機関紙「いわて労連 2016年 8月号      

 

 

 

●参議院選挙岩手選挙区/戦争法廃止の野党統一候補が勝利/平和憲法守る運動を強めよう/憲法改悪許さないたたかい強化を●2016年参議院選挙の結果について/2016年7月14日/いわて労連第10回幹事会●大熊座●最低生計費調査/時間給1,300円以上が必要!/いますぐ最賃1,000円の実現を●いわてローカルユニオン定期大会●教育費無償化、給付制奨学金の実現を!●被災者の医療・介護一部負担免除継続の県請願が採択●サマーフォトギャラリー告知●青年労働者の要求実現を! 7.16岩手県国公青年学習交流集会/岩手県国公議長 岩崎 保●いのちの尊厳を守ろう/第41回岩手県医療研究集会●わくわく講座開校!学習講演会●定期大会告知●被災地紹介/沿岸のここがおすすめ/釣り船「すなどり丸」山田湾北浜港岸壁●主張●NEWSフラッシュ●めもあーつ180●川柳



1面
参議院選挙岩手選挙区/戦争法廃止の野党統一候補が勝利
平和憲法守る運動を強めよう
 
7月10日投開票で闘われた参議院選挙の岩手選挙区で、戦争法廃止をかかげて闘った野党統一候補・木戸口英司氏が圧勝しました。
 いわて労連は、戦争法廃止、立憲主義・民主主義を取り戻し、私たちの要求を実現するために、野党統一候補の木戸口英司氏を推薦して、政策協定も交わして選挙に取り組みました。  東北では青森、岩手、宮城、山形、福島で野党統一候補が勝利し、安倍政権に対するNOの審判が明瞭に示されました。全国的には、32の一人区すべてで野党統一候補が成立し、11選挙区で自民党候補を退けて勝利しました。3年前には一人区の野党勝利は2選挙区だったことを考えれば画期的な勝利です。
 戦争法廃止をめざして、民主団体や労働団体、新たな市民運動が力を合わせたことが、今回の野党共闘のの推進力となりました。

憲法改悪許さないたたかい強化を
 一方で、自民・公明とおおさか維新などを合わせると、いわゆる改憲勢力が参議院で3分の2を占める事態となりました。安倍首相は改憲の意図を隠して選挙を行いました。安倍政権に国民は白紙委任をした訳ではありません。
 衆議院の任期は2018年12月、次回の参議院選挙は2019年7月です。この間に、改憲に向けた具体的な動きがつくられる可能性が高まりました。改めて、憲法守れ、戦争法廃止の運動を、職場・地域から強めることが必要です。いわて市民ネットや憲法改悪反対県共同センターなどと連携して運動を強めましょう。

