●7春闘統一行動/賃金の底上げを実現せよ/ねばり強いたたかいで成果を勝ち取ろう●郵政ユニオンが23日にストライキ決起●東日本大震災から6年/復興県民会議がつどい開催●「やっと手足を伸ばして眠れる」野田村で懇談会●大熊座●3・1ビキニデー 核兵器禁止に実現を!●ヒバクシャ国際署名を広げよう〜県原水協、ヒバクシャ国際署名岩手の会が宣伝●国民統制の共謀罪許すな、重税反対!●共謀罪は廃案へ追い込もう!●3・3ひな祭り宣伝で「共謀罪許すな」!●戦争法廃止を!胆江で共同の学習会講演会●さようなら原発集会●月100時間なんてとんでもない!過労死ラインの残業は許されない●組織拡大月間/岩手自治労連が組織拡大で意思統一●「働くルール」を知って、労働組合に加入しよう〜いわてローカルユニオン●TPP等を考える県民会議が学習会●「PPP方式」(官民連携事業)で雇用不安や存続の危機/社会教育施設として職員の雇用に責任をもって/盛岡市動物公園労組●映画「母」上映をひろめよう〜実行委員会結成●主張●第88回メーデー岩手県中央集会●ニュースフラッシュ●めも・あーつ187●川柳
1面
3・16 全国統一行動/賃金の底上げを実現しよう!
ねばり強いたたかいで成果を勝ち取ろう
17春闘山場の3・16全国統一行動にあわせて、職場・地域で様々な行動を展開しました。ねばり強い闘いで、大幅賃上げ、労働条件改善など、目に見える成果を勝ち取るまで奮闘しましょう。
いわて労連は16日、17春闘勝利夕方大宣伝行動を盛岡市内2ヵ所で実施し、全国一律最賃確立署名を訴えながら、1時間で約1000個の春闘ティッシュを配布しました。「やっぱり賃上げが必要だ。労働組合がんばれ!」と初老の男性が激励するなど、様々な反応が寄せられました。
(通信労組)
JMITU通信産業本部岩手分会は早朝宣伝後、8時半からストライキ突入集会を実施しました。
(自治労連)
自治労連は早朝宣伝や職場集会を提起。盛岡、久慈、大船渡、一関、平泉、奥州、山田など各地で実施しています。両磐では夕方に行われた両磐地区決起集会に結集しています。盛岡市職労現業評議会は「学習決起集会」を行いました。
(医労連)
早朝集会を提起し、県医労では中央支部、中部支部、一戸支部など各地で実施。大船渡支部では職場集会を実施して職場決議をあげました。
(胆江労連)
国民春闘胆江地区共闘会議は、いわて生協コープアテルイ店頭で夕方宣伝を実施し、春闘ティッシュと春闘チラシをセットで配布しました。
郵政ユニオンが23日にストライキ決起
郵政ユニオン盛岡支部は3月23日にストライキを行いました。
東日本大震災から6年/復興県民会議がつどい開催
3月11日で東日本大震災から丸6年となりました。被災地では災害公営住宅の建設が進められていますが、県内では現在でも1万3千人以上が仮設住宅などでの避難生活を続けています。 11日は各地で追悼の行事が行われました。盛岡では「祈りの灯火2017」(実行委員会主催)が行われ、1万個を超える灯籠で追悼しました。いわて労連は竹灯籠を作成して参加しました。お昼にはイレブンアクションを行い、福島新署名を訴えました。宣伝後、脱原発昼デモに参加しました。
3月25日には、陸前高田市コミュニティセンターで復興県民会議主催の「東日本大震災津波6年のつどい」が開催され、180人が参加しました。川村好伸・全国災対連事務局長と斉藤信・日本共産党県会議員が来賓あいさつを行いました。
井上博夫・岩手大学名誉教授が「復興の現状〜その成果と課題〜」について講演しました。講演後にシンポジウムを行って陸前高田の現状と課題を話し合いました。行動提起では「被災者生活再建支援金制度拡充署名」を集めて5月10日の国会要請行動に参加しよう、と呼びかけました。
「やっと手足を伸ばして眠れる」/野田村でお茶っこ会
