機関紙「いわて労連 2017年1月号      

 

●憲法施行70年、国民の命と暮らし、平和を守る新しい政治の実現を●日本母親大会in岩手を成功させよう/実行委員会・小松事務局長、県母連・鈴木会長、亀卦川事務局長をむかえて(聞き手 金野耕治・いわて労連議長)●自衛隊は撤退、オスプレイいらない、戦争法廃止を!●女性が働く権利の向上を 第61回働く女性の県集会●青年部、女性部が定期大会開催●相談員学習交流会●歌って、食べて交流 LUうたごえの夕べ●「ヒバクシャ国際署名」を推進しよう!●お知らせ●NEWSフラッシュ●川柳





1面
2017年夏 第63回日本母親大会を岩手で開催!
憲法施行70年、国民の命と暮らし、平和を守る新しい政治の実現を
岩手県労働組合連合会議長
金 野 耕 治

 組合員の皆さん、新年おめでとうございます。年末年始期間中も住民サービスを支えるために勤務された皆さんには、心から感謝申し上げます。

大企業奉仕・アメリカ言いなりの安倍暴走政治
 
一年の計は元旦にありと言われます。昨年を振り返ると、1月4日に通常国会開会にあわせて戦争法廃止・安倍政権退陣を求める盛岡昼デモに始まり、2000万署名の取り組み、TPP反対、なくせ原発・再稼働反対、「参議院選挙に向けて安保法制の廃止、立憲主義回復を求める岩手市民ネットワーク」(いわて市民ネット)の結成、消費税増税反対、最低賃金引き上げ、核兵器廃絶、自衛隊の南スーダン派兵反対、医療・介護・年金等、社会保障改悪反対など国民的要求・課題で安倍政権の大企業奉仕・アメリカ言いなりの暴走政治とたたかってきた一年でした。

震災復興最中の台風被害防災と復興に全力を
 
昨年8月の台風10号によって、久慈・宮古・岩泉をはじめ県内市町村に甚大な被害が発生しました。災害ボランティアやカンパ活動など、県内はもとより全国の皆さんからご支援をいただきました。避難生活をされている皆さんが一日も早く元の生活を取り戻せるよう支援を強めましょう。また、大震災から6度目の年越しとなり、災害公営住宅や自力再建で新居で年明けを迎えた方もありますが、まだ1万5千人余の皆さんが応急仮設やみなし仮設での生活を余儀なくされています。陸前高田や山田、大槌など被災規模の大きい市町の中心市街地の再建はこれからが正念場となります。ハード面の復興に加え、一人ひとりに寄り添ったきめ細やかな支援と新たな地域コミュニティづくりなど、住民本位の復興を求め、引き続き、全力をあげて取り組みたいと思います。

市民と野党の共闘をさらに進化させ政治革新を
 
昨年の参議院選挙では、安保法制廃止と立憲主義・民主主義の回復を求めて野党が統一し、市民との共同で全国32の一人区全てで野党統一候補を擁立し、岩手の木戸口英司氏をはじめ東北・全国で11人を当選させることができました。その後10月の新潟県知事選挙でも、東電柏崎刈羽原発の再稼働反対を掲げた野党推薦の米山隆一氏が自公推薦候補を破って当選し、大きな衝撃が走りました。今、世界に目を向けると欧米で社会変革が次々と現れています。新自由主義の名で1%の富裕層が富を独占し、99%の国民に格差と貧困、不況と失業が広がり、これに怒り、抗議する青年層が先頭になってたたかっています。私たちも来る総選挙では、命と暮らし、平和と民主主義、憲法を守り活かす政治を実現させるため、野党の共闘と市民の共同を大きく広げ政治革新を実現しましょう。

春闘勝利、組織拡大と日本母親大会の成功を
 
17春闘は、私たちの暮らしと日本の未来がかかった特別に重要なたたかいとなります。賃金の底上げと大幅賃上げ、労働時間短縮を勝ち取りましょう。たたかう労働組合の存在価値を大いに高め仲間を増やしましょう。8月19、20日に開催される第63回日本母親大会をみんなの力で成功させましょう。皆さまのご健康とご多幸をお祈り申し上げます。