2016年参議院選挙の結果について
2016年7月14日いわて労連第10回幹事会
 
7月10日投開票でたたかわれた第24回参議院選挙は、改選121議席のうち、与党が過半数を超える70議席(自民56・公明14)を確保し、非改選と合わせて参議院でも改憲勢力が3分の2の議席を占める結果となった。このことは、改憲発議が可能となる重大な事態を迎えたと言わざるを得ない。
 しかし、安保関連法(戦争法)廃止、立憲主義の回復、安倍政権の打倒を目指して、野党4党が歴史上初めて共闘し、全国32の一人区全てで野党統一候補を実現させ、岩手を含む東北5県をはじめ、全国11の選挙区で自民党候補に勝利したことは大きな成果だった。特に、福島と沖縄で安倍内閣の現職閣僚を落選させて野党統一候補を当選させたことは、原発問題や米軍基地建設問題で安倍政権とたたかってきた県民の世論と運動の勝利である。
 岩手においては、いわて労連が事務局を担っている憲法改悪反対岩手県共同センターをはじめ、幅広い共闘組織の「戦争法廃止2000万署名推進岩手の会」などが県内各地で街頭宣伝・署名行動やデモ行進、スタンディング、数次の県民集会を成功させ、この一年間、戦争法廃止の取り組みを継続して県民世論を喚起してきた。
 そして、「参議院選挙に向けて安保法制の廃止、立憲主義回復を求める岩手市民ネットワーク」を結成し、賛同団体・個人を広げ、野党各党に統一候補の擁立を再三にわたって働きかけてきたことが岩手の野党統一候補誕生の原動力となった。
 いわて労連では、四役会議及び幹事会で慎重な討議を行い、私たちの要求実現のために重要な選挙であること、野党統一候補の擁立を促進してきた立場と、戦争法廃止、立憲主義・民主主義の回復、安倍政権打倒などを柱に野党4党が推薦する無所属候補であることなどから、結成以来初めて特定の候補者を推薦し、政策協定を結んだ。
 選挙結果は、野党統一候補のきどぐち英司氏が32万8555票(53・34%)を獲得し、自民党公認の田中真一候補の25万2767票(41・04%)に7万5788票の差を付けて圧勝した。野党統一候補が決定したのは5月18日で7月10日の投票日までわずか54日間の短期決戦であった。いわて労連は機関紙を通じて候補者の周知を行い、選挙戦終盤では、単組の執行委員会等を訪問しオルグ活動や「選挙に行って政治を変えよう」の呼びかけ文も発出した。
 安倍政権は、参議院選挙後、改憲に向けた憲法審査会を再開させ、野党も巻き込んで改憲を進める決意を表明している。安倍首相の真の狙いは9条2項を削除して自衛隊を国防軍に変え、米軍と共に海外派兵できる「戦争する国」にほかならない。あわせて、大企業・富裕層に富を集中させるアベノミクスを推進し、原発再稼働やTPP協定の批准、米軍新基地建設、社会保障削減、残業代ゼロ法など労働法制改悪を強引に押し進めようとしている。
 いわて労連は、自らの要求とあわせて、憲法を守り・いかし、被災者本位の震災復興をはじめとする県民・国民要求を実現するため、政治の転換をめざして一層奮闘する決意である。


大熊座
 
7月10日午後8時、参院選の開票速報は、岩手選挙区野党統一候補のきどぐち英司さんの当確を発表しました。候補者決定から投票日までわずか50日余の短期決戦でしたが、きどぐち候補は32万8千票余を獲得し、自民・公明推薦の田中真一候補に7万5千7百票余の大差を付けて勝利しました。いわて労連もきどぐち候補を推薦し、政策協定を締結してたたかいました▼勝因は何といっても安保法制廃止、立憲主義・民主主義の回復を求めて野党が統一してたたかったこと、そして2000万署名の取り組みや県議会をはじめとして、県内市町村でも過半数の議会が戦争法廃止の意見書を採択するなど、平和を願う県民世論の高まり、また、幅広い労働組合や民主団体が自らの候補者として必勝を期して選挙に取り組んだことがあげられます▼東北では5県で野党統一候補が勝利しました。TPP協定や被災地の復興、原発事故の収束などの課題でも安倍内閣の大企業・財界優先とアメリカいいなり政治に、東北の怒りの審判が下されました▼与党は、憲法改正を隠して野党攻撃を繰り返し、改選後は改憲派が参議院でも3分の2の議席を占めることとなりました。そこで、安倍首相は早速、憲法審査会で改憲の議論を進めようとしていますが、国民世論は改憲を求めてはいません。引き続き、平和憲法を守り活かす政治を求めて私たちのたたかいは続きます▼8月は、6日ヒロシマデー、9日ナガサキデー、15日終戦記念日など、核兵器廃絶と不戦の誓いを新たにする月です。永六輔さん、大橋巨泉さんがラジオやテレビで戦争反対を訴え続けてきた思いにふれながら。(こ)


2面
最低生計費調査/時間給1300円以上が必要!
 