3月26日、いわて労連、復興県民会議、いわて復興一揆久慈地域実行委員会は、野田村の新町地区コミュニティセンターで被災者とのお茶っこ会を開催し、約30人が参加しました。昨年4月に災害公営住宅に移住し、「やっと手足を伸ばして眠れる」、「仮設のときよりもさみしい」、「ベンチを設置してほしい」、「支援員にもっと訪問してほしい」などの声が寄せられました。病院や買い物の利便についてや、災害公営住宅の将来の買い取りなどについて意見が交わされました。
大熊座
4月になりました。人事異動や退職者・新採用者など職場環境が大きく変わる時です。ぜひ組織拡大に全力をあげましょう▼「忖度」(そんたく)という言葉が国会審議で頻繁に使われています。他人の心を推し量ること。首相夫人付けの政府職員から問い合わせがあれば、それは首相の意向だろうと受け止めるのが一般的ですよね。その意向に沿って画策した人たちがいるのではないか▼一番の問題は、国民の財産である国有地をタダ同然で一法人に払い下げしようとしたことですが、さらにこの法人は、「教育勅語」を信奉し、首相夫人がかつて名誉校長に就任し、当初は「安倍晋三記念小学校」の名で法人の経営する幼稚園の保護者から寄附集めしていたのは紛れもない事実です。だから、きっとこの法人理事長も首相の意を忖度して私立小学校を建てようとしたのでしょう。また、学校開設の許認可権がある大阪府も、売り主である財務省も、同様に「忖度」していたのでしょう▼そもそも安倍首相の持論は「美しい国」。国に対する忠誠心を押しつけ、個人よりも国家を優先する思想です。それを幼児期から教え込むとは空恐ろしい。安倍政権が強行成立させた、特定秘密保護法、戦争法(安保関連法)や今国会に提出されている共謀罪は、まさに国民を国家の意のままに統制し反対運動を押さえ込むことが目的です▼戦争の放棄をはじめ、労働者の団結権、国民の生存権、集会、結社、表現の自由、思想及び良心の自由、学問、信教の自由、などなど、日本国憲法の平和主義、国民主権、国民の自由と権利を今こそ花開かせるときです。(こ)
2面
3・1 ビキニデー/核兵器禁止の実現を!
2月28日から3月1日にかけて「3・1ビキニデー集会」が静岡県内で行われ、1700人が参加しました。県内から8人の代表が参加しました。
28日は日本原水協全国集会・全体集会と分科会が行われました。3月1日の午前中は、ビキニ環礁水爆実験被爆で亡くなった久保山愛吉さんの墓参平和行進が行われました。午後には「ビキニデー集会」が行われました。主催者報告では、アパルトヘイト撤廃で闘ったネルソン・マンデラの「成し遂げられるまではいつも不可能に見える」という言葉を引用して、困難を乗り越えて核廃絶を必ず成し遂げようと強調しました。岩手県代表団は岩手のヒバクシャ国際署名運動を報告しました。
3月27日から国連で核兵器禁止条約が協議されていますが、日本政府はアメリカの圧力に屈して反対し、会議も参加していません。唯一の戦争被爆国である政府にあるまじき態度です。ヒバクシャ国際署名を広げて核兵器禁止条約を実現し、世論を広げて政府の態度を改めさせましょう。
重税反対、国民統制の共謀罪許すな!
3・13重税反対統一行動が県内10地域で取り組まれました。盛岡では3月13日、第51回岩手県中央集会が県公会堂で行われ、300人が参加しました。「井戸端会議も共謀罪?」と題して渡部容子弁護士(盛岡さくら法律事務所)が記念講演を行いました。特別報告として、倉敷民商弾圧事件について国民救援会の水戸正男県本部会長が報告しました。集会後、盛岡税務署まで行進しました。
ヒバクシャ国際署名を広げよう/県原水協、ヒバクシャ国際署名岩手の会が宣伝
2月28日に達増岩手県知事や県議47人が署名したことを紹介して取り組みました。
原水爆禁止岩手県協議会は、3月9日に盛岡市内で「6・9行動」を行って、ヒバクシャ国際署名を訴えました。
3月21日には、ヒバクシャ国際署名岩手の会が盛岡市内で街頭宣伝を行って署名を訴えました。
3・3ひな祭り宣伝で「共謀罪許すな」!
