●議長あいさつ●核兵器禁止条約の批准を/ヒバクシャ国際署名を広げよう/岩手県被爆者団体協議会・三田健二郎副会長、下村次弘事務局長、日本民主青年同盟・藤倉了介県委員長をむかえて(聞き手 金野耕治・いわて労連議長)/若い世代にも伝えたい/ヒバクシャ署名を地域でも/平和憲法あってこそ●○広島県労連、長崎県労連からのメッセージ●安倍改憲NO!3,000万署名を大きく広げよう/岩手の会結成・学習会●憲法カフェ開催/女性部、青年部が定期大会●改憲NO!核兵器いらない!女性が声を上げよう!/働く女性の岩手県集会開催●LUうたごえのゆうべ開催●「若者の雇用改善を!」青年ユニオンと民青同盟提出の県議会請願が採択!●川柳●
1面
迎春/子供たちも一緒に元気に餅つき!
12月24日、山田町関谷仮設団地で県生協連、いわて食農ネット、復興県民会議主催の年末懇親会に40人が参加。今年で6回目の開催。
仮設団地には今も60人が生活。自力再建まであと2年かかる見通しです。
憲法を生かした平和とくらし 命を守る社会をめざして/岩手県労働組合連合会議長 金 野 耕 治
組合員の皆さん、新年おめでとうございます。年末年始期間中も住民生活を守るために勤務された皆さんに心から感謝申し上げます。
疑惑隠し解散と逆流・分断を乗り越えた新たな野党共闘
安倍政権は戦争法に続く共謀罪など相次ぐ憲法破壊のごり押しと自衛隊の日報隠しなど民意無視、森友・加計疑惑など国政私物化という自らが招いた失政で国民の批判に追い詰められ、昨年9月末、臨時国会冒頭解散に打って出ました。
そこに、希望の党が出現し、民進党がそれに合流するという、安保法制廃止・立憲主義の回復を求める市民と野党の共闘に重大な逆流が持ち込まれました。
日々激変する政治情勢の中で、立憲民主党と共産党と社民党の3野党が市民連合との政策合意を結び3野党は改選前38議席から69議席へと大きく議席を増やし、さらに無所属の野党統一候補も勝利し、市民と野党の共闘が維持されたことは重要です。
アメリカ言いなりで「戦争する国づくり」を進める安倍内閣を退陣させよう
戦後、日本は憲法9条があったからこそ、「戦争しない国」として国際社会の中で友好を回復し経済発展を遂げてきました。
一方、歴代自民党政権は、アメリカの従属国となって沖縄をはじめ日本全土に米軍基地を置き、思いやり予算や日米地位協定で米軍を優遇してきました。
安倍首相は、2020年に憲法改正の施行をめざすと表明しています。最大の目的は憲法9条に自衛隊を書き込むことです。しかし、日米安保条約と戦争法の下での自衛隊は米軍と一体となって海外派兵する軍隊であり、「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こる」ことにつながります。
憲法9条改悪は、軍事費の膨大、消費税増税や社会保障削減につながり、軍需産業育成・大学の軍事研究誘導、学校教育への介入、障害者・高齢者の人権侵害など国民生活のあらゆる面で国家権力による国民支配が強まることになります。
今、北朝鮮のミサイル問題に対して、安倍首相は、対話を否定し米国を支持する対応ばかりですが全く解決につながりません。関係国による話し合いでこそ諸問題の解決と北東アジアの平和共存に道を開くものです。
組合員の皆さん。アメリカ言いなりで戦争する国づくりを進める安倍内閣は一刻も早く退陣させましょう。そのためには全国市民アクションが呼びかけている安倍改憲NO!3千万署名を県内30万筆以上集めて改憲勢力を包囲しましょう。まずは家族・友人・ご近所から署名を始めませんか。
被災者本位の復興、労働法制改悪阻止、社会保障拡充を
東日本大震災津波から丸7年を迎えます。住宅の自力再建や中心市街地づくりは今年が正念場となります。被災者生活再建支援法の拡充は待ったなしの課題です。あわせて、災害公営住宅の家賃軽減制度も急がれます。
安倍「働き方改革」による過労死促進法と残業代ゼロ法を阻止し、賃金の底上げ・大幅賃上げ、労働時間短縮を勝ち取りましょう。有期雇用から無期雇用への転換は、組合員を拡大するチャンスです。
医療・介護・年金・福祉・生活保護・保育・教育など生活に直結する予算を増やし、貧困と格差を根絶する一年にしましょう。