全労連東北ブロックは、最低生計費調査を実施し、中間結果を発表しました。前回(2010年)は東北地方の必要額を算出しましたが、今回は東北6県の県庁所在地毎に結果を算出しました。いずれの県でも1200〜1300円以上必要という結果です。今後、最低賃金の大幅な引き上げの実現に向けて活用していきます。

 アンケート調査は1月から3月にかけて実施しました。持ち物財調査にもとづいて、原則7割以上の保有率の物を「人前に出て恥をかかないでいられる」ために最低限必要な必需品と考え、それぞれの費目ごとに積み上げて算定しています。 東北全体で約2100部を回収し、そこから25歳単身男性を先行して結果を算出しました。その結果、岩手県・盛岡市での最低生計費は22万8664円となりました。
 これは、厚生労働省が基準とする月労働時間173・8時間で換算すると1時間あたり1316円となります。現行の岩手地方最低賃金695円はあまりにも低すぎることが明瞭です。東北各県庁所在地の調査結果から、どこでも1200円から1300円が必要とわかります。全国どの地域で調べても同様の結果が得られています。全国一律最低賃金制度を求める運動の根拠といえます。また、一般労働者の基準内労働時間149・3時間で換算すると1532円となり、「最低賃金1500円に!」という運動の根拠にもなり得ます。

いますぐ最賃1000円の実現を
 
今年の最低賃金審議は6月からはじまっています。中央最低賃金審議会の目安は7月27日に平均24円と発表されました。岩手地方最賃審議会は7月14日に第1回審議会が行われて、8月はじめに金額審議が行われます。いわて労連傘下の組合からも意見陳述を行う予定です。
 安倍首相は最低賃金を3%づつ引き上げるといっていますが、2010年に確認された政労使合意では2020年までに1000円をめざすとされており、年3%では間に合いません。また、率だけを基準にすれば、格差はそのまま固定されてしまいます。格差の是正を実現するためにも、C・Dランクの大幅な引き上げが求められます。
 私たちの取り組んだ最低生計費調査も資料として提出しながら、いますぐ1000円の実現をせまっていきます。
 

表 2016年東北地方最低生計費資産調査結果(中間報告)(25歳男性) 
  青森市 秋田市 盛岡市 山形市 仙台市 福島市
住宅 賃貸アパート 1K25u 消費支出 162,589 163,216 173,997 166,317 167,016 167,952
食費 39,977 40,133 40,083 40,032 40,017 40,703
住居費 26,000 29,000 35,000 30,000 30,000 32,000
高熱・水道 8,076 8,260 9,024 8,695 8,686 8,715
家具・家事用品 3,664 3,479 4,216 3,905 3,821 3,509
被服・履物 6,514 6,626 6,501 5,628 7,095 6,225
保健医療 2,596 2,596 2,596 2,596 2,596 2,596
交通通信 38,342 35,710 39,697 37,634 38,342 37,028
教育 0 0 0 0 0 0
教養娯楽 17,950 18,093 17,533 17,057 17,126 17,726
その他 19,470 19,319 19,347 20,770 19,333 19,450
非消費支出 37,294 37,428 37,367 37,367 37,375 37,320
予備費 16,200 16,300 17,300 16,600 16,700 16,700
最低生計費 178,789 179,516 191,297 182,917 183,716 184,652
税込み月額 216,083 216,944 228,664 220,284 221,091 221,972
税込み年額 2,592,996 2,603,328 2,743,968 2,643,408 2,653,092 2,663,664
必要最低賃金額 1,243 1,248 1,316 1,267 1,272 1,277
最低賃金額(2015年) 695 695 695 696 726 705



いわてローカルユニオン定期大会
すすめよう!組織拡大・強化を/学習と青年の取り組み強化をすすめよう
 
岩手ローカルユニオンは、第18回定期大会を盛岡市サンビル7階の会議室で開催しました。新たな運動方針と役員体制を確立しました。 2016年度も、労働相談から労働組合への受け皿として、相談活動を重視して取り組んできました。また、戦争法廃止に向けて全組合員に署名を呼びかけ、独自の地域訪問署名行動など、運動を強めてきました。
 2017年度方針では、憲法や労働組合運動の基礎などの学習を強めていくことや、青年ユニオンの取り組みを強化していくことが特徴となっています。
 発言では、北上と両磐支部から具体的な労働相談や交渉のケースが紹介され、相談活動の重要性が話されました。また、「知人からの紹介で相談が入る。地域で認知され、社会的に認められてきている。職場では1人でも、LUには仲間がいる。企画への参加で元気に!」、「ブラックバイトなど、青年が働く上で何が問題になっているのか実態をつかみ、青年の要求を掘り起こしたい」、「加入した組合員のための学習強化を」、「最賃引き上げの運動でがんばりたい」などが出されました。山田分会からは「大雪りばぁねっと」事件での取り組みへの感謝のメッセージが寄せられ、紹介されました。
 役員体制では新田英則執行委員長、平井正史書記長等を再任しました。

教育費無償化、給付制奨学金の実現を!
 
