機関紙「いわて労連 2020年月1号      

●実現しよう!全国一律最低賃金制度/いわて労連青年部第30回定期大会参加の皆さん●議長あいさつ/今年こそ、憲法を活かした国民本位の政治の実現を●最低賃金は全国一律で、「1500円」に●最賃全国一律に「思いは皆さんと同じです」〜県内野党、国会議員要請・懇談●全国一律最賃実現の署名を集めよう●達増知事と懇談〜「再検証につながるものではない」●農協シンポジウム●青年部・女性部定期大会●桜を見る会徹底究明を!〜全国初の請願採択●川柳●映画上映会の告知●【Hanaのナナコ飯】 第18回


1面

実現しよう! 全国一律最低賃金制度

今年こそ、憲法を活かした国民本位の政治の実現を
岩手県労働組合連合会議長
金 野 耕 治
 組合員の皆さん、新年おめでとうございます。年末年始の間も住民生活を守るためにお仕事をされた皆さんに深く感謝申し上げます。
政治の劣化に国民が怒る、安倍内閣は退陣せよ
 安倍内閣は、昨年9月に第4次安倍第2次改造内閣を発足させましたが、わずかひと月で2人の大臣が公選法違反の疑いで辞任に追い込まれました。元大臣らは現在まで国会を欠席し説明責任も果たさず議員辞職もしていません。臨時国会では、安倍総理主催の「桜を見る会」が安倍後援会による私物化、公選法、政治資金規正法に触れるとして追及されましたが名簿は破棄され前夜祭の経理も明らかにされず越年となりました。いわて労連や革新懇、新婦人が岩手県議会へ提出した請願が全国に先駆けて採択され「徹底究明を求める意見書」に大きな波紋が広がっています。大学入試の英語民間試験の「身の丈」暴言、国語・数学の記述式試験など高校生や関係者の強い反対で中止に追い込まれました。

アメリカ言いなり、大企業優先の安倍政治
 
安倍内閣は昨年10月に消費税を10%に引き上げました。1内閣で2度目の引き上げです。増税後、前回以上に消費が落ち込み、中小企業の経営も悪化しています。
 2020予算が閣議決定されました。その特徴は、大企業向けには研究開発補助金や輸出戻し税などで優遇する一方、国民には社会保障費の自然増を1200億円削減し全世代に痛みを押しつけています。軍事費はアメリカ言いなりに米国製兵器の爆買い、米軍基地の増強など対米従属の軍拡予算となっています。

女性や青年の間で新しい運動が始まっている
 
いま、青年や女性の間で新しい運動が始まっています。性暴力根絶を求めるフラワーデモ、地球温暖化阻止・温室効果ガス排出ゼロを求めるグローバル気候マーチなど、世界で日本でこの岩手でも若者たちの運動が広がっています。
 私たちが長年取り組んで来た核兵器廃絶を求める原水爆禁止運動をはじめ原発即時ゼロ・再稼働反対、憲法9条を守り生かせの取り組みなどが若者の新しい運動と連帯して広がる要素が生まれています。一つ一つの運動の根っこには今の政治のゆがみが根本的な原因となっています。「選挙に行って政治を変えよう」、これまでより多くの国民が行動した時、いよいよ市民と野党の共闘で新しい政治が誕生することになります。

30年の歩みを土台に、今こそ世界に目を向けよう
 いわて労連は結成30年を迎えました。この歴史を土台にしながら、世界の労働者と連帯しましょう。
 東日本大震災津波から3月で丸9年を迎えます。中心市街地づくりやコミュニティの再生、見守りや相談活動など、手をつないで取り組みましょう。繰り返される大規模災害に備え、身を守る行動と地域や家庭の防災に取り組みましょう。
 貧困をなくし、個人の尊厳と人権を守るために社会保障の拡充が必要です。賃金や年金の底上げ、災害時の避難所と被災者支援法の抜本的改善、環境に負荷を掛けない暮らし、お隣の国々ともリスペクトしながら仲良く交流できる環境を作りましょう。結びに2020東京五輪・パラリンピックが本当に平和の祭典として成功することと、皆様のますますのご健康とご多幸をお祈り申し上げます。 

2面
最低賃金は全国一律で1500円に
 
全労連は今年の通常国会で全国一律最低賃金制度確立の法改正を目標にしています。いわて労連も「最低賃金引き上げ・格差是正・中小企業支援拡充」を求める自治体請願運動を進め、県議会と20市町村議会にまで賛同を広げています。
 いわて労連青年部の皆さんに、全労連作成のビデオを視聴して、@「最賃が1500円になったら何がしたい?」(最賃1500円と岩手の最賃790円の差額を月150時間労働で換算すると月10万6千50円の賃上げに)、A「ビデオを見た感想」を寄せてもらいました。
 皆の要求実現へ、力を合わせましょう!