2面
核兵器禁止条約の批准を/ヒバクシャ国際署名を広げよう
岩手県原爆被害者団体協議会・三田健二郎副会長、 下村次弘事務局長、
日本民主青年同盟・藤倉了介県委員長をむかえて(聞き手金野耕治・いわて労連議長)
(金野)あけましておめでとうございます。昨年は核兵器廃絶へ歴史に残る大きな成果の年でした。一年を振り返っていかがでしょう。
(三田)昨年4月に県被団協は60周年を迎えて、ヒバクシャ国際署名推進の決意を新たにしました。被爆者は平均年齢87才と残り時間も少なく「核兵器をどんなことがあっても使わせてはならない」という思いはひとつです。核兵器禁止条約の締結は大きな力になります。ヒバクシャ国際署名をすすめることが我々の使命です。被爆の実相を伝えることが大事です。日本をはじめ、世界の指導者にもしっかりと理解させたい。
(下村)ヒバクシャ国際署名をすすめる岩手の会は2016年12月17日に結成しました。翌3月に平和環境センターも加わって共闘が広がりました。77団体が賛同し、その内66団体が加盟、賛同団体には農協、漁協、医師会、地婦協も加わっています。署名は50万筆の目標に対して約15万筆、3割近い到達です。県内33市町村議会のうち24議会(73%)が、政府が核兵器禁止条約に署名し国会が批准することを求める意見書を採択しました。県議会が全国にさきがけて採択したことがこの広がりをつくりました。そして、11月にICANにノーベル平和賞が贈られました。被団協や皆さんの運動も含めて認められたと思います。
(金野)知事や市町村長、議会議長にも署名が広がっていますね。
(下村)知事がいち早く署名したことが大きな力になりました。首長も九戸村を残して署名いただいています。市町村議会議長も13議会で署名いただきました。
若い世代にも伝えたい
(金野)5月の岩手の会キックオフ集会では林田さんという若いキャンペーンリーダーと、県内の若者が語り合いました。民青同盟の皆さんの取り組みをお聞かせください。
(藤倉)「核兵器禁止条約ができるかもしれない」という情勢が同盟員を励ましてきました。3月の国連の第一会期頃からシールボードを使って街頭で対話・署名を行いました。春休み中で、小中高校生がわいわいと答えてくれました。「(禁止条約に背を向ける)日本政府はおかしい」とほとんどの人が答えました。青年は無関心と思われがちだけど、そんなことはない。高校門前での署名も、原水協や被団協の皆さんと取り組みました。18歳選挙権の影響もあるのか「知りたい。ちゃんと考えたい」という感じでした。
(金野)やはり青年も「核兵器はなくすべき」という感じですか?
(藤倉)「核兵器をなくしたいですか」という質問から対話しますが、99・9%は「なくしたい」と答えます。北朝鮮の核・ミサイル問題もあって「日本も核を」という反応を懸念しましたが、逆でした。「プレッシャーの掛け合いは逆効果」「理性的な対話で解決を」「対話は意味がない、というのはおかしい」という鋭い意見も多いです。
(三田)被団協は毎年8月にパネル展を続けてきました。昨年は高校生を中心にトークセッションを行って好評でした。若い世代につなぎたい。生徒自身が平和教育にふれて、学校でも平和教育が必要という声も聴かれます。高校生平和大使・岩手の会もできて、期待したいですね。
(金野)次の世代にも肌で感じていってほしいです。
(下村)核兵器禁止条約にも「平和・軍縮教育」「核兵器のもつ危険と結果について意識啓発の重要性」と明記しています。大学生や高校生に広げたいですね。
(金野)武器を持たせるのでなく、「平和」こそ教えたい。「個人として尊重される」という日本国憲法の理念を生かすことが大事ですよね。
(下村)核兵器禁止条約を私たちもよく学ぶ必要があります。条約では男性は「婦女子」の次に出てきます。エレン・ホワイト議長が女性だったこともあるかもしれませんが、女性の視点は「光」だと、サーロ節子さんも述べています。
(三田)恒久平和の実現へ皆で努力していかなければなりません。
ヒバクシャ署名を地域でも
(金野)これからの運動を展望して、いかがでしょう。
