機関紙「いわて労連 2017年10月号      

●いわて労連第29回定期大会/改憲阻止、アベ雇用改革ストップを/8時間働いたら帰る、まとに暮らせる社会を現しよう●定期大会発言要旨●復興県民会議第7回総会●被災者本位の復興前進を●大熊座●2017総選挙/憲法守れ、戦争法廃止、いのち、くらし、平和を守る政治を/私たちの1票で、安倍暴走政治を終わらせるチャンス!●戦争法廃止、立憲主義の回復を●消費税増税中止、社会保障拡充を●アベ雇用改革阻止、8時間働けばまともに暮らせる社会の実現を●生活再建支援金500万円に、原発ゼロへ●核兵器禁止条約を批准する政府を●「市民と野党の共闘」の前進を
●制度解説●過労死なくせ!署名を広げて〜労働法制改悪反対学習会●子どもの貧困を考える〜社会保障学校●戦争法強行から2年、盛岡でデモ行進●第21回機関紙コンクール/最優秀賞に「年金者組合一関支部・支部ニュース」●幹事会体制いわて労連2018年度新役員紹介●NEWSフラッシュ●主張●いわて労連第29回定期大会・発言要旨●めもあーつ193●川柳

1面
いわて労連第29回定期大会
改憲阻止、アベ雇用改革ストップを

8時間働いたら帰る、まともに暮らせる社会を実現しよう
 
9月9日、いわて労連第29回定期大会を盛岡市勤労福祉会館5階大ホールで開催しました。全県から代議員、役員など約100人が参加しました。
 開会あいさつで、金野耕治・いわて労連議長は「東日本大震災津波から6年半、全国で災害が起きているが被災者本位の復興がますます大事だ」、「様々な課題で国民の暮らし、いのち、平和を守れと共闘を広げてきた」、「安倍政権による改憲を阻止するために3000万署名の推進、アベ雇用改革ストップ、ヒバクシャ国署名の運動に、職場・地域から共同をひろげて取り組もう」と呼びかけました。 来賓あいさつは、渡辺正道全労連事務局次長、木戸口英司参議院議員、菅原則勝日本共産党県委員会委員長、菅原芳勝東北労金県副本部長が行いました。参議院選挙で野党統一候補としてたたかって勝利した木戸口氏は「本気で政権交代することが必要」と呼びかけました。菅原氏は「安倍政権の基盤が崩れている。安倍政権を退陣に追い込む情勢が生まれている。いわて労連がさらに大きな役割を担うことを期待する」と呼びかけました。
 討論が活発に行われ、単産・単組・地域組織から、20人が発言し、方針が補強されました。活動方針、決算報告と予算など、全ての議案が採択され、新たな役員体制も確立しました。大会宣言を確認し、小野寺副議長の閉会あいさつ後に、金野議長の音頭で団結ガンバロウを行って終了しました。

復興県民会議第7回総会/被災者本位の復興前進を

 
9月17日、東日本大震災津波救援・復興岩手県民会議の第7回総会が岩泉町で開催されて、約90人が参加。民進党の畑浩治氏と日本共産党の斉藤信・県議団長などが参加して挨拶しました。岩泉町の応家義政・総務課長が、台風10号豪雨災害の被害状況と復旧・復興の現状について特別報告を行いました。大震災では44億円だった被害が、台風10号では328億円に及びました。10か所の応急仮設住宅に337人が入居しています。町は被災者者生活再建支援金に独自で上乗せをして、建設200万円、補修に100万円の補助を行っています。続いて岩泉町議の林崎竟次郎氏(日本共産党)が、「被災者の医療・介護利用料免除を来年1月以降も継続させる」との答弁を引き出したと報告しました。総会では、復興県民会議事務局長の金野耕治・いわて労連議長が活動報告と方針提起を行い、採択・承認されました。

発言要旨
佐々木久幸 (宮古労連)
 
岩泉町職です。昨年の台風10号で町民に重大な被害。復旧を進めるための業者が不足。自宅の改修が進まず仮設で暮らす方も。財源確保も課題。住民要求を聞く取り組みすすめたい。

佐々木敏幸 (盛岡労連)
 
戦争法廃止などの取り組みで共同が広がった。最賃引き上げも成果が出た。盛岡労働学校に取り組み、のべ60人が参加。組織拡大担当者会議を行った。署名数を見ると賃金関係は多いが、平和など国民的課題は少ない。学習の友の活用など、学習しながら憲法署名をすすめたい。