「映画。 演劇、読書ざんまい! でも休日がほしい!!」
笹本 育子(全労連青年部副部長)
 
最賃運動が長い間たたかわれてきて、今とびらが開かれたのが分かりました!地方の格差、雇用の場の減少、これにもプラスになる最賃は、国民課題と思いました。

「毎月20000円くらい貯金したい」
「生命保険にオプションつけたい」
中村 武司(医労連青年部)
 
最賃1500円はすごいと思いました。年々最賃は上がっているようなので、1500円もいつか到達できると思います。

「帰り道にコーヒーを一杯!」
田村 巧(医労連青年部)
 「最賃が1000円、1500円になると困るのは中小零細企業だ」という経営者団体があるが、本当に困るのは、経営者団体に加盟している大企業ではないのか?あらゆる人々と手を組み、最賃引上げを求めよう!

「エネルギーにしたい」
細越 康郎(医労連青年部)
 消費を上げて経済を回したいのならば金がないと回らない。回る世の中のためにも最低賃金は上げるべきであると感じた。

「海外旅行に行きたい!」
田鎖 杜武(医労連青年部)
 最賃引き上げのために自分もできることをやっていければと思った。

「趣味にお金をもっと使いたい!」
千葉 文弥(自治労連青年部) 最低賃金水準での生活体験で1ヶ月過ごせたのが76人中15人だという事に驚いた。人ごとだと思わず、活動を継続したい。

「貯金・旅行」
齊藤 完奈(福祉労組青年部)
 「地方だから住みやすい(安い)」という概念は無くさなければならないと感じた。「同じ物を買ったり、使ったりしているのに最賃が違うから」というところが印象的だった。ビデオを見て、最賃の格差は今すぐに無くしたいと思った。

「プライベートを充実させたい!!」
森谷 将裕(医労連青年部)
 
橋を渡るだけで100円以上の差がある地域があることを考えたこともなかった。最賃ではできることに制限がかかると改めて知ることが出来ました。

「課金」
服部 勇佑(医労連青年部)
 (最賃の)海外との差がこんなに大きいとは思わなかった。若い人が苦しんでいると感じた。1500円じゃなくても、せめて1000円くらいには上げてほしい。

「もっと旅行に行きたい」
桂川いずみ(自治労連青年部)
 
最低賃金が低いことは知っているが、当たり前と思ってしまっていたり、あきらめている部分があった。自分も含めて、仲間たちの活動によって変えられると思うことができた。

「車を買ってあちこちでかけて旅行や観光がしたい」
「実家から日用品等を送ってもらっての生活をやめて逆に実家に返せるような生活がしたい」
諸貫 雄樹(医労連青年部)
 
最賃が1500円になれば表に書いた事が実現できるのではないかと思う。自分が青年と言われる期間には実現したい。

「旅行」
橋 大樹(農協労組青年部)
 シングルマザーの方が子供を養っていくのが大変だと感じた。ひとり身の人が何とかできても家族を養っていかなければいけない方には今の最低賃金では厳しいと思う。今回のような研修、会議に積極的に参加し、知識を深め、周りの同年代の人にも広めていきたい。

「旅行資金」
木村 優李(医労連青年部)
 今の最賃だと最低限度の生活すら営めないのか……と、驚きました。「都心の方が最賃が高いのは当たり前」といままで捉えておりましたが、なんとか現状を変えられれば、という気持ちがVTRを見てよりいっそう強くなりました。

 ●菊池 俊(自治労連青年部)  「休みを増やす(人が動く様に)」
 
時給1500円といわれてピンと来ない人でも「月給10万円アップ!」と言われたら夢がひろがると思う。
 ●鈴木 翼(福祉労組青年部)  「旅行がしたい」
 
最低賃金の引き上げ、統一を実現させ、地方を活性化させたい。
 ●中野 祐太(医労連青年部)  「貯金です」
 
(岩手の最賃790円と1500円の差額を)月150時間労働で計算すると、月10万6500円にも。これはひどい!1ヵ月10万円あれば生活はかなり変化しますので、ますます全国で1500円を目指したいです。
 ●佐藤 翔太(医労連青年部)  「幸せな家庭を築きたい!」
 