3月3日、いわて労連女性部や母親大会連絡会、新婦人、女性9条の会、岩商連婦人部など女性団体で構成するピースアクションいわては「3・3ひなまつりレッドパレード」を盛岡市大通で行い、「戦争法廃止、共謀罪許すな」と訴えました。
パレード終了後に、県革新懇の「アベ政治を許さない」街頭宣伝に合流して「憲法守れ」、「アベ政治許すな」と一緒に訴えました。
共謀罪は廃案に追い込もう!
共謀罪の閣議決定が強行された3月21日、共謀罪緊急学習会が岩手県公会堂で行われて、80人が参加しました。憲法県共同センター、革新懇、いわて労連、憲法会議、国民救援会、憲法会議、国賠同盟など9団体が主催しました。
佐々木良博弁護士と出版労連の前田能成さんが講演しました。「共謀罪って何?なんで怖いの?」と題して講演した佐々木弁護士は「共謀罪は治安維持法と構成が同じ」、「日常的な行為にも疑いがかけられる恐ろしい監視社会をつくる」と指摘。参加者一同で、「廃案に追い込もう」と決議を採択しました。
あいにくの天候でデモは中止しましたが、会場内で「共謀罪反対」と声を上げました。
戦争法廃止を!/胆江で共同の学習会講演会
3月12日、戦争法廃止2000万署名胆江の会(平和憲法を活かす胆江の会、憲法九条を守る会胆江連絡会、平和環境胆江地区労働組合センター、胆江労連)の主催で、胆江地区勤労者教育文化センターで学習会講演会を開催し、120人が参加しました。
講師の白神優理子弁護士(八王子合同法律事務所)が「日本国憲法は希望」と題してお話しました。若手講師に参加者は「若い方が平和憲法を誇りとし、平和を願うランナーとして先頭を切っていることに感動した」と感想を述べていました。
さようなら原発集会
2月25日、「さようなら原発岩手県集会2017」(45団体参加の実行委員会主催)がサンビル7階大ホールで開催され、450人が参加しました。
福島生業訴訟弁護団事務局長の馬奈木厳太郎弁護士が基調講演を行いました。
集会後、盛岡市内をパレードして「原発いらない」と訴えました。
月1〇〇時間なんてとんでもない!/過労死ラインの残業は許されない
安倍政権は、過労死ラインの「残業時間上限規制」をすすめようとしており、連合と経団連の会長も容認しています。「月100時間未満、年間720時間」でもひどいものですが、休日労働に抜け穴があり、年間最大960時間まで可能というとんでもないものです。過労死遺族をはじめ、怒りの声が上がっています。
3月18日、青年ユニオン、民青同盟岩手県委員会は、盛岡市大通で「さよなら働き過ぎキャンペーン 労働実態アンケート宣伝」を行い、アンケートを配布して労働時間規制の署名を訴えました。シールアンケートも行い、28人が回答。「人手が足りない」「賃金が安い」と答えました。「月100時間なんてとんでもない!」と書いた宣伝パネルを写真に撮って「スマホの待受にする」という宅配労働者もありました。
全労連はネット署名などを展開中です。安倍政権に怒りの声をぶつけて、廃案に追い込みましょう。
ネット署名にご協力を!
