。感染者が発生したら機能がストップしてしまいます。マスクや消毒薬も足りません。今まで政府が進めてきた社会保障の切り捨てがここにきて深刻な医療崩壊の危機を招いています。医療現場への財政投入、PCR検査体制の強化・拡充などあらゆる手立てが求められます▼中小業者やフリーランスの方への「持続化給付金」の改善、大学の学費半額などの要求も出ています。力を合わせてこの危機を乗り越えましょう。(こ)


2面
コロナに負けない!雇用・営業・生活守れ!/いのちと暮らしを守る相談電話
 
4月18〜19日、コロナに負けない「いのちと暮らしを守る相談電話」が全国25地域で行われました。全労連や生活保護問題などに取り組む団体で構成する実行委員会が主催し、いわて労連も18日に参加して、21件の相談が寄せられました。
 2日間で全国で5千件を超える相談が寄せられました。岩手では、いわて労連、生健会、岩商連、もりおか法律事務所・小笠原基也弁護士が相談に対応しました。 雇用、営業、生活それぞれの相談が寄せられ、専門家がアドバイスしたり解決に向けて交渉につないだりしています。
 政府が、国民の批判から困窮者への30万円給付方針を一律10万円給付に切り替えたことで、生活保護受給者から「私は給付対象になるのか?収入認定になってしまうのか?」という問い合わせが多く寄せられました。また、雇用相談が生活相談にも関連するという特徴がありました。5月以降もこの傾向は深刻になることが見通されます。早急な雇用・営業・生活支援策強化が求められます。

商店街訪問行動
 
4月23日、いわて労連といわてローカルユニオンは盛岡市大通商店街などを訪問して、事業者実態アンケートに取り組みました。約130軒にアンケート用紙と資料の入ったセットを配布しました。
 
居酒屋や小売店など客足が減って直接影響を受けている事業者と対話しながら厚生労働省のパンフレットやメーデーで取り組む電話相談などを紹介しました。
 「先が見えなくて不安」、「家賃や従業員への支払いもあるので少しでも収入があればと思って店を開けている」など口々に不安を語っていました。「相談先がわからない」という声もありました。メーデーの電話相談会を紹介しながら「がんばって乗り越えましょう」と励ますと「声をかけてくれてありがたい」と答えていました。
 達増拓也岩手県知事は同じ23日に記者会見して「4月25日から5月6日まで休業要請を行い、対象の中小企業へ10万円の協力金を支給」、「売り上げが落ち込む対象業者に家賃の半額を3ヶ月間補助する」などの県方針を発表しました。県議会は4月30日に補正予算を採択しました。

社保協、医労連などが県要請
 
4月末段階で新型コロナ感染者は世界で320万人を越え、国内でも1万4千人を超えました。岩手県は4月末までにPCR検査の陽性者は確認されていませんが、いつ感染者が出てもおかしくない状況で、医療体制をしっかり確保することが重要です。
 4月27日、岩手県社会保障協議会、岩手民医連、岩手医労連は「医療崩壊を防ぐために必要な対策を求める要請」を県に提出しました。新型コロナ問題で2回目の県要請です。県保健福祉部医療政策室長らが対応し、金野耕治・いわて労連議長も要請に参加しました。
 岩手医労連の行った県内12病院へのアンケートを紹介しながら、発熱外来設置や医療体制確保と検査体制の強化、感染症病床確保などを求めました。

3面
100万対話を進めよう/組織拡大月間
 4〜5月は組織拡大月間です。各組織で工夫した取り組みが進められています。コロナ問題で困難もありますが「100万対話運動」を進めながら前進を図りましょう。
 岩手自治労連では執行委員会で状況交流もしながら町村を中心に前進を図っています。市段階でも奮闘しています。紫波町職は前進を作れなかった昨年の反省をもとに、今年は他単組の取り組みを学んですでに5人の加入を勝ち取っています。
 岩手医労連では、県医労組合加入推進ニュースなどで各分会の取り組みが交流されています。大船渡支部や久慈支部では説明会での対話を通して、医労連共済や青年部の取り組みに魅力を感じて加入する組合員が紹介されています。
 福祉労組でも全労連の「100万対話」の提起を受けて、各分会で目標を持って取り組んでいます。単産共済も紹介しながら声かけを進めようと構えをつくって奮闘中です。
 困難な中ですが、対話を進めて躍進を作り出しましょう。