千葉智徳 (農協労組)
 
TPP反対の県民集会を6月に開催、200人が参加。生活を大企業に売り渡すことなく闘いをすすめたい。岩手平泉支部は1000円のベアを勝ち取った。新採用者12人全員労組加入した。

山平大望 (自治労連)
 
非正規を含めた改善に取り組んできた。組合加入をすすめている。増やす人を増やすことが大切と思う。来週もランチ説明会を行う。

外里一彦 (自治労連)
 
久慈労連の取り組みで、共謀罪に反対する議会請願を久慈市議会に、憲法久慈地区共同センターと平和環境センターの共同で提出。3月に野田村で被災者とのお茶っこ会を開催した。被災者生活再建支援金500万円への拡充の取り組みを進めたい。(4面に続く)

大熊座
9月28日国会が解散されました。6月22日から野党4党が森友・加計学園疑惑を解明せよと国会開催を要求して3ヶ月も放置。しかし、やっと開かれた臨時国会は、安倍首相の演説もなし、野党の質疑もなしの冒頭解散でした。まだ1年余の任期を残して、国会を突然解散する理由は何でしょうか。核兵器禁止条約の批准や北朝鮮問題での平和的解決、貧困・格差の是正、長時間労働の解消、災害復旧など国民的課題が山積する中で、疑惑隠し、追い込まれ解散ですよね▼特定秘密保護法、戦争法、共謀罪と安倍内閣の5年間は、憲法違反の悪法を次々と強行採決し「戦争する国づくり」の政治でした。国会前に集まった多くの国民の声も聞かず、憲法学者や弁護士会が違憲立法と指摘しても無視し国民世論も無視続けた安倍政権。今度こそ、厳しい審判で退場を。東京都議選、仙台市長選で示されたように有権者の投票で政治は変えられます▼ところで最近発足した小池百合子都知事が率いる「希望の党」にはだまされないように。メンバーが自民党の人、野党共闘がイヤで逃げ出した人、過去の侵略戦争を正当化する最右翼の人たちですから。それにしても、野党第一党の民進党は自ら解党して小池新党から公認をもらうために「安保法制」も「憲法改正」も認める堕落ぶり。これまで戦争法や共謀罪に反対する野党と市民の共同が発展し、昨年7月の参議院選挙では1人区でも岩手など11選挙区で野党統一候補が勝利しました。野党間の約束も国民の信頼も平気で裏切る政党では解党するしかありません。憲法守る候補者こそ国会に送りましょう。(こ)


2面
2017総選挙/憲法守れ、 戦争法廃止、いのち、くらし、平和を守る政治を
私たちの1票で、安倍暴走政治を終わらせるチャンス!
 安倍首相は、9月28日に臨時国会冒頭で衆議院を解散しました。森友学園・加計学園疑惑や、「自衛隊日報問題」などの解明をと、4野党は憲法第53条にもとづいて臨時国会開催を求めていました。審議もせずに冒頭解散することは、憲法違反の「疑惑隠し解散」と言わざるを得ず、究極の国政私物化です。同時に、安倍暴走政治に対する国民の批判が高まり、追い詰められた結果の解散でもあります。
 改憲阻止、戦争法廃止の声を大きく広げ、安倍暴走政治を終わらせましょう。

戦争法廃止、立憲主義の回復を
 
2013年に特定秘密保護法、2015年に安保法制=戦争法を強行。そして今年6月には内心を処罰する共謀罪法。安倍政権は、憲法違反の3つの法律を国民の反対の声を踏みにじって強行してきました。これ以上、こんな横暴な政治を続けさせるわけにはいきません。全国でも、岩手でも、「戦争法廃止」、「立憲主義回復を」と、多くの市民が立ち上がり、野党も手を結んできました。
 今度の選挙では、戦争法を容認し、憲法改悪に足を踏み出す勢力ではなく、立憲主義・民主主義を回復して、憲法違反の法律を廃止させる勢力を大きくすることが求められます。

憲法守れ、 9条守れ
 
安倍首相は、今年の5月に「2020年までに改憲」「自衛隊を憲法に書き込む」といい、年内に憲法改正案をまとめ、来年6月までに国会発議、国民投票を実施しようとしています。「自衛隊」を憲法に書き込むことは、単なる現状追認ではありません。憲法に自衛隊を書き込むことで、9条2項を空文化して、自衛隊を9条の制約から外して海外で戦争できる国にすることが狙いです。
 これにだまされることなく、「改憲NO!」の声を大きく広げていきましょう。
 北朝鮮問題は、安倍首相やトランプ米大統領のような軍事的圧力一辺倒の対応ではなく、平和憲法を持つ日本こそが対話の道を切り開く役割を果たすべきです。