7月26日、北海道・東北ブロック教組共闘キャラバン岩手県要請・懇談が行われました。國田昌男教組共闘北海道・東北ブロック代表が趣旨説明し、教育無償化、給付制奨学金制度、雇用の質の向上などを求めました。高橋雇用対策労働室長は「人材確保のため、雇用の質の確保が大事。関係機関と連携して取り組む」などと述べました。
 岩手からは金野いわて労連議長、工藤岩手私教連委員長らが参加しました。


被災者の医療・介護一部負担免除継続の県請願が採択
 
東日本大震災津波救援・復興岩手県民会議と岩手県社会保障推進協議会は、連名で東日本大震災被災者の医療・介護利用料の一部負担免除継続の請願を提出していました(同趣旨で県保険医協会も提出)。7月6日の本会議では、全会一致で可決され、国などに意見書が提出されました。
 また、新婦人県本部、県母連、岩商連婦人部、女性九条の会、いわて労連、県革新懇、県平和委員会が共同で提出した「米軍元海兵隊員による沖縄での女性殺害事件に強く抗議し、日米地位協定の抜本的見直し、海兵隊の撤退、米軍基地の大幅な整理・縮小を求める請願」は、総務常任委員会で継続審議となりました。7月27日に質問事項への説明を行い、8月の総務常任委員会の閉会中審議で検討される予定です。


 
9月号の紙面で、SummerPhotoGalleryを企画します。読者のみなさんの写真を募集しますので応募してください。
 作品は印画紙に印刷して、いわて労連へ郵送して頂くか、メールでデータをお送りください。
 同時に、第18回いわて労連機関紙コンクール作品も募集中です。
 応募の締め切りは8月25日です。

3面
青年労働者の要求実現を/7・16 岩手県国公青年学習交流集会
岩手県国公議長 岩 崎  保
 
7月16日、岩手県民会館会議室を会場に、岩手県国公は、毎年恒例の青年学習交流集会を開催しました。30歳前後までの青年層を対象に、労働組合の基礎を学び、組合員相互の親睦を深めることを目的としたこの集会には、全労働、全司法、国土交通労組(気象)から新入組合員を含む9人が参加しました。
 前半、国公労組の構成や、いわて労連を中心に、加盟団体を通じた運動の実情、県国公構成単組の抱える課題や特徴的なとりくみを学習し、後半、なぜ自分は国家公務員という職業を選んだのか等の自己紹介を皮切りに、職場の身近な問題を抽出し、「私が実現したい要求」を討議しました。「庁舎が古くて冷房の効きが悪い」、「官舎の数を増やしてほしい」など、様々な課題に、引率の先輩組合員を交え、解決方法を考える中で、参加者は労働組合の必要性をあらためて実感しました。閉会後、懇親会を開催、今後、各種行事を通じての再会を約束しました。

いのちの尊厳を守ろう/第41回岩手県医療研究集会
 
7月23日、岩手県医療研究集会が開催され、県内各地から約130人が参加しました。今回も、新婦人等にも参加を呼びかけ、また介護分科会に関しては、県内すべての福祉事業所に開催案内をし、岩手医労連以外から15人が参加しました。
 午前中の記念講演は、代々木病院顧問の中澤正夫先生。今回の医療研のメインテーマである「命の尊厳を守ろう」ということから、「死の受け入れ方―私と家族と―」というテーマで、「死」について話していただきました。講演後の質疑では、「グリーフケアへの対応について、どうしたらいいか」という質問が出され、「時間を敵にしないで、じっくり、そして誰もが相談に乗れる仕組みが必要では」という回答がありました。
 午後からは看護、介護、精神の各分科会、「患者の声はクレームか」というテーマの基礎講座が開催され、県内外の一流の講師を招き、学習し、各病院からも持ち寄ったレポートなどを発表し、普段の仕事とは違った視点で自分たちの医療の関わりを考える時間となりました。
 「自分の終活、もし家族が亡くなったら……、という事を考えさせられた。グリーフケアの大切さを知った」などの感想が寄せられました。
※グリーフケアとは…「身近な人との死別を経験し、悲嘆に暮れる人をそばで支援することで、悲しみから立ち直れるようにすること」

