機関紙「いわて労連 2017年5月号      

 

●第88回メーデー岩手県中央集会/8時間働いてまともに暮らせる賃金を●「安倍首相の任命責任を問う」特別決議を採択●大熊座●憲法守れ、共謀罪許さない、沖縄新基地建設反対の街頭宣伝●辺野古米軍新基地建設の強行を許すな●9の日宣伝●核兵器禁止の実現を!岩手県被団協が60周年記念式典●国民平和大行進を成功させよう●消費税増税反対宣伝、「森友学園問題徹底追求して」と●ユニオンセンター岩泉支援行動●岩泉町へ義援金●「浜の一揆訴訟」で前進●組織拡大月間〜/新入職員歓迎会〜医療生協労組●安倍働き方改革を許すな!●最賃・ディーセントワーク宣伝●青年部・女性部学習会「おしゃべりカフェ」開催●いの健県センターが代表者会議、学習会●いまこそなくそ!核兵器in岩手/「ヒバクシャ国際署名岩手の会」キックオフ集会●戦争させない・9条壊すな!岩手の会 共謀罪「緊急学習会」●ニュースフラッシュ●主張●めも・あーつ188●ひろば


1面
第88回メーデー岩手県中央集会/8時間働いてまともに暮らせる賃金を/

憲法守れ!共謀罪廃案!
 
5月1日、第88回メーデーが県内11カ所で開催されました。戦争法廃止、共謀罪創設反対、憲法改悪反対、市民と野党の共闘で安倍「暴走」政治ストップ、アベ働き方改革反対、8時間働いて暮らせる賃金を、沖縄新基地建設反対、核兵器禁止条約の実現をなどのスローガンを掲げて取り組まれました。
 第88回メーデー岩手県中央集会は岩手公園広場で開催され、約1000人が結集しました。
 主催者あいさつで金野耕治メーデー岩手県中央集会実行委員長は憲法前文を引用しながら「憲法施行70年の節目の年。私たちは憲法に保障された権利を生かして労働組合をつくり、今日のメーデー集会を開催している。しかし安倍首相は憲法違反の戦争法を強行し、内心の自由を脅かす共謀罪など、明文改憲へと戦争する国づくりをすすめている」と述べ、さらに「私は東北で生まれ育ち、『東北でよかった』と心底思っている。今村前復興大臣だけでなく、安倍政権はモラル崩壊状態だ。いまこそ連帯の輪を広げて、立憲野党との共闘で安倍政権を打倒し、憲法を生かしたまともな政治を取り戻そう」と呼びかけました。
 来賓あいさつは、岩手県商工労働観光部雇用対策労働室長・八重樫浩文氏が知事代理でメッセージを代読し、自由党・木戸口英司参議院議員、日本共産党・橋ちづ子衆議院議員があいさつしました。
 メッセージ紹介の後、中野裕太・いわて労連青年部書記長がメーデー宣言を提案し、満場の拍手で採択されました。

「安倍首相の任命責任を問う」特別決議を採択   特別決議

 
副実行委員長の小野寺・自治労連委員長がメーデースローガンと同時に、「今村前復興大臣の議員辞職と安倍首相の任命責任を問う」特別決議を提案し、全体の拍手で採択されました。決議文は首相官邸と復興庁にFAX送信されました(本文は、いわて労連のホームページに掲載されています)。
 デコレーション審査では最優秀賞として岩手医大教職組が表彰されました。その後、安保法制に反対するにパパ・ママの会代表の橋奈々子さんらによる「誰の子どもも殺させない」の歌が演奏されました。
 恒例のモチまきとお楽しみ抽選の当選発表後、メーデー歌全体合唱、がんばろう三唱が行われ、メーデー合唱団のうたごえに送られて、デモ行進に出発しました。要求を書いたプラカードやデコレーションを掲げて「共謀罪はいらない」、「憲法守れ」などと訴えながら盛岡市内をデモ行進しました。

