機関紙「いわて労連 2021年7月号      

●21国民平和大行進/核兵器禁止条約を禁止する政府を/ 県内各地で要請やスタンディングなども/日本政府は核兵器禁止条約に署名せよ●コミュニティオーガナイジングを学ぼう〜全労連東北ブロック・ゆにきゃん●大熊座安倍・菅政権の4年間をふりかえる●選挙に行って政治を変えよう憲法と民主主義を蔑ろにする強権政/違憲の戦争法強行など憲法無視/民主主義をおびやかす/改憲推進の危険な姿勢●いのち・暮らしをおびやかす政治/コロナ禍でも新自由主義を推進/医師看護師不足、病床削減、いのちおびやかす政策低すぎる最低賃金、労働法制規制緩和●世界の動きに逆行するジェンダー、環境・エネルギー政策、地域農業 /ジェンダー指数は先進国で最低/原発再稼働推進/消費税増税、地域農業破壊●平和憲法を蔑ろにする政治姿勢/軍事費を増大、敵基地攻撃能力保有/沖縄基地建設を強行/核兵器禁止条約に署名せず●全労連共済岩手県支部●菅首相にいいたい!●投票に行って政治を変える●川柳●「うちでつくろうナナコ飯!」(35)

21国民平和大行進/核兵器禁止条約に署名する政府を

県内各地で要請やスタンディングなども

 
21国民平和大行進は、史上はじめて核兵器が国際条約として違法化されたもとで行われました。5月5日に北海道を出発して6月5日に岩手県に引き継がれました。コロナ禍のもとで、県内各地区原水協を中心にして自治体要請や行進、宣伝などがすべての自治体で行われて6月19日に宮城県に引継ぎました。

 県内行動は6月6日の軽米町からスタート。各地区原水協が主体になって、スタンディン グや自治体要請などを行いました。実行委員会を構成する労働組合も取り組みを支えました。沿岸地域でも独自のコースを設定して取り組みました。
 6月8日には県と盛岡市へ要請しました。県では副知事、盛岡市では谷藤市長

が対応しました。その後県庁前でスタンディングリレートークを行い、いわて労連、自治労連、県生協連がスピーチしました。最後に日本共産党岩手県委員会から吉田恭子副委員長があいさつしました。
 多くの自治体や議会で賛同のペナントが寄せられました。矢巾町では今年も高橋町長があいさつして激励し、いっしょに横断幕を持って役場前を行進しました。

日本政府は核兵器禁止条約に署名せよ世界大会の成功を

 
岩手自治労連青年部は第36回反核平和マラソンを行いました。昨年はコロナ禍で中止となりましたが、今年は走り方やコースを工夫して取り組み、核兵器なくせの思いをつないで6月1日から4日にかけて県内を一周しました。各自治体の首長も挨拶してランナーを激励しました。
 今年の原水爆禁止世界大会はオンラインで開催されます。職場・地域から代表者の参加登録が呼びかけられます。県原水協で具体的な参加登録方法を検討中です。詳細は各地区原水協からのご案内をご覧下さい。
 核兵器禁止条約が発効された記念すべき年の世界大会です。日本政府に禁止条約の批准を求める署名を広げる運動を進めながら、職場・地域から代表を送り出していきましょう。

コミュニティ・オーガナイジングを学ぼう/全労連東北ブロック・ゆにきゃん開催
 
6月26日、全労連東北ブロックはコミュニティ・オーガナイジングの学習会「ゆにきゃん」をWEBで開催し、全体で20人の受講生が参加しました。岩手県内からは6人が参加しました。組織拡大の手法を学ぶ学習会です。
 参加者は「感覚的に取り組んでいたことを理論的にすすめることで有効性、具体性、効率性を高められると感じた」「共有や一致する価値観や関心から物事を前に動かすことの大事さを学んだ」「組織拡大の実践につながる手法を学べた。
 実践しながら広げたい」「やっと参加できた。COやろうよ、と広げたい。さっそく実践する」など積極的な声が寄せられています。
 今後も実践しながら広げましょう。

大熊座
 
猛暑や雷雨など天候が急変する季節ですが皆様いかがお過ごしでしょうか。私たちの周りでもやっとワクチン接種の話題が出てきましたが、変異株がさらに変化するなどコロナ感染対策はまだまだ継続が必要なようです▼そんな最中に、本当に東京オリパラが開催されるのでしょうか。世界中のアスリートの皆さんがこの大会を目標に血のにじむような日々を積み重ねてきただろうとは理解できますが、それにしても「命を犠牲」にしてまで開催する必要はありません。もし大会の開催によって変異株がまん延し、首都圏がロックダウンとなったら大混乱を招き、国民生活が麻痺するでしょう▼あのスガさんにコロナ感染を押さえ込もうという覚悟があるのかどうか、切迫感が全く伝わってきません。まさか、大流行したら強権発動して機動隊や自衛隊を街に出動させて国民を威嚇したり弾圧したりはしないかと思いますが皆さんどう思いますか▼オリンピックは、スポーツを通じて国際交流を深める平和の祭典です。スポンサー企業やテレビの放映料など、カネ儲けの道具に利用するべきではありません。もう一度シンプルに心技体の競い合いに原点回帰する必要があるのではないでしょうか▼ところで、東京都議選が終われば、次はいよいよ衆院選です。アベスガ政治は、憲法違反の悪法を次々と強行成立させ、日本を米軍とともに戦争する国に変えようとしてきました。しかし、もう自公政治に終止符を打ちましょう。一部の金持ちやお友達、ワイロをくれる大企業の利益のために国民を犠牲にする歪んだ政治をこのまま放置することは民主主義のルールからも許されません。暑い中での選挙ですが、みんなで投票に行って政治を変えましょう。(こ)


2面
安倍・菅政権の4年間をふりかえる/選挙に行って政治を変えよう!!
 