1500円になったら幸せな家庭を築きたい!岩手県の最賃790円では家庭を築くのは難しいと感じる!子どもを何不自由なく育てるにはこの賃金では難しい!
 ●古川 力士(医労連青年部)  「貯金」
 
格差のない社会の実現をめざしたい。最低限度の基準が今よりももっと高い水準で誰もが苦しむことなく暮らせる日々が早く来るように運動に協力していきたい。
 ●小笠原 聖(いわて生協労組青年部)  「3人の子供の学費、生活費、将来のための貯金などに使いたい」
 
低水準の最低賃金や地域間格差により全国の皆が悩み苦しみ生活に困っています。1500円を目指し、皆が一つになり、実現するように声をかけ合い達成していきたい。
 ●藤倉 了介(いわて青年ユニオン)  「車を買いたい」
 
いまの車の走行距離が20万`に。今年にも買い替えないといけない。1日も早く最賃1500円の実現を!

最賃全国一律に/「思いは皆さんと同じです」県内野党、国会議員要請・懇談
 いわて労連といわてパート臨時労組連絡会は、地元選出国会議員と県内の立憲野党を訪問して全国一律最低賃金制度確立の要請と懇談を行いました。12月18日に立憲民主党岩手県連合・橋重幸代表、20日には日本共産党岩手県委員会・斉藤信副委員長、社会民主党岩手県連合・佐々木信一幹事長と懇談しました。国民民主党岩手県総支部連合会では木戸口英司・横沢たかのり両参議院議員と懇談しました。いずれも「参議院選挙でも公約に掲げた」「思いは皆さんと同じ」と快く応じていただきました。
 20日のお昼にはクロステラス前で宣伝行動を行ってアピールしました。
全国一律最賃実現の署名を集めよう
 「全国一律最低賃金制度の実現を求める請願署名」を集めています。全国で100万筆を目標にしています。また、各地で行う宣伝やデモ行進に参加してアピールしましょう。


3面
「地域のニーズに合った医療の確保を」/達増知事と懇談
 厚労省が公立・公的病院の再編統合を狙って全国424施設のリストを公表して大問題になっています。県内では10病院が名指しされています。
 この問題で地域医療を守る岩手県連絡会(いわて労連、医労連・県医労、自治労連、県社保協)は12月16日に達増拓也・岩手県知事に要請・懇談しました。知事は「全国一律の分析のみで病院名を公表したことは地域の個別事情を無視するもので公平な視点に基づいているとは言えない」「一定程度病床の見直し等をしており、そのまま再検証につながるものではない」として、「地域の実情に十分即したものになるよう11月7日に国に対して要請している」と述べました。
 連絡会はリストの県内10病院長へ要請・懇談を行います。水沢病院や県立一戸・東和病院の院長との懇談では「リスト公表はあまりにも乱暴なやり方」などの怒りの声が出されています。
今後、リスト撤回、地域医療拡充の署名運動や地域住民の皆さんとともに集会などを開催していきます。

地域の農業と暮らしを考える/農協統廃合問題でシンポジウム開催
 
12月1日、「地域の農業と暮らしを考えるシンポジウム〜農協の支店統廃合問題から考える〜」が開催され、北上市のJA花巻・和賀町支店を会場に60人が参加しました。主催は「地域農業と農協を考える集会・実行委員会」(県農協労組、いわて労連、岩手自治労連、県農民連、花巻労連、北上労連)です。
 久保田・県農民連会長が開会挨拶を行いました。 基調報告を横山英信・岩手大学教授が行い、農協が進める支店統廃合などの背景について「戦後農政の総決算をかかげる安倍農政と農協事業の市場開放を求める大企業・財界の圧力が背景にある」とし、民主的な議論と農協運営が求められると強調しました。
 その後、農家、農協労働者、消費者をパネリストに討論を行いました。会場からの意見交換も行い、農協問題を通じて農政や地域のあり方を考える集会となりました。
 村田・県農協労組書記長が署名や各地での学習会・集会の開催などを呼びかける行動提起と集会アピールを提案し、櫻田・県農協労組委員長が閉会あいさつをしました。
 実行委員会は今後も県内各地での学習会・集会を計画していきます。