大熊座
 
今村雅弘前復興大臣が4月25日、自民党二階派のパーティーで、東日本大震災の被害について、「まだ東北で、あっちの方だから良かった。首都圏に近かったりすると莫大な、甚大な被害があった」と放言し、辞任に追い込まれました。この人は、東電福島原発事故に伴う自主避難者の帰還を「本人の責任」「裁判でも何でもやったらいい」と記者会見での暴言を謝罪したばかり。このような人物をなぜ復興大臣に任命したのか、安倍首相の任命責任が問われます▼そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであって、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者が行使し、その福利は国民がこれを享受する。(憲法前文より)国の政治のあり方は、国民から信頼を受けて、国民の命令の下に、選挙で選ばれた人が予算や法律をつくって国民に幸福と利益をもたらすこと。今村氏は自分は国民の上にいると勘違いしていたのでしょう▼しかし、安倍内閣の閣僚を見ると、自衛隊の「日報」を隠蔽し、森友学園の訴訟の代理人として出廷の記憶を忘れる稲田防衛相をはじめ、共謀罪法案を自分も理解できていない金田法務相や、文化学芸員を一掃しなければならないなどと公言する山本地方創生相、昨年9月の岩泉視察で部下におんぶしてもらい、その後、長靴業界がもうかったなどと軽口をたたき辞任した務台・前内閣府政務官、週刊誌で女性問題を報じられ辞任した中川・前経産政務官など問題ある人物ばかり。そもそも、安倍首相夫人の昭恵氏が森友疑惑を国民の前で全く釈明していません。トップからモラル崩壊内閣です。早期退陣を求めます。
(こ)

2面
憲法守れ、 共謀罪許さない、 沖縄新基地建設反対
 
安倍政権はテロ対策を口実に、現代版の治安維持法の「共謀罪法案(組織犯罪処罰法改正案)を今の国会で成立させようとしています。
 4月13日と27日、憲法改悪反対県共同センターは共謀罪に反対する街頭署名宣伝を盛岡市大通で行いました。政府は「一般人は対象にならない」としていましたが、国会論戦を通じて一般人も対象となることが明らかになっています。「安倍政権を批判する国民を抑圧する共謀罪は廃案を」と訴えながら署名に取り組みました。

辺野古米軍新基地/建設の強行を許すな
 
安倍政権は4月25日、辺野古米軍新基地建設のために、沖縄県の岩礁破砕許可がないまま違法な護岸工事を強行しました。沖縄県民の民意を無視した暴政は断じて許されません。 
 4月27日に、憲法改悪反対県共同センターと県革新懇、国民救援会県本部が合同で、辺野古米軍新基地建設強行に反対する街頭署名宣伝を行いました。 
 署名を寄せた方から「沖縄に友人がいる。人ごとではない」などの声が寄せられました。

9の日宣伝
 4月9日、平和憲法・9条をまもる岩手の会は、盛岡市大通で署名宣伝を行い、「戦争法廃止、自衛隊新任務撤回」、「自衛隊はただちに南スーダンから撤収を」と訴えました。

核兵器禁止の実現を!/岩手県被団協が60周年記念式典
 
広島、長崎に原爆が投下されてから72年。被爆者の皆さんは長年の苦しみを乗り越えてきました。そしていま、国連の場で核兵器禁止条約の具体的な協議がスタートして、今年の7月にも条約が成立する見通しができてきました。
 こうした中で、4月22日、岩手県原爆被害者団体協議会が結成60周年記念レセプションをサンセール盛岡で開催して、1957年1月に結成してからの道程をふりかえりました。
 いわて労連や民主団体などへ、感謝状が贈られる場面もありました。
 参加者は核兵器禁止、核廃絶に向けて意思を固め合いました。

国民平和大行進を成功させよう
 
4月22日、県原水協などを中心に国民平和大行進県実行委員会総会が開催されました。今年の平和行進は6月10日に岩手入りし、18日に宮城県に引き継ぎます。核兵器禁止条約の国連での第2セッションが開催される最中での行進になります。 職場から結集して大きく成功させましょう。

消費税増税反対宣伝/「森友学園問題徹底追求して」と
 
1989年に消費税が施行されてちょうど28年になる4月1日、全国で消費税廃止の行動が実施されました。消費税廃止岩手県各界連絡会は、盛岡市菜園カワトク前で消費税廃止いっせい署名行動を実施しました。
 消費税8%で4人家族が負担する税額は年約30万円にもなります。お酒の一升ビンに換算すると150本になります。各界連は150本の酒ビンを並べて、パネルで消費税負担の重さを紹介しながら増税反対署名を訴えました。「増税反対。安倍首相の森友学園疑惑も許せない。徹底追求してほしい」などの声が寄せられました。

ユニオンセンター被災地支援行動
 
4月15〜16日にかけて、労働組合の争議支援を行っている神奈川県の「ユニオンセンター」が被災地支援行動を実施しました。18人が神奈川から参加しました。
 宮古市田老の仮設団地と、深刻な台風被害を受けた岩泉町の仮設団地でハーモニカコンサートを行いました。歌と演奏を通じて被災者の皆さんと交流し、支援物資をお届けしました。
 いわて労連もこの行動を支援しました。
 岩泉町の仮設団地では「いろいろな催しがあるが、こんなに人が集まったのははじめてではないか。元気が出る」、「在宅避難している人に情報が行き渡らない。声をかけて誘ってきた」などの声が寄せられました。