2面
2017年8月19〜20日/日本母親大会in 岩手を成功させよう
実行委員会・小松事務局長、県母連・鈴木会長、亀卦川事務局長をむかえて(聞き手金野耕治・いわて労連議長)
――(金野)あけましておめでとうございます。今年の8月の日本母親大会は大きく成功させたいですね。はじめに、日本母親大会についてご紹介いただけますか。

日本母親大会とは
(小松)1954年にビキニ環礁の水爆実験でマグロ漁船が死の灰を浴びて、久保山愛吉さんが亡くなるという痛ましい事件が起こされました。3度目の被爆に、母親たちが「黙ってはいられない」と核兵器なくせの署名運動が広がりました。そして、平塚らいてうさんほか5人が「原水爆禁止のための訴え」を国際民婦連と各国の団体へ送りました。戦後間もない世界中のお母さん達が呼びかけにこたえて、スイスで「世界母親大会」が開催されました。日本代表を選ぶために第1回日本母親大会が開催されて、14人の代表を決めます。炭坑の主婦の会や岩手県の土川マツエさん、日雇い労働者、被爆者など、あらゆる分野から選びました。女性らしい人選ですね。
 その後、日本の母親大会は、「涙・涙」の1回目から、行動へ、いわゆる母親運動へと発展して、62年間続いています。60年安保や生ワクチン運動、保育所運動など、それぞれの運動で組織ができて、積み重なっていきました。母親大会にいろいろな運動テーマが持ち込まれて広がり、切り開いてきました。
(金野)要求から運動へ、燎原の火のように広がっていったんですね。
(小松)そうですね。分科会もその年毎の課題や運動を反映させて、全体会では全国の運動の交流をしています。そこで発表すると、数年後には実現しているといわれます。アンフィニ争議や過労死防止法もそうですよね。話しあった内容をまとめて各省庁と毎年交渉もしてきました。
(金野)規模も大きいですよね。
(小松)何千人という人が集まって感動するというのもありますよね。大会を開いたら、交渉して返していくことも大事だと思っています。

どんな岩手大会にするか
(金野)どうして今回岩手での開催を決意されたのでしょう。
(小松)29年ぶりの岩手開催ですね。私たち、3・11をきっかけに、大会を続けていく意味が問い直されました。開催県の負担もあり、どの県でもできるようにしよう、ブロックが支えあっていこうと決めました。北海道・東北ブロックで話し合い、被災地がどうなっているか伝えたいと、岩手での開催になりました。
(鈴木)私たちも今後の日本母親大会をどうするか、全県で論議して今こそ続けていく情勢だということになりました。言うだけでなく、自分のところでやろうという論議になり、岩手は手をあげました。震災から6年たつ岩手の現状を発信し、開催地として2千人の参加をめざしていますが「どうにかなる!」と前向きに考えています。みんなで力を合わせれば成功できると確信しています。
 12月11日に実行委員会を開催して、60人が参加しました。(29団体、21地域)。なんとかして成功させたいと会場がひとつになりました。
(金野)熱気あふれる実行委員会で、私も同じ時間を共有できました。どういう企画になりますか。 
(鈴木)8月19日は分科会と特別企画です。岩手大学とマリオスなどを会場に分科会を行います。被災地特別企画は被災3県で開催します。岩手は陸前高田で行います。戸羽市長に講演いただきます。全国から集まってほしいと思っています。
 8月20日はタカヤアリーナで全体会を行います。5500席です。
(金野)県内の自治体にも呼びかけていますね。
(鈴木)30自治体を訪問して、首長さんにお会いしてきました。町長、副町長、教育長さんとそろって対応というところもあって歓迎してくれて、私たちも励まされました。
(金野)首長の思いもあるのでしょう。うれしい反応ですね。財政活動などもご紹介ください。
(亀卦川)いま、要求シールに取り組んでいます。参加する人もできない人も、シールに思いを書いてもらって、全体会の装飾にタペストリーにしていきます。また、岩手のおいしいもの、記念品を選びました。南部せんべい、岩谷堂ようかん、大船渡のサバの味噌煮、田老の磯とろろ、など全国に紹介、1年間普及します。食べて、岩手を知っていただきたいです。北海道・東北ブロック各地の名産品も全国に紹介しています。

