機関紙「いわて労連 2016年 2月号      

 

 

16春闘スローガン 戦争法廃止、安倍政権打倒!/憲法を活かして、くらし・いのち・地域を守る政治を/実現しよう 被災者本位の復興、大幅賃上げと雇用の安定●いわて労連第49回評議員会開催●小林節さん新春講演会/ 800人結集で大成功●大熊座●16春闘年次総会・学習会を開催/アメリカいいなり、大企業いいなりの暴走ストップを!●16春闘旗開き/団結を固めて春闘勝利を!●戦争法廃止2000万署名推進岩手の会結成!●パ臨連総会・学習会/最低生計費調査の成功を●北朝鮮の核実験許すな●TPP許すな、日本の農業を守れ!●アベ政治を許さない!●革新懇が宣伝●被災地紹介/沿岸のここがおすすめ!●主張●NEWS フラッシュ●めもあーつ174●川柳



 

 


 



1面
16春闘スローガン
戦争法廃止、安倍政権打倒!/憲法を活かして、くらし・いのち・地域を守る政治を実現しよう 被災者本位の復興、

 大幅賃上げと雇用の安定

いわて労連第49回評議員会開催/16春闘方針を確立
 
1月24日、いわて労連は第49回評議員会を開催し、16春闘方針などを討議・確認しました。金野議長はあいさつで「大幅賃上げ・最低賃金の改善、憲法違反の戦争法廃止、残業代ゼロ法廃案を掲げてたたかう。戦争法廃止の2000万署名推進と野党共闘を岩手でも実現し、参院選で勝利し、立憲主義と民主主義を取り戻す政治を実現しよう」と述べました。憲法改悪反対岩手県共同センター代表の佐々木良博弁護士と、日本共産党岩手県委員会の菅原則勝県委員長が来賓あいさつを行いました。
 中村事務局長が運動の中間報告と16年国民春闘方針や会計の中間報告等を提案し、北川幸次会計監査が監査報告を行いました。
 午後の討論では15人が発言し、地域での戦争法廃止や被災者本位の復興に向けた取り組み、要求実現のたたかいなどが語られ、方針が補強されました。全ての方針などが満場一致で確認されました。16春闘闘争宣言を、いわて労連女性部・石川麻美部長(福祉労組)が提案して採択されました。閉会あいさつを小野寺副議長が述べ、最後に金野議長の団結ガンバローで終了しました。役員補充選挙も行いました。
退任幹事
      角田 典久 (県国公)
新任幹事
      佐々木大輔 (県国公)
      赤石 広光 (青年部長・自治労連) 
      照井 裕子 (女性部副部長・県国公)


小林節さん新春講演会/800人結集で大成功
 1月16日、盛岡市サンビル7階大ホールで、小林節さん新春講演会「民主主義と立憲主義を問う」が開催されました。600人の会場に800人以上が結集して大きく成功しました。会場は立ち見であふれて、第2・第3会場も満席で、熱気あふれる講演会となりました。実行委員会が主催し、県革新懇が事務局を務めました。
 小林節さん(慶応大学名誉教授)は「安倍内閣を野党が固まって倒すために参議院岩手選挙区で野党を勝利させること」と明快に訴えました。  
 会場発言では「安倍政権打倒のために何をしたらよいか」など、戦争法廃止をなんとしても実現したいという参加者の強い思いが伝わりました。
 集会終了後、第2会場で青年を中心にした「AFTER PARTY」が行われました。参加者どうしで感想を出し合い、今後の運動について語り合いました。


大熊座
 
今年は例年に増して忙しい年明けとなりました。安倍内閣は昨年、野党が開催を求めた臨時国会を開かず、1月4日からの通常国会開会としました。戦争法の施行、TPP協定、消費税増税と社会保障改悪、沖縄の米軍基地建設など国民犠牲の悪政が目白押しです。公務労働者の賃金確定も国会が開催されないため越年となりました。国民の痛みや苦しみを顧みない安倍内閣に春闘で勝利し痛打を与えましょう▼職場で戦争法廃止2千万署名が取り組まれていることと思います。いわて労連ではピースチャレンジャーとして、署名50筆以上を集めた組合員に復興支援の商品プレゼントを企画しました。先着200名ですが、ぜひ競い合い励まし合って、たくさんの署名を集めましょう。差し上げる商品は、酔仙酒造の「雪っこ」、特別純米生貯蔵酒、森弘商店の塩わかめ、焼き海苔、ひじき、ふのり、まるき水産の漁師のふりかけ、山田町の乾し椎茸、の中から希望するもの1個を選んで下さい。2月末、3月末、4月末ごとに締め切り、集めた署名と一緒に申し込んで下さい▼東日本大震災・津波から間もなく丸5年となります。いまだに2万人を超える方が応急仮設やみなし仮設で不自由な暮らしを余儀なくされています。住宅再建、生業と働く場の確保、まちづくり、コミュニティづくり、医療や介護、福祉、公共交通の充実など課題が山積しています。復興県民会議では、3月12日に宮古市で「5年のつどい」を開催します。沿岸部の単産・単組はもちろんですが、内陸部からも多数参加して、被災者本位の復興を追求しましょう。まだ寒い日が続きますが、くれぐれもご自愛ください。(こ)