(下村)12月14日の岩手の会代表者会議で署名が15万近くまで集まっていることを確認しました。この運動を地域に広げていきたい。2月18日に岩手の会結成一周年を記念して、NPT再検討会議準備会議開会の4月までに20万筆をと「ジャンプアップ集会」を計画し、記念講演には、先の国連会議に参加した和田征子日本被団協事務局次長を予定しています。オスロでのノーベル平和賞受賞、関連行事に齋藤政一名誉会長がピースボートツアーでヒバクシャを代表して参加しました。1月24日に報告会を開催します。引き続き議会請願にも取り組んでいきたいです。
平和憲法あってこそ
(金野)職場でも、皆さんに励まされながら取り組んでいきたいです。
さて、安倍政権は「2020年までに改憲を」と言っています。県被団協の伊藤会長が「改憲NO!」3000万署名を県革新懇に届けてくださいました。
(下村)72年間殺し殺されることがなかったのは9条があればこそです。
(三田)憲法も大事に、禁止条約の運動も同列にやっていかなければ。私たち被爆者が1人もいなくなったらどうなってしまうか。戦争への反省の気持ちが日本国憲法には表れていると思います。「安らかにお眠りください、あやまちは繰り返しませぬから」という広島平和記念公園の碑。これには主語がない。誰と言わず、世界の問題、人類の問題です。人類は学ばなければならないと思います。
(金野)犠牲になられた皆さんの思いをよそに、いまも1万5千発もの核兵器が存在しています。
(三田)戦争だけでなく、テロも危険です。やはり核兵器は廃絶しかありません。
(藤倉)核戦争を防ぐ、という思いが憲法9条には込められていると思います。総選挙期間にも「平和を目指す日本であってほしい」と考える青年とたくさん出会い、平和教育がしっかり根付いていると感じました。先輩たちの努力の成果です。そうした思いを日常的に共有しあえるような運動を広げる年にしたい。
(下村)サーロ節子さんのスピーチ全文をぜひ多くの人に読んでほしい。広島、長崎の被爆者を代弁して語り、強烈で、人の心を動かすものです。
(三田)私は被爆した時に「まさか、もう二度と無いだろう」と思ったが。人は「賢くない」と自覚しなければなりません。
(金野)被爆から再興、復興をすすめて生き抜いた人たちの力がありました。また同じことを繰り返してはなりません。今日はありがとうございました。核兵器なくすまでご一緒にがんばりましょう。
広島県労連、長崎県労連からのメッセージ
広島県労連事務局長 門田勇人
「70年間草木も生えぬ」と言われたヒロシマの惨状の中、私たちの先輩は被災者の救護と街の復興に立ち上がり、力を尽くしました。ひろしまは街の近代化と共に広島三大プロ(広島カープ、サンフレッチェ広島、広島交響楽団)など、文化もスポーツも大きく発展させてきました。しかし、犠牲になり現在も苦しみ続けるヒバクシャが訴え続ける「核兵器廃絶」は実現していません。私たちは、ヒバクシャの思いを聞き、そしてその心を世界に発信する責任を負っていると思います。やっと「核兵器禁止条約」という「希望の光」が見えてきました。「署名」の大きな力で、その光を現実のものとしましょう。広島の地でも奮闘します。
長崎県労連副議長 里 正善
長崎県労連は「県民の会」(長崎県知事、長崎市長が代表賛同人、事務局:長崎原爆被災者協議会、県生協連、県原水禁、県原水協、核兵器廃絶地球市民長崎集会実行委員会)が行う毎月26日の街頭署名に参加、長崎県原水協とともに平和公園での署名行動も毎月行っています。11月4日の長崎県民の会結成1周年のつどいでは、目標を大きく超える27万4182人分の署名が集まったことが報告されました。「生活協同組合ララコープ」から11万2780筆、創価学会から7万2635筆などが大きく貢献し、各自治体窓口で集められた署名も随時届けられています。長崎県労連は目標の50万筆達成に向け、加盟組合へ一層の奮闘を呼びかけるとともに、独自行動を計画中です。
平和のメッセージ募集
「核兵器は廃絶を!」「安倍改憲許さない!」などテーマに、平和へのメッセージや「絵手紙」を募集します。2月の機関紙で紹介します。
応募者から抽選で10名様に、広島県労連、長崎県労連おすすめの名産品をプレゼント!