消費税増税中止、社会保障拡充を
 
アベノミクスの失敗が明らかな中で、安倍政権は消費税増税を先送りしてきました。消費税は大企業などの減税の穴埋めや軍事費の増強に使われてきました。アベノミクスを転換させて、消費税10%増税は中止させましょう。
 消費税増税ではなく、税金の集め方と使い方を変えさせて、社会保障予算の拡充、子育て支援の充実、教育無償化を実現させましょう。

アベ雇用改革阻止、8時間働けばまともに暮らせる社会の実現を
 
「働き方改革」と称して、高度プロフェッショナル制度や裁量労働制拡大などの残業代ゼロ法、格差を固定するまやかしの「同一労働・同一賃金」、過労死ライン長時間残業を合法化する「労働時間上限規制」など、労働を経済に従属させる「アベ雇用改革」は断固阻止しましょう。
 最低賃金を大幅に引き上げて「いますぐ1000円、1500円」の実現、「全国一律最低賃金制度」確立をめざしましょう。

生活再建支援金500万円に、原発ゼロへ
 
東日本大震災津波から6年半、いまでも約1万人の方々が仮設住宅などで不自由な避難生活を続けています。昨年の台風10号による被害も発生しています。全国でも大規模な災害が相次いでいます。被災者本位の復興をすすめるために、被災者生活再建支援制度の拡充が求められています。しかし安倍政権はまともに取り上げようとしません。福島原発事故の検証も充分に行わないまま、原発再稼働を次々とすすめ、原発事故被災者の保障を打ち切る姿勢です。原発ゼロ、再稼働は許さず、再生可能エネルギーに切り替えさせていきましょう。

核兵器禁止条約を批准する政府を
 被爆者が願い続けてきた、核兵器禁止条約が、今年の7月に国連で122か国の賛成で成立しました。しかし安倍政権は、この条約に反対し、国連での議論にも参加しませんでした。被爆者と多くの国民の願いを踏みにじる安倍政権は退場させて、核兵器禁止条約を批准する政府をつくりましょう。

「市民と野党の共闘」の前進を
 
憲法違反を繰り返し、立憲主義を否定する安倍政権の暴走政治を止めるために、「市民」が声をあげて「野党は共闘せよ」と呼びかけてきました。参議院選挙では、共闘の力で前進がつくられました。
 新たにできた「希望の党」などは戦争法を容認しており、「戦争法廃止」、「立憲主義の回復」という「市民と野党の共闘」の最も要となる要求が一致しません。これでは自民党の補完勢力です。
 私たちは引き続き、安倍政権の暴走を許さず、憲法守れ、9条守れ、戦争法廃止、「立憲主義回復を」の声を広げて、多くの市民と手を結び、「野党は共闘せよ」と求めていきます。 

制度解説
 投票は2回行います
@岩手選挙区は候補者名を記入。
 (岩手は4区から3区に減)
A東北比例区は政党名を記入
 ○18歳から選挙権が行使できます。
 ○公示の翌日から期日前投票ができます。

3面
過労死なくせ!署名を広げて/労働法制改悪反対学習会
 8月30日、いわて労連と働くもののいのちと健康を守る岩手県センターの主催で「過労死合法化は許さない!とめようアベ雇用改革」学習会をアイーナ501会議室で開催し、約30人が参加しました。伊藤圭一・全労連雇用・労働法制局長が「STOP安倍雇用破壊!ディーセントワーク確立に向け、職場から働くルールづくりを!」と題して講演しました。伊藤氏は「政府のいっている雇用改革はウソばかかりだ」、「戦後の労働基準法が整備されて以来の大改悪が狙われている。共同を広げて必ず阻止しよう」と強調しました。
 高度プロフェッショナル制度、裁量労働制の拡大などの「残業代ゼロ法」、雇用差別固定化の名ばかり「同一労働同一賃金」、「解雇の金銭解決制度」にとどまりません。「働き方の未来2035」では非雇用型の働き方が中心となる未来を描き「民法が中心となる」として、労働者保護法制の全面的な解体が狙われています。署名を広げて阻止しましょう。
 「やはり労働時問題は全ての根幹に関わる問題であることを再確認しました」、「働き方改革について何となくの理解でしたが、その恐ろしさや問題点についてきちんと学べたので良かったです」などの感想がよせられました。
 学習会後のいの健センター幹事会で署名の取り組みを意思統一しました。