青年部・女性部が定期大会開催
 
12月14日、いわて労連女性部は第30回定期大会を盛岡市・南昌荘で開催しました。大会開催前に「ハラスメントをなくすために」をテーマにグループトークで交流しました。大会の発言では各女性部の活動を交流しあいました。
 また12月21日、いわて労連青年部は第30回定期大会を盛岡市・マリオスで開催しました。学習会では全労連作成の最賃ビデオを視聴しました。全労連青年部の笹本育子副部長と民主青年同盟岩手県委員会の藤倉了介副委員長が連帯のあいさつを行いました。
 その後、民青同盟岩手県委員会、岩手県商工団体連合会青年協の皆さんと共にクリスマスパーティを開催して約30人が参加しました。映画製作をしている都鳥伸也監督も参加。映画「私たちが生まれた島」を紹介して、2月8日に盛岡で開催される上映会への参加を呼びかけました。
新女性部長 伊藤ミエ  (福祉労組女性部)
新青年部長 松橋峻介  (自治労連青年部)

「桜を見る会」徹底究明を!/全国初の請願採択
 
12月11日の岩手県議会本会議で、いわて労連、新婦人県本部、県革新懇が提出していた「内閣総理大臣主催『桜を見る会』疑惑の徹底究明を求める請願」が採択され、国へ意見書が送られました。この内容の請願採択は県・市町村を通じて全国で初めてです。
 安倍9条改憲NO!改憲発議反対の新たな「緊急署名」が始まります。運動を強めて安倍政権は退陣に追い込もう。

   川  柳
餅食えどモリカケ桜忘れない                                凡  夫
丁寧な説明どころか逃げ隠れ                               野の一枝
奥底で人を見下すアベの性(さが)                        拓  庵
批准せよ焼き場に少年立たすまじ                      瀬川重哉
教皇とアベの主張は天と地だ 巷多朗
年金者組合盛岡支部 

北上在住の都鳥監督最新作
映画「私たちが生まれた島 OKINAWA 2018」
盛岡上映会
とき 2月8日@10時15分〜、A13時30分〜、B17時15分〜
※A・B回目上映後には都鳥監督と元山仁士郎さんの対談企画あり
場所 プラザおでってホール
・前売り 1000円
・当日  1800円
 小中学生 500円
※当日券はチラシ持参で500円割り引き
 ●お問い合わせ
  019-625-9191 (いわて労連)
  019-623-9134 (実行委員会)


4面
Hanaのナナコ飯 第18回
 
みなさんこんにちは!あけましておめでとうございます!新春一回目のレシピはれんこんのきんぴらです。が、一味違いますよ!おせちのお醤油味にちょっと飽きてきちゃった…そんな時にはハーブや冬のおいしい柑橘類に助けてもらいましょう!
*れんこんのイタリア風 きんぴら*(4人分)
 ○材料…れんこんひと節、生姜一片(親指くらいを目安に)、ローズマリーひとつまみ、オリーブオイル大さじ2、ブラウンマスタードシードひとつまみ、ブラックペッパー少々、塩少々、レモン汁大さじ1、めんつゆ大さじ1。
 ○作り方…@れんこんはごく薄く皮を剥き、半分に割って半月切りにする。生姜はみじん切りにしておく。ローズマリーは包丁で細かくしておく。
Aフライパンにオリーブオイルを入れ、弱火で熱しブラウンマスタードシードを加える。香ばしい香りがして、白い泡がしゅわしゅわと立ってきたら、生姜とローズマリーを加えてさっと炒める。
BAにれんこんを加えて中火にして炒める。れんこんが段々と透き通ってきたら、塩、ブラックペッパー、を加えてさらに炒める。
CBにレモン汁、めんつゆを加えて全体に絡めたら出来上がり!
☆レモンとハーブの香りで、あっさりさわやか!ついつい箸が進みます。おつまみにも、お弁当にも万能なので、ぜひたくさん作ってくださいね!
*レシピ提供…高橋奈々子
(パパとママの会いわて代表・つながる台所Hana店主)
 ランチやご宴会、お弁当等のご予約お待ちしております!
盛岡市内丸4ー18
TEL: 080-6013-8787