わくわく講座開校! 学習講演会
 
7月14日、全労連初級講座わくわく講座の開校式・学習講演会が県民会館第2会議室で開催され、27人が参加しました。いわて労連と盛岡労連が主催。長尾ゆり全労連副議長・女性部長が講演しました。今年は、医大教職組青年部や福祉労組が受講しています。さらに広げていきましょう。

被災地紹介F
沿岸の ここが おすすめ!/釣り船「すなどり丸」 山田湾北浜港岸壁
(レポート 宮古労連幹事 前川昌人)
 
漁業の町山田。高台移住はみち半ば、中心市街地の復旧工事・区画整理がすすめられています。牡蠣・ほたての養殖漁家が減少し、イカ釣り船は1隻に。ここに復興支援で和歌山県・海南民商から贈られた釣り船を改装し、昨年6月に初出航した「すなどり丸」が浮かびます。
 船頭の伊藤邦男さんは、イカ釣り船の腕利き船頭でしたが、震災で船が流され一時は海を離れることも考えたとか。宮古民商から「復興支援船」を紹介され、「贈り船で釣りを気軽に楽しんでもらおう!」と考えたと赤銅色の男前が語ります。海南民商副会長の岡さん(共産党市議)が被災地支援の一環で所有する船を提供、陸送費用も募金で集めるプロジェクトを結成、面識のあった宮古民商木村事務局長に打診があったのでした。
 発災当時は海の見える高台で建設作業中だった伊藤さん。息子さんの制止を振り切って海岸近くの自宅へ、母親と奥さんの避難を急がせ自らは船を助けに岸壁へ。大きな引き潮に「こりゃダメだ」と観念して避難し、津波に流される自船「勝丸」とサッパ船2隻を見ていたそうです。自船は、大破したことから悩んだ末に廃船手続きをしたのだが釣り船で再スタートすることに。「釣り船は駆け出し、勉強中なので初心者も大歓迎。釣れるポイント、仕掛けを準備してってば。金すか?相場があっとも相談すっぴす」だそうなのでご心配なく。漁場は山田湾内から本州最東端・トドヶ崎にも及ぶ。定員6人、仲間で誘い合って太平洋へGO!
携帯080-6000-1146         自宅019-382-3379

NEWS フラッシュ
●復興県民会議第5回代表世話人会
 
7月19日に、復興県民会議は第6回総会に向けて釜石の現地打ち合わせ会を行いました。20日に盛岡で第5回代表世話人会を開催して準備をすすめています。復興県民会議第6回総会は8月27日、13時より釜石市シープラザ遊を会場に開催されます。
●TPP批准反対宣伝
 7月20日、いわて食農ネットは、TPP批准反対の署名宣伝行動を盛岡市大通・野村証券前で実施しました。
●全日本年金者組合岩手県本部定期大会
 
7月22日、全日本年金者組合岩手県本部の第28回定期大会が、盛岡市総合福祉センターで開催されました。
●岩手県農協労組第86回定期大会
 
7月22日、岩手県農協労組第86回定期大会が、花巻市・ホテル千秋閣で開催されました。
●9の日宣伝
 
7月26日、原水爆禁止岩手県協議会は、雨で延期していた「6・9行動」を盛岡市大通・野村証券前で実施しました。

主張
首都圏との格差を是正し、最低賃金の底上げを!
 