いまこそ全国一律最賃制度実現・中小企業支援抜本強化を
 
4月15日、いわて労連・いわてパート臨時労組連絡会は、盛岡市大通で最賃ディーセントワーク宣伝を行いました。
 新型コロナで打撃を受けた地域経済の回復を図るためにも、感染拡大が落ち着いた段階では消費を拡大して地域経済を支えることが求められます。それには、最賃引き上げ中小企業支援強化が効果的です。
 日本商工会議所など中小企業3団体は4月16日に、今年の最低賃金審議について「凍結も含めて水準を決定すべき」と提言しました。
 全労連は4月22日に談話「コロナウイルス緊急事態だからこそ最賃賃金引き上げを」を発表しました。リーマンショック時に欧米各国は労働者の賃上げで内需を拡大して乗り切った一方、先進国で日本だけが賃金を抑制して企業利益を確保して国民消費が回復していないことを指摘しました。コロナ危機からの回復にあたり、賃金抑制する「誤り」を繰り返してはなりません。最賃引き上げ、中小企業支援拡充の声を上げていきましょう。

消費税はいますぐ引き下げを
 新型コロナ拡大で地域経済に大きな影響が出ているもとで、消費税廃止岩手県各界連絡会は「今すぐ消費税は減税を!」と訴えて運動しています。
 4月1日のいっせい宣伝では、盛岡市の生協店舗前などで署名宣伝を行いました。4月14日には延期になっていた「重税反対岩手県集会」が県教育会館で行われて100人が参加しました。4月24日にはイエローキャンペーンを行って盛岡市内で宣伝を行いました。地域経済回復のためにも「消費税は減税を」の声を上げましょう。

【岩手県商工団体連合会・坂下豊事務局長より】
 「政府の自粛要請で中小業者やフリーランスなど大きな影響を受けています。そもそも昨年の消費税10%増税で日本経済が大打撃を受けた中でのコロナ問題です。消費税は所得の低い人ほど負担の重い不公平税制、生活破壊税です。今こそ消費税は減税を」の署名を広げましょう。

アベ政治許すな!/辺野古基地建設は断念を
 4月3日、県革新懇は「アベ政治を許さない!リレートーク」を行いました。憲法改悪反対共同センターは4月9日と23日、改憲発議ストップの街頭署名宣伝を盛岡市大通で行いました。
 新型コロナ対策が最優先の政治課題になっているもとで、安倍首相と自民党は改憲や戦争する国づくりを進めようと企て、自民党両院総会や防衛大学卒業式で改憲を強調しています。さらに4月21日に沖縄辺野古米軍新基地建設の地盤改良工事に伴う設計変更申請を沖縄県に提出しました。沖縄県は前日に県独自の緊急事態宣言を出した直後のことです。コロナ対策の状況を無視した暴挙に怒りが広がっています。
 コロナ対策に全力をあげるべき時に緊急事態法が必要だとして改憲をねらうなどもっての他です。辺野古新基地は完成まで12年もかかり、設計変更しても専門家から「護岸崩壊」が指摘されています。基地建設は即時断念すべきです。

主張
最賃引き上げ・中小企業支援、消費税減税の声を上げよう
 新型コロナウイルス感染防止のため、安倍政権は緊急事態宣言を5月6日以降も継続する方向で検討しています。県内では4月末までに感染者の確認はされていませんが、感染防止のために緊張感ある日々を過ごしています。一方で、事業自粛の要請により雇用と営業に甚大な影響が出ています。4月の全国いっせい相談や、5月1日のメーデーで取り組んだホットラインでも、解雇や事業所閉鎖など深刻な相談が寄せられています。コロナ感染防止とともに、雇用と営業を守り、経済を回復させていくことが求められます。
 20春闘ではそうした中でも、ベアや初任給引き上げなどの成果を勝ち取った組合も出ています。この成果を最賃引き上げに反映したいところですが、コロナの影響が今年の最賃審議に影響しかねません。しかし、コロナ感染が一段落した段階で地域経済を回復させていくには、国民の消費する力を引き出すことが重要です。20春闘で得た前進の成果も力に、最低賃金の引き上げを実現していくことは、消費を下支えして地域経済を回復させる力になります。私たちはこれまでも全国一律最低賃金制度の実現を求めて運動してきました。低すぎる最賃水準を全国一律にして引き上げ、これまた低すぎる中小企業支援策を抜本的に拡充することは、「コロナ禍」からの脱却に欠かせない施策ではないでしょうか。
 そもそも消費税の10%引き上げで、GDPは年率換算で7・1%低下しているもとでの「コロナ禍」です。消費税増税を強行した安倍政権の責任は重大です。不公平税制である消費税はいますぐ減税すべきです。これまでの大企業・富裕層優先の政策を切り替え、最賃引き上げ、中小企業支援抜本拡充、消費税減税を求めて、地域経済守れと職場・地域で声をあげていきましょう。