3面
組織拡大月間/岩手自治労連が組織拡大で意思統一
岩手自治労連は3月4日、単組代表者・組織拡大担当者会議を開催しました。
高橋副委員長が、組織拡大・強化の方針を提起。組織拡大「100%」の教訓を確認しながら、各単組での意思統一や、すべての組合員の力に依拠した取り組みを強調し、少しでも変化した取り組みを進めようと訴えました。
その後、青年部を中心に準備をすすめている「ニューDVD」を視聴。県本部や各単組の取り組みを写真で網羅しており、「今年はこれを活用してすすめることができる」などの感想も出されました。
討論ではすべての単組が発言して決意が語られました。
今年の採用者は昨年以上に少なくなっており、増勢に転じるためには、@新規採用者の100%加入、A昨年の未加入者への働きかけ、B非正規の仲間たちへの働きかけを強め、自治労連共済「プレゼント」の活用、「DVD」の活用などあらゆる取り組みをすすめることを全体で確認しました。
「働くルール」を知って、労働組合に加入しよう
いわてローカルユニオン
3月23日、岩手大学の卒業式が行われました。いわて労連とローカルユニオンは会場の周辺で、働く権利手帳とローカルユニオンリーフなどのセットを、新社会人に約400セット配布しました。
TPP等を考える/県民会議が学習会
TPP岩手県民会議が3月22日、会議と学習会を開催し、関係団体から130人が参加しました。
会議では、TPPをめぐるこれまでの運動について、協同組合団体をはじめ52もの幅広い団体の結集により、かつてない県民運動を展開したと総括しました。今後、日欧EPAやRCEP、アメリカとの二国間協議など、TPP以上の市場開放、規制緩和が懸念されることから、引き続き運動の必要性が確認されました。
学習会では、東京大学の鈴木宣弘教授が「日本の通商交渉と協同組合をめぐる情勢について」講演し、TPP水準を足場にした一層の自由化に突き進む危険があり、食の安全や農業、私たちの暮らしの崩壊につながることを具体的に紹介し、日本の農業政策は国民の命を守る食料安全保障としての位置付けが欠落していると指摘しました。
映画「母」上映をひろめよう/実行委員会結成
治安維持法下で逮捕・虐殺されたプロレタリア作家・小林多喜二。その母を描いた三浦綾子原作の映画「母」の「上映をひろめる岩手の会結成会」が、3月18日に岩手県民会館で行われました。
29人の呼びかけ人を代表して深澤秀男・岩手大学名誉教授が開会あいさつをされました。交流では、北上が11団体で地域実行委員会を結成したと報告。また、国賠同盟北上支部として北上市議会に共謀罪反対の請願を提出し、委員会で全会一致で採択されたことが紹介されました。
会の結成が確認された後、試写会が行われました。今後、花巻、東和、北上、水沢、一関、宮古、釜石など、県内各地で上映会が行われます。
盛岡では7月6日に試写会(おでってホール)、本上映は9月29日(金)県民会館中ホールで行われます。
「PPP方式」(官民連携事業)で雇用不安や存続の危機/社会教育施設として職員の雇用に責任をもって
盛岡市動物公園労組
盛岡市は厳しい財政状況を理由に、施設の老朽化が著しい動物公園を官民連携事業(PPP方式)での運営方針を進めています。公社として市が責任を持って運営してきましたが、PPP方式による株式会社化で、雇用不安や営利優先の運営になることが懸念されます。
盛岡市は施設や設備の修復・更新を行ってこなかったため、電気系統などのトラブルが起これば開園出来なくなり、それに対応する財源がないといいます。PPP方式の運営が出来なければ規模縮小か閉園という厳しい内容です。動物公園を支えてきた労働者の雇用や、動物たちの先行きさえ分からないという状況です。
動物公園は盛岡市の社会教育施設として、前月号で紹介したように子どもからお年寄りまで様々なプログラムを用意して全国にも例のない充実した内容の対応を行って来ました。しかし、そんな事には全く触れられずに動物公園の未来が決められようとしています。
動物公園労組は、昨年末に盛岡市長と動物公園公社理事長である都市整備部部長へ要請書を提出しました。内容は、@社会教育施設として動物公園を存続させることA指定管理元として職員の雇用や賃金・退職金などに責任を果たすことB職員の不安を解消するために十分な説明を行うことです。今後は動物公園が置かれている現状と未来を考えた運動が必要となります。
動物公園は盛岡市民、そして岩手県民の財産です。動物公園を守るため、動物公園労組はいわて労連の皆様と共にこの厳しい状況をたたかっていきたいと考えています。
NEWS
フラッシュ
●いわて食農ネット総会、学習会
3月2日、いわて食農ネット2017年度総会と学習会が岩手県水産会館で行われました。
●3・8国際女性デー岩手県集会
3月8日、国際女性デー岩手県集会が盛岡市勤労福祉会館で開催され、久保田農民連女性部長が講演しました。
●故・井上久さんを偲ぶ会
3月19日、昨年末に急逝した井上久・全労連事務局長を偲ぶ会が、全労連、日本医労連の呼びかけで東京青山葬儀所で行われ、約300人が参列しました。
主張
過労死ライン容認許すな!/第88回メーデーを成功させよう!