岩泉町へ義援金
 4月16日、東日本大震災津波救援・復興県民会議といわて労連は、全国から寄せられた義援金約101万円を岩泉町に届けました。

「浜の一揆訴訟」で前進
 
4月27日、盛岡地裁で「浜の一揆訴訟」第7回口頭弁論が行われました。被告代理人は形式論で進行しようとしましたが、前回と交代した裁判長が、サケの資源枯渇や漁協による独占に合理性があるかを問うとして、具体的な内容の検討に入ることが述べられ、次回、証人尋問が実現する運びとなりました。画期的な前進です。裁判後の報告集会で、いわて労連は支援金を渡して激励しました。
 次回は6月22日です。

3面
組織拡大月間/医療生協労組が新入職員歓迎会
 
盛岡医療生協労組は、4月7日、盛岡市内で新人歓迎会を行ないました。新人22人を含む79人(内、子ども3人)が参加しました。 執行委員長、来賓あいさつの後、18才から30代までの幅広い新人、一人ひとりが、自己紹介や決意などそれぞれの思いを語りました。新人のあいさつでは、周囲から歓声があがり、和気あいあいとした雰囲気に包まれました。その後、各職場の先輩からあたたかい歓迎のあいさつがありました。
 労働組合は説明会やランチミーティングなどで新入職員の組合加入の取り組み中です。今後すべての新人加入をめざして奮闘していきます。

安倍働き方改革を許すな/最賃・ディーセントワーク宣伝
 
4月15日、盛岡市大通で最賃・ディーセントワーク宣伝を行いました。
 あいにくの雨天でしたが、安倍政権のすすめる残業代ゼロ法反対、過労死ライン容認の残業規制阻止を訴えながら、8時間働いてまともに暮らせる賃金を求めて「全国一律最低賃金制度確立署名」を呼びかけました。 この行動には、いわて労連女性部・青年部、いわてパート臨時労組連絡会、ローカルユニオン、民青同盟岩手県委員会等が参加しました。
 民青同盟は働き方を問うシールアンケートを呼びかけ、多くの青年と対話をしました。

青年部・女性部学習会/「おしゃべりカフェ」開催
 4月15日、いわて労連女性部・青年部合同春闘学習会「おしゃべりカフェ」を盛岡市サンビルで開催し、33人が参加しました。
 主催者あいさつで照井裕子いわて労連女性部長は「安倍政権のすすめる労働法制改悪を阻止するためにしっかり学んで職場の活動にいかしましょう」と述べ、「8月に岩手で開催される日本母親大会を、私たちの要求実現のために成功させよう」と呼びかけました。
 はじめに全労連女性部が作成した資料「危ないゾ安倍『働かせ方改革』」を青年部・女性部役員が朗読して学習しました。
 続いて学習会では渡部容子弁護士(盛岡さくら法律事務所)が「安倍『働き方改革』でホントによくなるの?」と題して講演しました。渡部弁護士は「安倍雇用改革は、過労死ライン容認の残業規制や、現状追認の均等待遇など、ひどい内容。絶対に阻止を」と訴えました。その後、おしゃべりタイムでグループ討議を行い、講演の感想や職場の悩みを出し合いました。

いの健県センターが 代表者会議、学習会
 
4月8日、働くもののいのちと健康を守る岩手県センターは学習会・代表者会議を岩手県民会館で開催しました。
 学習会には37人が参加しました。尾形文智・県センター会長が主催あいさつを行いました。
 その後、岩橋祐治・いの健全国センター事務局長が「明るく働きやすい職場づくりに向けて」と題して講演しました。「いの健活動はすべての運動の土台だ」と述べて、いの健活動の重要性を強調しました。
 グループ討議では、様々な職種どうしで職場の課題や安全衛生活動の現状を交流しました。「講師の『委員長の姿勢が大事』という指摘にはっとさせられた」「学習した内容を今後にいかしたい」などの感想が述べられました。
 学習会後に代表者会議を行い、「安倍雇用改革阻止」など、9月までの活動方針等を確認しました。

NEWS フラッシュ
 ●岩手レッドパージ被害者名誉回復同盟第5回総会
 
4月15日、盛岡市内で第5回総会が開催されました。いわて労連は幹事団体となっています。
 ●年金者組合・年金裁判口頭弁論
 
4月13日、盛岡地裁で開催されました。次回は7月28日13時半からです。次回で争点が明らかになります。
 ●イレブンアクション
 
4月11日、盛岡市内で「イレブンアクション」を実施。支援金500万円増額署名を取り組みました。


いまこそなくそう!核兵器 in 岩手/「ヒバクシャ国際署名岩手の会」/キックオフ集会
日時 5月14日   13時半〜15時半
会場 サンビル7階大ホール
記念スピーチ
 林田光広さん(ヒバクシャ国際署名キャンペーンリーダー、元シールズとして活動)
 若者や学生などのパネルディスカッション、ヒバクシャ署名取り組み経験交流 など
参加無料

戦争させない・9条壊すな!岩手の会/共謀罪「緊急学習会」
日時 5月22日   18時半〜20時
会場 プラザおでって ホール(3階)
講師 佐々木良博弁護士

主張
憲法を守り活かす政治の実現を!
 