4面
うちでつくろうナナコ飯! 第21回
 みなさんこんにちは!ひと月のお休みをいただき、今号からタイトルも一新してお送りします。岩手から東京に引っ越し、元気にステイホームしながら、おうちご飯を堪能中です。皆さん大変な日々とは思いますが、こんな時には手作りを楽しみましょう!美味しくて簡単なご飯に勝るものなしですので、そのお手伝いが出来たら幸いです!
 さてさて、岩手は山菜が真っ盛りですね。知人が春を詰め合わせて送ってくれたので、それをアレンジして、お子さんやお孫さんもちょっと楽しいレシピを考えてみました。どうぞお散歩を楽しんで、太陽を浴びて、美味しいものを食べてお過ごし下さいね。
*でんでんむしのお散歩/ フリット*(二人前)
 ○材料…〈揚げ具材〉ちくわ2本、こごみ8本、タラの目4本、長ネギ一本〈揚げ衣〉小麦粉適量、卵1個、水かビール適量(ビールだとふわっと揚がります)、塩コショウ、お好みでチーズや青のりなどを加えても。ほかに揚げ油適宜。
@でんでんむしを作る。ちくわを縦半分に切り、二本にする。一つを白い面が出るようにクルクルと巻いて楊枝で留める。もう一本の端を写真のようにV字に切り取り、胴のように楊枝の両端に刺す。
A長ネギは厚めの斜め切りにする。山菜ははかまや汚れを取っておく。
B揚げ衣を作り、@とAを揚げながら、残りのビールを飲む!笑
Cお皿に盛って出来上がり!
 食べるときは爪楊枝にご注意を!外してから出してあげると安心です。ミニチュアやジオラマを作っているように、是非盛り付けも楽しんでくださいね☆彡
*レシピ提供…橋ナナコ
(InstagramとFacebookで活動中!)


第91回メーデープレゼント応募
 今回はクロスワードをお休みして、メーデー記念企画として、@「安倍政権にいいたい!」か、A私の「お家の過ごし方」の投稿を募集します。安倍政権に対する怒りのひとことや、連休中などに「こんな工夫をしてお家で楽しく過ごしたよ!」という内容を投稿してください。
 6月号機関紙でご紹介します。 ハガキに「メーデープレゼント係」と書いて、下記のように投稿願います。応募者の中から抽選で20人の方に商品券を進呈します。
応募方法
 投稿内容をハガキに書いてお送りください。(一人一枚限定)住所、氏名、所属組合をお書きください。職場等の話題や一言メッセージも添えてください。なお、皆さんのお便りを「読者の声」に掲載させていただくことがあります。

送り先
〒020―0015
盛岡市本町通2丁目1―36 浅沼ビル5階
 いわて労連プレゼント係
当選者発表
 「メーデープレゼント応募」の投稿者からのうち、抽選で20人の方に商品券を差し上げます。
締切日
 5月25日必着です。

ひろば
   川  柳
しっぽ切り終わった事だと言わせない
                           巷多朗

後手後手の政府をコロナあざ笑う
                           拓  庵

不信感買う効果ありマスク2枚
                           凡  夫

国民にマスク2枚のケチくささ
                           野の一枝

開いた口(くち)アベノマスクで塞がらぬ
                           瀬川重哉
年金者組合盛岡支部