子どもの貧困を考える/社会保障学校
 9月23日、連続講座「岩手の再生」・岩手県社会保障学校第1回講座が県民会館第一会議室で開催されて、約40人が参加しました。NPO法人岩手地域総合研究所と岩手県社会保障推進協議会が共催しました。「子どもへの影響から貧困を考える」と題して、沼田崇子さん(全国公的扶助研究会副会長)が講演しました。 子どもの貧困のケースを通じて親の貧困問題を考え、働き方や公的扶助も含めて考察しました。続いて、「国保・就学援助に関する自治体要請から学ぶもの」と題して、川口義治さん(岩手県生健会事務局長)が活動報告しました。質疑も活発に行われました。

戦争法強行から2年、盛岡でデモ行進
 
安保法制=戦争法の強行採決から2年となる9月19日、盛岡市内で「戦争法廃止、安倍政権打倒」の夕方デモが行われ、約200人が参加しました。戦争させない・9条こわすな!岩手の会が主催しました。
 憲法改悪反対共同センターの金野耕治・いわて労連議長は、安倍首相は「加計・森友疑惑」隠しの解散総選挙であり、9条改悪を狙っている」と指摘し、「国政私物化を許さず、市民と野党の共闘の力で安倍政権を退陣させよう」と呼びかけました。

第21回機関紙コンクール
最優秀賞に「年金者組合一関支部・支部ニュース」
 応募作品は40作品(昨年37)。審査の結果、次の作品が入賞しました。
受賞作品
☆機関紙の部(8作品)
○最優秀賞
    『支部ニュース』 年金者組合一関支部


○優秀賞       『北上労連情報』 北上和賀地区労連
 

○努力賞       『いわてローカルユニオン』   いわてローカルユニオン
 

○努力賞       『花巻支部ニュース』  年金者組合花巻支部
 

○特別賞
 ・記事賞      『盛岡労連』     盛岡労連
・見出し賞    『いちのせき』  一関市職労
・隔日発行賞  『職場情報』    大船渡市職労
・期待賞       『国公いわて』  岩手県国公


☆ニュース・情報の部(3作品)
○最優秀賞   『闘争速報』  盛岡市職労


○努力賞      『いわてパ・臨連のなかま』   いわてパート・臨時労組連絡会


○特別賞
・期待賞       『農協労組通信(仮)』  岩手農協労組いわて平泉支部


☆専門部の部(3作品)
○最優秀賞  『岩手医労連青年部NEWS』  岩手医労連青年部
○努力賞
     『仲間』    一関市職労現業評議会
○特別賞   

・紙面すっきり賞   『どんぐり』   岩手医科大教職組女性部

幹事会体制
いわて労連2018年度新役員紹介
 第29回定期大会で2018年度の新役員が選出されました。
議 長
             金野 耕治     再(医労連)
副議長
             小野寺栄悦    再(自治労連)
             中野るみ子      再(医労連)
             齋藤 禎弘     再(農協労組)
             岩崎  保      再(県国公)
             高橋  基      再 (いわて生協労組)
             菖蒲沢 実     再(盛岡労連)
事務局長
             中村  健      再(いわて生協労組)
事務局次長
             石井 隆幸     再(盛岡労連)
幹  事
             渡辺 孝文     再(自治労連)
             五十嵐久美子  再(医労連)
             村田 浩一     再(農協労組)
             中六角久則     新(県国公)
             柴田 雄司     再(福祉労組)
             工藤 良幸     再(私教連)
             昆 茂太郎     再(建交労)
             小砂子欣次      再(年金者組合)
             藤原 正範     再(郵政産業ユニオン)
             八重樫 司     再(全受労)
             工藤 郁夫     再(通信労組)
             新田 英則     再(地域労働組合)
             角掛 洋一     新(幹事会推薦)
会計監査
             小笠原浩次      再(地域労働組合)
             冨岡 弘子     再(年金者組合)
             古舘久美子      再(岩大生協労組)


 なお、今大会で幹事の平賀天幸氏(岩手県国公共闘)、照井裕子氏(女性部・県国公)、赤石広光氏(青年部・自治労連)、特別幹事の高屋修氏(岩手県地域労働組合)が退任されました。