7月27日に中央最低賃金審議会が今年の最低賃金引き上げの目安を示しました。平均24円という水準で、この通り引き上げになれば全国平均額は現在の798円から822円になります。安倍首相は最低賃金を年率3%程度引き上げていく目標を掲げています。しかし今後、その通り実施されたとしても、平均で1000円に到達するには2023年までかかります。政労使合意がかかげた2020年に間に合いません。
 しかも、この目安はAランク25円、Bランク24円、Cランク22円、Dランク21円という格差を拡大する内容になっています。アベノミクスで広がっている貧困と格差を是正することが求められていますが、これでは格差は解消しないばかりか、更に広がってしまいます。全労連東北ブロックは最低生計費調査を行い、中間報告を発表しました。岩手県の最低生計費は1時間あたり1316円と算出されました。前回の2010年調査から若干上がっています。岩手県最賃は695円ですから、生計費の約半額という最低賃金の低さが際立ちます。東北各県の県庁所在地での結果も1200円から1300円以上が必要という結果です。北海道、東北、関東や東海、四国など全国で調べても同じ水準になっています。岩手地方最低賃金審議会での審議が本格的にすすめられていますが、目安を乗り越えて大幅な引き上げを決断することが必要です。8月3日に岩手地方最賃審議会目安審議でいわて労連の組合からも意見陳述を行います。
 また、国家公務員給与に対する人事院勧告も8月初旬に行われます。公務員賃金は、2015年人勧で「給与制度の総合的見直し」で平均2%、高齢層では最大4%もの賃下げが実施されています。地方と中央との格差も拡大しました。こうした格差拡大の流れにストップをかけて、最低賃金大幅引き上げと、公務員給与改善・公務公共サービスの充実を総合的に図っていくことが求められています。
 官民あげて、最賃大幅引き上げ、16人勧の前進を求めて声をあげましょう。

いわて労連第28回定期大会
日時 2016年9月10日  10時半〜17時
会場 盛岡市総合福祉センター

4面
めも・あーつ180/あまい砂糖に隠された苦い毒/映画「あまくない砂糖の話」 A/監督/主演 デイモン・ガモー

 
「あまくない砂糖の話」の検証のために米国に飛んだオーストラリアの俳優デイモン・ガモー。健康にいいとスムージーを注文するとなんとティースプーン34杯の砂糖が含まれていることに驚愕した。ケンタッキー州の田舎では、貧困のため赤ちゃんからマウンテンデュー(ペプシコーラ社)の清涼飲料水を飲ませられ、真っ黒の虫歯だらけの子どもを目の当たりにする。ピューリッツアー賞受賞の作家マイケル・モスは、企業がいちばん売れる甘味の最高値至福点≠みつけ商品開発に生かしている。ジョン・シープンバイヤー博士は、食品の大量摂取が悪いのでカロリーをコントロールすれば問題ないと、コカコーラ社をスポンサーに全米を講演している。さて、60日間の実験結果を発表しよう。砂糖2360杯(9440g)がもたらした変化は、肝臓に脂肪を蓄え、糖尿病の症状を呈し、腹回り11p増、体重8・5s増、身体はいつもだるく、感情の起伏が激しく自制心を欠いた人間になっていた。
そもそも甘い幸せ気分をもたらす砂糖は何者?砂糖は、ぶどう糖と果糖の2つの糖が結合したもの。摂取すると急速に幸せ気分になり、生命維持に大切なものだから無駄にせず中性脂肪として貯蔵する優れもの。だが、しかし、上がりすぎた血糖値を下げるためインスリンが出て、今度は急激に下がった血糖値でイライラ気分のアドレナリンが分泌。そして又、幸せ気分を脳が求めてしまうという繰り返し。ニコチン中毒や麻薬みたいなもの。ちなみにこの実験で摂取したカロリーは、実験前と同じだった。
同じ糖質でもご飯やパンは多糖類なので、血糖値は緩やかに上がり、幸せ気分は長持ちするということになる。甘いことばに隠された苦い毒。大企業とマスコミに振り回されないよう、くれぐれも注意しよう。
(久保克子)

   川  柳
都合のいい数字並べて民だまし
                                                           ボケ老人

この不況アベノミクスでアベのミス
                                                           巷多朗 

政治屋は唐草模様の風呂敷で
                                                           野の一枝

独唱になぜ合わせぬと無茶を言う
                                                           瀬川重哉

暖冬の山の水瓶のど渇き
                                                           拓  庵

年金者組合盛岡支部