広島県労連オススメ 「海女人の藻塩」・「もみじまんじゅう」
長崎県労連オススメ 「カステラ」・「皿うどん・ちゃんぽんセット」など
ハガキに「平和メッセージ応募」と必ず記入して下さい。1月25日必着です。
3面
安倍改憲NO! 3000万署名を大きく広げよう/岩手の会結成・学習会
12月10日、サンビル7階で「安倍9条改憲NO!全国市民アクション岩手」の結成会が行われて、約450人が参加しました。
結成会では、金野耕治・憲法改悪反対岩手県共同センター事務局長が呼びかけ人を代表してあいさつしました。「総選挙の投票数の過半数にあたる3000万の署名を集めよう。岩手は30万を集めて改憲発議を断念させよう」と呼びかけました。
吉田敏恵・県生協連専務から、「戦争させない9条壊すな岩手の会」を発展させて「全国市民アクション岩手の会」として結成することなどが提起されました。2018年5月までに県内30万筆の署名を集めること、独自のポスターなども作成して、学習会や集会、デモなども取り組むことが確認されました。事務局団体は県生協連、県消団連、平和環境センター、憲法改悪反対県共同センターの4幹事団体です。
結成集会の後、記念「口演」として、憲法落語「憲法噺〜大笑いしながら憲法を学ぼう〜」が行われました。八法亭みややっこさん(飯田美弥子弁護士)が、笑いを交えながら日本国憲法の理念や自民党改憲草案についてお話。会場は笑いに包まれながらも、自民党や安倍政権の狙いの恐ろしさを学びました。
終了後、盛岡市内をデモ行進しました。
憲法カフェ開催/女性部、青年部が定期大会
いわて労連青年部と女性部が定期大会を開催し、方針と体制を確立しました。また、それぞれ憲法カフェを行って「安倍改憲NO!3000万署名を集めよう!」と意思統一しました。
12月2日、盛岡市の南昌荘で女性部定期大会を開催。いわて労連金野議長を講師に憲法カフェを行いました。グループに分かれて憲法第9条の穴埋め問題に挑戦。憲法講座の後、「署名を集めるときに不安なこと」や「工夫すること」をグループ討議で話しました。「総選挙投票数の過半数という3000万の数の意味が分かった」や「Q&Aを学んで単組でも活用したい」などの声が出されました。
12月3日には青年部が盛岡市内で定期大会を開催。憲法カフェでは「署名の意義を学んで取り組みたい」「シール投票など街頭宣伝も工夫を」など活発に話しあわれました。
改憲NO!核兵器いらない! 女性が声を上げよう!
働く女性の岩手県集会開催
12月9日、第62回はたらく女性の岩手県集会(実行委員会主催)が盛岡市勤労福祉会館で開催されて、約60人が参加しました。
主催あいさつで小田いく子実行委員長(医労連)は「今日はしっかり学んで、安倍改憲NO!の3000万署名を職場や地域で訴えて、安倍首相が改憲を言い出せなくなるまで、私たちひとり1人が声をあげていきましょう」と呼びかけました。いわて労連・金野議長、県母親連絡会・鈴木会長、日本共産党岩手県委員会・吉田常任委員が来賓挨拶を行いました。
「ひとり1人の女性の声が日本と世界を変える」と題して川田忠明・日本平和委員会常任理事が記念講演を行いました。
新婦人県本部、自治労連、医労連の運動報告の後、スローガンや集会アピールを確認して終了しました。
LUうたごえの ゆうべ開催
12月17日、いわてローカルユニオンは「第18回うたごえの夕べ」を盛岡市のれすとらんCafeもえぎで開催しました。
約40人が参加して、みんなで食べ、飲み、歌いながら、交流して団結を深めました。
若者の雇用改善を!/青年ユニオンと民青同盟提出の県議会請願が採択
いわて青年ユニオンと民主青年同盟岩手県委員会は12月県議会に「青年が将来に希望を持ち、安心して働き暮らせる岩手の実現を求める請願」を提出し、賛成多数で採択されました。青年ユニオンと民青同盟は、安倍働き方改革阻止のために、青年労働実態調査を行いました。「3割が80時間以上の残業を経験」「非正規の半数が将来設計ができない」など切実な結果をもとに、長時間労働の改善、最低賃金の引き上げ、雇用の改善などを求めて請願しました。今後、採択された内容の具体化を求めて県などへの要請を計画しています。
12月23日には盛岡市大通で宣伝を行い、請願の結果を報告しながら、安倍働き方改革阻止を訴えました。
川 柳
トランプがジョーカー持ってポチのもと
巷多朗
希望という名の幻滅があるまつりごと
拓 庵
善人と貧乏人に負わす税
瀬川重哉
白黒を決せぬままに紅白か
野の一枝
年金者組合盛岡支部