NEWSフラッシュ
 ●いわて女性9条の会/12周年のつどい
 
9月2日、盛岡市サンビルで「いわて女性9条の会12周年のつどい」が行われて、青井美帆さん(学習院大学院教授)が「ズバリ!安倍改憲のねらいは!」と題して講演しました。
 ●最賃グローバルアクション
 
9月4日、最低賃金引き上げの国際行動、最賃グローバルアクションが行われ、いわて労連は 盛岡市大通で宣伝を行いました。
 ●「平和の波」行動
 
9月21日、核兵器禁止条約の署名開始にあわせた国際行動「平和の波」が盛岡でも取り組まれました。ヒバクシャ署名をすすめる会が、盛岡一高と盛岡三高でヒバクシャ国際署名を呼びかけました。

主張
改憲を阻止し、安倍政権退場のチャンスにしよう
 
急な解散総選挙となりました。安倍政権による暴走政治をこれ以上許さず、退場に追い込むチャンスの選挙です。職場でしっかり学習して、私たちの投票で政治を変えましょう。
 選挙の大事な争点のひとつは、安倍政権による9条改憲をストップさせることです。
 安倍首相は「9条1項、2項を残しつつ、自衛隊を明文で書き込む」と言っていますが、これは単に自衛隊を書き込むだけにとどまりません。「陸海空軍、その他の戦力はこれを保持しない」という条文を残しても、自衛隊を書き込んでしまえば、2項は空文化します。2項があればこそ、自衛隊は1人の外国人も殺さず、1人の戦死者も出してきませんでした。2項の空文化は、無制限の海外での武力行使に道を開くことになります。
 もとより憲法を守らない首相に、憲法を変える資格はありません。安倍改憲NO!の声を広げて、今度の選挙でその野望を打ち砕きましょう。
 新たに登場した「希望の党」はどうでしょう。戦争法を容認し、憲法9条を含む改憲を否定しません。そのメンバーの多くは、安倍政権の支持母体で復古的な改憲右翼団体の「日本会議」と一体の議連「日本会議国会議員懇談会」などに所属してきた経歴を持っています。そもそも、憲法9条への自衛隊明記の方針は「日本会議」が発信源といわれます。こういう勢力に、私たちの願いは託せません。しっかりと職場で学習して判断しましょう。
 改憲阻止、安倍雇用改革阻止、消費税10%増税中止、いのち・くらし・平和守れ、核兵器禁止条約を批准する政府の実現を!投票に行って、私たちの願いを実現しましょう。


4面
めも・あーつ193/巨大資本にのっとられる日本の胃袋/「種子が危ない!」
 「今年の米は駄目だ!諦めた」と庭木の剪定をしてくれた農家さんが嘆いていた。盛岡八幡宮のお祭りも終わって、青空も一層高さを増して、夏風邪もなんとか回復してきたというのにおいしいお米がピンチ 先月末、農水省が発表した2016年度の食料自給率が、カロリーベースで 37・58%、前年比1・9ポイント減に落ち込み1993年の大冷害時に匹敵しているらしい。
 食料自給率を45%に高めると言っていたアベさん、ここで減らしてどうするの?米の消費が減ったことや北海道産小麦の不作を言い訳にしているが、農産物の輸入自由化や価格補償の廃止をしたら若い担い手が育つはずがない、と思う。
 そして、来年の3月をもって「主要農作物種子法」の廃止が決まっていた。国会での審議も報道もほとんどないままに。「種子法」は1952年、戦後の食糧難に米や大豆、麦の生産に欠かせない優良な種を安定的に供給し、食糧の増産をはかる目的でつくられた、国が守るべき法律。国や都道府県に農業試験場を置き、地域の気候や土壌にあった育てやすい、美味しい品種の開発と普及、品種管理、種の生産など人手も資金かけて地域農業を支えてきた。新品種を形にするまでには平均で10年はかかるという。
 種子法の廃止によって公的資金がなくなり種子の価格の高騰、米国の巨大種子会社のモンサントに凌駕されることは目にみえている。さらに、これまで積み重ねられた技術、遺伝子データの流出さえも考えられる。
 昨年の11月、規制改革推進会議が、「都道府県が開発した品種を優先し公費を使って普及させ民間の品種開発を阻害している」という理由で廃止の提案。
 経済界の要求か、はたまたトランプさんのお気持ち忖度か、どちらもかもね。
 料理家、文筆家の辰巳芳子さんは、「人間は、土地柄のもので、いのちを守り育てられ人格さえも形成されてきた。そういう意味で私は、風土は親よりも縁が深いと考えている」と語っている。(2015・9・6赤旗日曜版)
(久保克子)