2面
昼デモ、早朝宣伝/新年からスタートダッシュ
 
いわて労連、憲法改悪反対共同センター、ピースアクションいわて、春闘共闘は、通常国会の開会に合わせて1月4日に、戦争法廃止・安倍政権退陣を求める1・4盛岡昼デモを行い出足早く闘いをはじめ、約60人が参加しました。「戦争法廃止の政府を」、「野党は共闘せよ」などと訴えました。
 1月5日には、16春闘早朝宣伝行動を県公会堂前で行いました。約600枚の春闘アンケート付きのチラシを配布しました。宣伝カーから金野議長や副議長、単産・単組の書記長などが、戦争法廃止や被災者本位の復興の推進、大幅賃上げや残業代ゼロ法阻止、TPP阻止など春闘要求について、県庁・市役所等に出勤する労働者に訴えました。
 1月8日には、県春闘共闘会議の年次総会・学習会を県公会堂で開催しました。 学習会では国民春闘共闘委員会代表委員の小田川義和・全労連議長が「激動する時代、2016年春闘の課題とたたかい」と題して講演しました。
 小田川議長は「明文改憲など安倍首相は本気で攻めてくる。アメリカいいなり、大企業いいなりの2つの暴走を止め、共同を広げて必ず勝利を」と強調しました。
 その後、県春闘共闘年次総会を開催し、「誰でも月額2万円以上、時間給150円以上」の要求を確認し、大幅賃上げ実現に向けた2015春闘方針などを決定。安倍暴走政治にストップをかけて、職場・地域でたたかう構えを確立しました。16春闘方針と県春闘共闘の役員体制などを確立しました。
 単産・単組、地域組織から、16春闘でたたかう構えについて発言があり、春闘方針が補強されました。

2016年新春旗びらき/団結を固めて春闘勝利を!
 
1月8日、サンビル7階大ホールでいわて労連、盛岡労連、県春闘共闘主催の新春旗開きを開催し、友好団体、組合員など約140人が参加しました。
 今年のオープニングステージは、ソプラノ歌手の鈴木たたえさんによる伸びやかな歌声でスタートしました。
 金野耕治・県春闘共闘議長が主催者あいさつを行い、全労連・小田川義和議長、岩手県から高橋徹雇用対策・労働室長、日本共産党岩手県委員会・吉田恭子・国会議員団岩手県事務所長が来賓を代表してあいさつしました。
 共同団体による鏡開きが行われ、いわて労連初代議長の永井丈夫さんが乾杯を行い、歓談に移りました。
 第三部の司会は石川麻美・女性部長と赤石広光・青年部長が着ぐるみを着て登場。歓談の合間に争議組合紹介として、違憲賃下げ訴訟と社保庁分限免職撤回でたたかう岩手県国公の訴えと、年金切り下げ裁判でたたかう年金者組合の訴えがありました。岩手県勤労者スキー協議会より被災地支援として取り組む第5回「春休み子どもスキー」カンパの訴えと、平和委員会による沖縄宜野湾市長選挙支援カンパの訴えがありました。
 アトラクションは今年もファニーフェイスのバンド演奏のあと、労働者合同合唱団が登場し、最後は会場全体で「頑張ろう」を歌い、金野議長のガンバロー三唱で旗開きはお開きとなりました。