若い世代への期待―普通の人が参加しやすい大会に
(金野)若い世代の力にも期待したいですね。
(鈴木)若い人にやりたいこと、何でもOKという企画を去年からやっています。参加費も補助して、ヤング料金で。歓迎されています。
 先ほども若い人達と話しあいました。関心のない人でも誘える企画を考えたい。将来に対する不安が20〜40代にはありますが、本音が出せる場がない。「知らない」ことを「知らない」といえない。気軽に分科会に参加できない。そこで、不満を叫ぶ「大声大会」という企画はどうかと。顔を出して言えない人はマスクで隠しても構わない(笑)。なんでも大声で叫ぶ。全国でやってみるかなと。自分の言葉、自分の思いを声にする。
(金野)普通の人が気軽に参加できるようにしたいですね。
(鈴木)今は、L※ BGTの人もまわりにいるけど、発言する機会がないですよね。おおい隠れてたものが表現できる場なれば。
(小松)顔を隠しても、本音をしゃべれる場になればね。一昔前の母親大会では考えられない発想ですね。
 1年1回その場限りだけど、それぞれ持ち帰って広げてくれればいいと思います。最近は労働組合も若い人を送り出してくれていますね。県内を訪問したとき、みんな労働組合は歓迎してくれて、岩手はすごいなと思いました。組合員分リーフを購入してくれた組合もありました。

歴史に残るような大会に
(金野)29年前には初参加者が70%以上と伺いました。その体験がその後の運動に爆発的につながったというような、歴史に残るような大会にしたいですね。
(鈴木)そうですね。岩手に変革が起きるような大会にできれば。34回大会もそうだったのだろうと思います。当時も1万人もどこからどうやって集めるの?と思ったでしょう。結果、のべ7000人集めた。その力が今につながっています。いのちを生み出す母親は、いのちを育て、いのちを守ることをのぞみます。「だれの子どもも殺させない」というママの会の運動にもつながります。今年は戦争法廃止など、幅広い市民の共同が進む情勢です。その発展の力になる大会にしたいですね。
(金野)県の母親大会も開催しますね。
(鈴木)日本大会と県大会の回数が同じところは少ないそうです。岩手はどんなことがあっても県大会を開き続けてきたことが誇りです。6月11日に県大会を盛岡で開催します。この県大会を成功させて、8月に日本母親大会の成功を誓う大会にしたいですね。
(金野)年明け早々から活動全開にしていきたいですね。いわて労連全体でも支えていきたいと思います。男性は裏方を含めて一緒に取り組んでいきたいと思います。
(鈴木)ありがとうございます。男性の要員が大きく関わるきっかけは、34回大会だそうですね。岩手の男性はやさしいという話も(笑)。アピオでの物産展も語り継がれています。男性の役員が女性部の活動に心をくだいて参加し、支えてくれることに感謝しています。要員などをお願いすることもあると思います。大型バスなどは警備会社に頼むように変わってきましたけど、パレードの誘導や、道案内などはお願いします。全国からやってくる皆さんを歓迎して下さるようお願いします。
(金野)大きく成功させましょう。ありがとうございました!