いわて労連第29回定期大会
発言要旨

吉田 誠 (県国公)
 今年の人勧は若者以外は低額。たいてい400円。中央の人は上がるが地方が上がらない。違憲賃下げ訴訟は最高裁に上告中。社保庁分限免職裁判は東京地裁で1人勝訴した。

山田勝哉 (年金者組合)
 
年金引き下げに対して裁判闘争中。若い人たちはいまよりも年金受給が低くなる。大変なのは若い人たちだ。10月13日に年金者一揆を行う。 

田村 巧 (盛岡労連)
 
県中央メーデーの予算上の質問。メーデー参加団体強化で、中立組合への呼びかけの強化を。

須藤清成 (盛岡労連)
 
建交労鉄道所属だ。国鉄は30年前に24兆円の借金を国民に押し付けたが、安全面はどうなったか。民営化、過密ダイヤなどで事故発生も。分割民営化は失敗だったことが明らかだ。

神部友佳 (いわて生協労組)
 
定年延長で65歳までに。再雇用も70歳までになった。パートの多い職場。基本時給755円に。最賃の取り組み重視。いわてパ臨連で最賃生活体験も。最賃1000円、全国一律最賃制度確立を重視して取り組む。

細川孝太 (郵政ユニオン)
 
労働契約法20条裁判で3人の原告ががんばっている。厳しい判断も下されているが、東京地裁で来週判決が出る。これからも支援を。

永山梨香 (ローカルユニオン)
 
青年労働実態アンケートに取り組み、102人から集めた。最賃1000円でも十分な生活は成り立たない。ユニオンカフェを行って結集をはかっている。青年ユニオン単独で交渉できるように力をつけたい。「もう1人じゃない仲間がいる」を実践したい。

吉田裕美子 (医労連)
 
岩手医大120周年記念式典はグランドホテルで盛大に。「予算はある」と感じた。スト権を確立するだけでなく、スト通告して回答をその日までにもってこいと働きかけることが大切だ。新人は奨学金返済が大変で組合を辞める人も。見える活動をしていきたい。

佐々木優 (福祉労組)
 
待機児童問題を解決するためには保育士不足をなんとかしないといけない。大幅な処遇改善の実現を。

石原尚希(岩手大学生協労組)
 
大学生協でブラックアルバイトの相談会を開催。残業したが賃金が支払われなかったなどの相談がきている。

佐藤力也 (けせん労連)
 
大船渡は震災後の造成工事が終わり、仮設商店街がなくなった。新ビルテナントは中央資本の店舗が入って、地元商店は廃業という事態が懸念される。市政をよくする会で要請、年金の請求手続きで改善。けせん原水協として大船渡高校前でヒバクシャ国際署名を呼びかけた。地域に足を出していきたい。

釜台いく子 (建交労)
 宮古地域でダンプ労働者の組織拡大。全労連の支援と地域労連との連携で宣伝カーを平日毎日運行中。宣伝行動も実施して成果も上がっている。

後藤徹夫(ウォーターエージェンシー支部)
 水道維持管理の業務。定年退職者が増えているが若年層でなく年配者を採用する。技術継承が課題になっている。労組役員の世代交代も課題になっている。

佐々木圭史 (医労連)
 
医労連青年部として街頭署名活動に挑戦した。意義を学び、シミュレーションを重ねて取り組み、45分で161筆集めた。青年が自分の言葉で訴えて、いきいきと取り組んだ。働き方改革など、いわて労連青年部幹事会での学習が力に。青年部担当を事務局以外にも配置してさらに強化してほしい。

千葉幸治 (私教連)
 
学校は残業手当がつかない。ただ働きの強要の実態。指導要領改訂が問題になっている。愛国心が強調されている。小6で教えていたものを小4で教えるなど、どんどん低学年化。1日6時間では足りず、夏休みを削る動きも出ている。道徳の教科化も。私学の就学支援金、実質無償化といえない実態。県は単独助成を削った。私学署名にご協力を。

ひろば
   川  柳
おおげさに電波ジャック大本営
                                                                 巷多朗

壊憲を改憲と言う詐欺師たち
                                                                 野の一枝

北の揺れ加計森友に息つかす
                                                                 瀬川重哉

米朝の対話がやはりカギ握り
                                                                  拓  庵
年金者組合盛岡支部