3面
戦争法廃止2000万署名推進岩手の会結成!
 1月20日、「戦争法の廃止を求める2000万統一署名を推進する岩手の会」が、作家の高橋克彦氏ら著名人や弁護士、組織代表など146人の呼びかけ、125団体の賛同で結成されました。県生協連、県消団連、平和環境県センター、憲法改悪反対共同センターが幹事団体を務めます。
 盛岡市おでってホールを会場に、はじめに戦争法反対の学習会が行われ、上山信一弁護士が講演しました。
「安保関連法はなぜ戦争法と呼ばれるのか?」の質問に対して、「日本が攻撃されてもいないのにアメリカの戦争に参戦する法律であり、戦争法でないという理由を聞きたいくらいだ」と明快に応えました。
 その後、署名推進岩手の会の結成が行われました。県生協連の加藤会長理事が結成の経過を説明しました。県共同センター事務局長の金野いわて労連議長が閉会あいさつで「全県で競い合って戦争法廃止の統一署名を集めよう」 と呼びかけました。

パ臨連総会・学習会最低生計費調査の成功を
 
1月19日、いわてパート臨時労組連絡会の総会・学集会が県民会館第一会議室で開催されました。 学習会で 「あるもの≠ゥらあるべきもの≠ヨ」として中澤秀一・静岡県立短大准教授による講演が行われました。「最低生計費調査で根拠を持ってたたかいをすすめよう」と呼びかけました。
 総会では全国一律最低賃金制の確立など方針と体制が確認され、川島孝子代表が再任されました。 

北朝鮮の核実験許すな
 
1月6日に、北朝鮮による核実験が行われたことが報道されました。1月7日、原水爆禁止岩手県協議会は盛岡市大通で、北朝鮮の核実験に抗議する緊急宣伝行動を行いました。核実験に抗議するチラシを配布しながら、核兵器の廃絶を求める署名を訴えました。

TPP許すな、日本の農業を守れ!
 1月17日、いわて食農ネットは、盛岡市大通、野村証券前でTPP絶対反対!街頭署名宣伝行動を行いました。農業、地域経済、くらしを壊すTPP絶対阻止を訴えました。2月4日にも調印が行われることが報道されていることから、食農ネットは2月3日にも調印反対の宣伝を行います。

被災地紹介@ 沿岸の ここが おすすめ!〔山田町・三陸味処「三五十」〕
 
震災からまもなく5年。「風化」を心配する声があがっています。そこで、被災地の地元組合員がおすすめするスポットを紹介する連載企画をはじめます。有名な観光スポットじゃないけど、ちょっと足を伸ばしてみませんか?
 三陸味処三五十は、昭和30年の創業以来、家族三代に渡り、三陸の新鮮な魚介を盛り込みながら、地元食材を中心に和洋中の様々な料理を提供し続けています。
東日本大震災津波で店舗が被災したため、現在は仮設店舗で営業をしています。 玄関は、廃材を利用して、仮設店舗とは思えないほど趣があります。
 お勧めメニューは元祖「南蛮肉定食」や「あかもくラーメン」です。一品料理も多彩なので夜は飲み処としてもお勧めです。地元の馴染み客にも、観光客にも人気のお店です。
 細やかな気配りが行き届いていて、おもてなしの心を感じるお店なので、山田にお越しの際はぜひお立ち寄りください。
宮古地域労連・副議長 伊藤尚生


主張
地域で共同を大きく広げて16春闘をたたかおう
16春闘がいよいよスタートを切りました。「アベノミクスの誤り」を正して、労働者・国民の生活を根本から改善していくためにも、大幅賃上げを実現することが必要です。そうしてこそ、地域経済を活性化させていくことが出来ます。地域で共同を大きく広げて、国民春闘をたたかっていきましょう。
 県春闘共闘といわて労連は16春闘方針を確立し、「誰でも月額2万円以上、時給150円以上」、最低賃金「時給1000円以上」の要求を確認しました。円安による物価上昇や消費税増税などで、安倍政権の2年間で実質賃金は5%近いマイナスになっています。定昇相当分を加味すると少なくとも7%近い賃上げが必要です。一方で、大企業は内部留保300兆円という空前の大もうけを続けています。要求に確信を持って、職場でしっかり意志統一してたたかいを進めましょう。
 「三大課題」として「@暮らしと経済をよくする大幅賃上げ、最低賃金の改善、時給1000円未満をなくせ、A日本を戦争する国につくり変える憲法違反の戦争法を廃止せよ、B8時間労働制の大原則を破壊する残業代ゼロ法案(労基法改悪法案)は廃案にせよ」、を掲げてたたかいます。被災者本位の復興前進も重要な課題です。
 2月は地域総行動月間です。自治体、経営者団体、商工団体、中立組合などへの要請・対話・宣伝など、各地域で目に見え、音の聞こえる取り組みを展開して、これまで以上の共同を広げましょう。統一回答指定日は3月16日、統一行動日は3月17日です。この日は、いわて労連全体で1万人以上、1000ヵ所職場行動を提起しています。16春闘最大の山場と位置付けて、ストライキの配置、職場集会や地域宣伝など、全ての組合員が結集する行動を配置しましょう。
 戦争法廃止、安倍政権打倒!地域で共同を広げて、大幅賃上げを実現しよう!