※LBGT=性的少数者の総称


3面
自衛隊は撤退、オスプレイいらない、戦争法廃止を
 
岩手県母親大会連絡会は12月8日のお昼に、太平洋戦争開戦日にあわせて「赤紙配布」宣伝を盛岡市亀が池前で取り組み、戦争反対、戦争法廃止を訴えました。
 その後、女性5団体ピースアクションいわての主催で昼デモ行進を行い、60人が参加しました。
 南スーダンにPKO派遣されている自衛隊の「駆けつけ警護」など新任務が12月12日から実施可能になりました。この日に、憲法改悪反対県共同センターは、自衛隊派兵反対、戦争法廃止を訴える街頭宣伝を盛岡市大通で行いました。
 12月19日には「戦争させない、9条壊すな、岩手の会」による戦争法廃止の昼デモが盛岡市内で行われて150人が参加。「オスプレイいらない」、「戦争法廃止」と訴えました。

女性が働く権利の向上を/第61回働く女性の県集会
 
12月3日、第61回働く女性の岩手県集会が県公会堂で開催され、63人が参加しました。全労連副議長で女性部長の長尾ゆりさんが講演し、働く女性の権利や安倍雇用改革の問題について学びました。「権利にはすべて誕生日がある」として、たたかい取った権利を行使していこうと呼びかけました。自治体、医療、福祉職場から実態報告がされて交流しました。南スーダン自衛隊撤退を求める特別決議と集会アピールを採択して終了しました。

青年部、女性部が定期大会開催
 
12月4日、いわて労連青年部第27回定期大会が盛岡市内で行われ、方針と体制を確立しました。各組織の学習や交流の取り組みが討論で報告されました。赤石・いわて労連青年部長(自治労連)が再任されました。
 12月18日には、いわて労連女性部第27回定期大会が盛岡市内で開催されて、方針と体制を確立しました。人手不足で深刻な職場の状況や、忙しい中での女性部活動が交流されました。いわて労連女性部長に照井裕子さん(県国公女性協)が選出されました。

相談員学習交流会
 12月10日、いわて労連労働相談員学習交流会を盛岡市内で開催しました。渡辺容子弁護士(盛岡さくら法律事務所)が「パワハラ・労働契約法」について講演して学習しました。その後、盛岡、北上、胆江、胆江、両磐などの相談員同士で交流しました。

歌って、食べて交流/LUうたごえの夕べ
 
12月16日、いわてローカルユニオン主催の第17回「うたごえの夕べ」が盛岡市のロシア亭北斗で行われ、約30人が参加しました。高屋修夫妻のデュオ、Part Timeの演奏や、庄子春治・盛岡市議のオカリナ演奏も楽しみながら、歌って、食べて交流しました。

「ヒバクシャ国際署名」を推進しよう!
 
12月17日、「ヒロシマ・ナガサキの被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名」をすすめる岩手の会結成会が県水産会館大会議室で開催され、36団体が参加しました。県被団協と県原水協が呼びかけました。第一部では木戸季市・日本被団協事務局次長が講演して、ヒバクシャ国際署名の意義を強調しました。第二部で結成会が行われ、署名の賛同団体を増やすこと、地域で宣伝・学習などを進めることが確認されました。

NEWS フラッシュ
 ●北上労連第20回定期大会
 12月1日、北上労連が第20回定期大会を開催し、方針と体制を確立しました。
 ●岩手県建設労働組合連合会/第55回定期大会
 
12月11日、岩手県建設労働組合連合会第55回定期大会が盛岡市繋で開催されました。斉藤徳重氏が退任され、橋清一郎会長が新任されました。
 ●久慈地域労連第20回定期大会
 
12月19日、久慈地域労連第20回定期大会が久慈市内で開催され、方針と体制が確立しました。
 ●全国一斉労働相談ホットライン
 
12月9日、全労連は全国いっせい労働相談ホットラインに取り組みました。県内でもIBCラジオで労働相談センターを宣伝して取り組みました。
 ●戦争させない・9条壊すな/岩手の会全体会議
 
12月19日、戦争させない、9条壊すな!岩手の会の全体会議が県水産会館行われ、南スーダン自衛隊派兵反対などの署名や、沖縄辺野古新基地建設反対署名の取り組みなどを確認しました。戦争法廃止の19日行動を継続していきます。

   川  柳
    
審議なし詭弁強弁暴挙あり                    巷多朗


     原発や武器だけでなく国も売り              野の一枝


     三笠宮を平和主義者は忘れない             拓  庵


     言い換えは大本営の上を行く                  瀬川重哉


年金者組合盛岡支部