17春闘はねばり強いたたかいが続いています。国民春闘共闘の集計では前年を上回る水準まで到達しています。県内でも、ストライキ配置を背景に前進回答を引き出すなど奮闘が続いています。すべての労働者の賃上げ、労働条件改善を求めて、最後まで奮闘しましょう。
 安倍政権は、憲法違反の戦争法を強行し、内心の自由を脅かす共謀罪の成立を狙っています。さらに、戦争法の具体化として、海上自衛隊による「米艦防護」を実施しました。「米艦防護」は戦争法で改定された自衛隊法95条の「武器等防護」に基づき、米軍などの艦船を武器を使用して防護するもので、米軍の戦争に結果的に参戦する危険が高まっています。北朝鮮の無法な振る舞いが許されないことは言うまでもありませんが、それを背景に軍事的な圧力を強めるアメリカと同調する安倍政権は危険です。武力ではなく平和的な対話による外交努力が求められます。いまこそ、平和憲法9条を活かす時です。
 5月は憲法月間です。国民大運動岩手県実行委員会は、5月15日から「憲法を活かした安心・安全な地域づくり」のための自治体要請キャラバンに今年も取り組みます。戦争法、共謀罪、沖縄新基地建設など、憲法と平和めぐって自治体の首長の皆さんと率直な意見交換をします。7月に国連で成立が見込まれている核兵器禁止条約についても対話しながら、「ヒバクシャ」署名への賛同も呼びかけていきます。
 職場・地域でも、憲法と平和について考える機会をつくり、共謀罪廃案、沖縄新基地建設反対、武力ではなく平的外交を、憲法を守り活かす政治実現を、の声を広げて安倍政権を追い詰めていきましょう。

4面
めも・あーつ188
制度のすきまからこぼれ落ちる苦しんでいる罪のない子を救うのは誰か/映画「チョコレートドーナツ」
制作・脚本・監督/トラヴィス・ファイン/主演/アラン・カミング
 
女装して歌う。ショーダンサーのルディの店に地方検事局に勤めるポールがやってくる。じっと見つめ合い、お互いにひとめぼれ。
 ウキウキ気分でアパートに帰ると、廊下に人形が落ちている。どうやら隣の部屋の子のものらしい。
 親切に届けたにもかかわらず「オカマ野郎」と罵られてしまった。子どもの母親らしい女性は男性と部屋を出ていってしまった。残されたのは大音量の音楽と男の子マルコ。翌朝、どうすればいいのかポールに相談しようと電話するが出てくれない。思い余って職場におしかけてしまった。家庭局に相談しろというポールに腹をたててけんか別れした2人。薬物所持で逮捕された母の行方がわかって、マルコは施設に送られてしまった。が、ここから2人の努力が始まった。ポールは、母親が薬物依存であることも知的障害をもっていることもマルコのせいではない。なぜ苦しまなければならないのか、引き取りたいというルディの気持ちを知って、母親が出所するまで面倒をみる暫定的監護権の申請を提案した。
 そしてポールの家で3人で暮らすことを。マルコの病気のこと、学校の手続き、食事の世話。めざましい成長をみせるマルコの姿に幸せな2人だったが、いざ、審査が始まると、現実は厳しかった。カミングアウトして闘おうとするルディと現実に目を向けろというポールの争いは避けられなかった。申請は却下。なぜか母親は出所し、マルコを引き取ることになっていた。また薬物と男に溺れる母親に廊下に出てるように言われたマルコは外に出て歩きだした。
 1979年カリフォルニア州ウェストハリウッド。優しく賢い、ディスコダンスが得意でチョコレートドーナッツに目がなく、ハッピーエンドの物語りが好きな15歳の男の子が3日間歩き続け橋の下で亡くなっていたという小さな新聞記事があった。38年後の今年、大阪で男性カップルを養育里親に認定したという記事が載った。(朝日4/18)この小さな明かりがどうか消えないように、消さないようにと祈っている。
※同性婚の合法化は20か国に広がっている。(久保克子)


ひろば
   川  柳
関わりを認めて言うか「ゼロ回答」
                                                                       野の一枝

首相の座幼稚園児にくすぐられ
                                                                       拓  庵

未満でも以下でも過労死促進法
                                                                       巷多朗

五輪旗を帆にして走る共謀罪
                                                                       瀬川重哉
 年金者組合盛岡支部