17春闘が各職場でたたかわれています。賃金の底上げ、労働条件の改善をめざして、目に見える成果を勝ち取るまで、ねばり強くたたかいを進めましょう。
安倍政権は、「働き方改革」を押し進めようとしています。政府の「働き方改革実現会議」は3月28日に「実行計画」を決定して、過労死ラインの長時間残業を容認しています。経団連と連合会長が残業時間上限規制として「100時間を基準値」とする合意をし、安倍首相が「100時間未満」と裁定するという、異常なすすみゆきです。労働基準法に残業時間の上限規制がないことがそもそもの問題ですが、それでも裁判では80時間もの残業は「公序良俗に反する」とされてきました。100時間もの残業を労働基準法で認めてしまうなど許されません。「過労死をなくそう」という社会的な要請にも背くものであり、怒りの声が広がっています。
こうしたもとで、第88回メーデーが行われます。8時間労働制を獲得するための国際統一行動としてはじまったメーデー。いまこそ、安倍「働き方改革」を阻止して、過労死をなくし、8時間働けばまともに暮らせる賃金の確立に向けて、大きく声を上げるときです。労働法制改悪を許さない世論と運動を高めていきましょう。さらに、社会保障の拡充、消費税増税反対、原発ゼロ、辺野古新基地建設反対、明文改憲反対・憲法守れ、戦争法廃止、南スーダン自衛隊撤退、共謀罪許すな、核兵器禁止などの要求は、いずれも国民の多くが実現を求めており、安倍政権がその妨げになっているものです。これらの要求を高く掲げて、第88回メーデーを大きく成功させて、安倍政権を追い詰めていきましょう。
岩手県中央集会は、5月1日(月)、9時から10時まで、岩手公園広場で開催されます。すべての職場から大きな結集を呼びかけます。
第88回メーデー 岩手県中央集会
日時2017年5月1日(月)9時〜10時まで
集会後デモ行進 会場岩手公園広場
4面
めも・あーつ187
この作品は政治的な問題だけでも、ただ座って討議するだけの映画でもない、行動を起こすことについての映画です…キャリー・マリガン
映画「未来を花束にして」 監督/サラ・ガヴロン 主演/キャリー・マリガン
1912年英国。女性の経済的自立も政治への関与も認められなかった時代に、参政権を求めて果敢に闘った女性たちがいた。
下町の洗濯工場で働くモードは、7歳から働き続け24歳の今、同じ工場で働く夫と息子となんとか暮らしている。仕事は、苦汗労働と呼ばれるほど過酷だ。
一日中、熱い蒸気と洗剤で焼ける肌、アイロンの重さで指は曲がっている。火傷の跡も消えることがない。同じ仕事なのに賃金は男性の2/3。洗濯物の配達や家事、育児も担っている。目にあまるセクハラもある。
モードが配達の途中、ショーウィンドーのガラスが割られる行動≠ノ遭遇した。サフラジェットと呼ばれた戦闘的な女性活動家たちだった。私たちは50年間も平和的に政府に要求してきた、なのに何も答えてくれない。今、必要なのは「言葉より行動を」と投獄されればハンガーストライキ、人を傷つけないが郵便物や家屋の破壊。商店の窓ガラスを割る。などの行為を展開していた。
メルリ・ストリーブ演じるWSPU(女性社会政治同盟)を設立したバンク・ハースト夫人の力強い言葉がモードの琴線にふれた。
夫は優しいが、デモに参加したことを知ると「恥をかかせるな」と叱責するだけ。さらに、子どもが女の子だったら何をしてるだろうと問うと、「洗濯女さ」と即答する夫。そんな時、夫のDVで下院の公聴会に出席できなくなった同僚の代理で証言台に立ち話しながら違う生き方≠望んでいる自分に気づいた。息子とひき離され、活動にのめりこむモード。1913年6月4日、ダービーに参加する国王へ直訴を思いついた。人込みにまぎれてチャンスを窺ううち同僚のエミリーが馬の前に立ちはだかった。彼女の葬送のデモ行進が、当時のフィルムで挿入されている。女性たちは、白・清らかさ、緑・希望、紫・尊厳を意味するシンボルカラーの花束を帽子や胸に付け整然と歩いている。
映画のエンドクレジットに流れた、女性の参政権を得た最も新しい国は、2015年のサウジアラビアである。
(久保克子)
川 柳
マスゴミが北朝鮮でアベ助け
野の一枝
四七〇三日辺野古は引かぬ座り込み
拓 庵
アベ首相理想の教育森友だ
巷多朗
ゴミが出る黄金の土地を買い叩く
瀬川重哉