2016年 「建国記念の日」 について考える県民のつどい
日 時 2月11日(木・祝) 午前10時〜12時
会 場 盛岡市内丸「岩手県水産会館」5階大会議室
講 演 治安維持法復活を許すな!問題だらけの刑事司法「改革」
    〜特定秘密保護法、共謀罪との危ない関係〜
講 師 弁護士 小笠原基也氏
資料代 300円
呼びかけ団体:教科書・靖国神社問題岩手県市民ネットワーク/岩手県歴史教育者協議会/岩手憲法会議(憲法改悪阻止岩手県各界連絡会)/治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟/日本国民救援会岩手県支部/いわて労連/岩手県革新懇
連絡先 いわて労連(019−625−9191)岩手県革新懇(019−652−8676)


戦争法の廃止を求める全国2000万人統一署名運動を推進する岩手の会学習集会
日 時 2月21日(日) 午後1時〜午後3時
                         ※終了後、アピール行進
会 場 盛岡市内丸「岩手県公会堂」大ホール
内 容 学習講演など
講 師 弁護士 伊藤 真氏
   「安保関連法で開かれる戦争への道〜戦争法は廃止を」 (仮称)
主 催 戦争法の廃止を求める全国2000万人統一署名運動を推進する岩手の会
    幹事団体:岩手県消費者団体連絡協議会・岩手県生活協同組合連合会・憲法改悪反対岩手県共同センター・平和環境岩手県センター


4面
めも・あーつ174
「戦争の記憶が遠ざかるとき、戦争がまた私たちに近づく」 /詩人・石垣りん
 
昨年の12月28日、日本と韓国の政府は慰安婦問題に関して合意した。
 日本政府は「おわびと反省のきもち」として「子どもたちに謝罪し続ける宿命を負わせるわけにはいかない。その決意と実行」だと安倍首相は強調した。
 翌日の新聞は、この問題を解決あるいは合意の見出しだったが、たまたま手に入った東京新聞は「正常化から50年妥結を急ぐ」の見出しと、社説は「一連の交渉経過をみれば妥結という表現ではないか」と書いている。被害者や支援してきた人たちの頭ごしの日韓の政治的思惑の合意は、まさしく「妥結」にほかならない。しかも、1992年から日本大使館前で行われた抗議デモ1000回を迎えて建てられた少女像の撤去を求める日本の姿勢は、問題を真摯に受け止めているとは考え難い。
 最近、実話をもとにした二本の映画を観て、さらにその思いを強くした。
 オーストリアの美の巨匠グスタフ・クリムトが描いた傑作「黄金のアデーレ」。1998年、米国に住むマリア・アルトマン(82歳)が、オーストラリア政府を相手に絵の所有権を求めて裁判を起こし世界を仰天させた。絵はナチスによって没収されたマリアの伯母の肖像画。「ナチスに家族を殺され、友達を失い、大切な故郷の思い出のある過去を捨てた、その記憶を忘れさせたくない。人はすぐ忘れるから闘うのよ」と。2006年、裁判に勝利し、絵はニューヨークのノイエギャラリーに収められている。
 1963年12月20日、フランクフルト・アウシュヴィッツ裁判の初公判が開かれた。事実をもみ消し、のさばるナチス親衛隊と収容所関係者8000人の容疑は、生き延びたユダヤ人の証言をもとに、若き検事の追求で暴かれた。ごく普通の人間によってなされた残虐な行為。「顔のないヒトラーたち」は、ドイツの歴史認識を大きく変えた原点といえる。(久保克子)


   川  柳


電子音どれかと暫し考える
                        瀬川重哉

騙されぬ一兆の減に四兆の増
                        巷多朗 

最良のテロ対策はアベ退治
                        野々一枝

ついに来るか連合政府の城づくり
                        拓  庵
年金者組合盛岡支部