6月16日に通常国会は閉じられました。立憲野党は「会期延長してコロナ対策などの議論を」と求めましたが否決されました。このままではコロナ禍の中での東京オリンピック開催となります。東京都議選ではオリンピック中止を求める声が上がっています。国民のいのち・暮らしを置き去りにする政権の姿勢が浮き彫りになっています。
 この秋には衆議院議員の任期満了を迎え、必ず総選挙が行われます。「医師・看護師確保、地域医療まもれ」「8時間働いて誰もが普通に暮らせる社会を」「最賃1500円、全国一律最賃制度確立」「核兵器禁止条約署名・批准」「戦争法廃止、憲法を守りいかす政治の実現を」など、私たちの要求を実現させるチャンスの選挙です。選挙に行って、要求実現のために政治を変えましょう。
 この4年間の安倍・菅政権の特徴を振りかえり、組合員の皆さんの「菅首相にいいたい!」ひとことを募集します。

@ 憲法と民主主義を蔑(ないがし)ろにする強権政治
違憲の戦争法強行など憲法無視
 
安倍政権は14年に閣議決定で「集団的自衛権行使容認」の解釈改憲を行いました。その上で、15年に憲法違反の戦争法=安保関連法を、多くの国民の反対を無視して強行採決しました。さらに17年に共謀罪法も強行成立させ、憲法違反の戦争法を遂行してきました。

民主主義をおびやかす
 
安倍政権は森友・加計学園疑惑、財務省の文書改ざん、防衛省の自衛隊日報隠蔽、厚労省のデータねつ造、桜を見る会問題など、民主主義を軽視して政権を私物化する政治姿勢が続きました。安倍政権は行き詰まり、その後を継いだ菅政権ですが、安倍政権を支えてきた基本姿勢は変わっていません。それどころか日本学術会議会員任命を拒否して、早々と強権的で危険な政治姿勢をあらわにしました。

改憲推進の危険な姿勢
 
そして今年の通常国会では改憲手続き法を強行しました。CM規制や最低投票率など本質的な問題を解決しないまま国民投票を進めるためだけの法改正を強行しました。
 民意を無視し、戦争法を強行し、改憲を狙う強権政治をこれ以上許す訳にはいきません。

A いのち・暮らしをおびやかす政治
コロナ禍でも新自由主義を推進
 
コロナ禍により、世界的に新自由主義の問題が浮き彫りになっています。貧困と格差を拡大し、公務・公共体制を削減してきたことがコロナ禍を深刻にしています。しかし菅政権はコロナ禍でも新自由主義的政策を切り替えようとせず、「公助」が求められているときに「自助」を強調しています。安倍・菅政権のコロナ対策は後手にまわり、無為・無策の対策が続きました。国民の声によって一律給付金や持続化給付金、雇用調整助成金拡充などを実現させてきました。

医師看護師不足、病床削減、いのちおびやかす政策
 
自公政権の政策により保健所が削減され続け、医師・看護師不足が深刻なもとでコロナ禍をむかえました。
 菅政権はコロナ禍で医療体制と公務・公共体制拡充の必要性が明らかな時に、公的・公立病院再編計画を撤回していません。
 全国で「いのち守る」署名が65万筆集められ、国会に提出されましたが、審議もされていません。

低すぎる最低賃金、労働法制規制緩和
 
政府・財界は労働者の賃金を抑制し、異常な長時間労働を続けてきました。過労死が社会問題になっても、「働き方改革関連法」で過労死容認の労働法制規制緩和を強行しました。
 最低生計費試算調査によれば最低賃金は「時給1500円、全国一律最低賃金制度」が必要なことは明らかです。コロナ禍でこそ大幅な引き上げが求められますが、昨年は財界の求めに応じてわずか1円の引き上げにとどまりました。「8時間働いて誰もが普通に暮らせる社会」実現が求められています。

B 世界の動きに逆行するジェンダー、環境・エネルギー政策、消費税増税、地域農業切り捨て
ジェンダー指数は先進国で最低
 
ジェンダー平等推進は世界の潮流です。しかし日本はジェンダーギャップ指数120位で、先進国で最低です。LGBTに関しても無理解な与党議員の発言が続いています。
 選択的夫婦別姓は多くの国民が賛成するもとで、自民党は法案提出を先送りしました。6月23日の最高裁判決は「違憲とまでいえない」という残念な結果でした。しかし同時に最高裁は国会での立法での解決を促しています。

原発再稼働推進
 
安倍・菅政権は福島原発事故後も原発再稼働を続け、自然エネルギーへの転換も世界の潮流から取り残されています。この4年間で大飯原発、玄海原発の再稼働を実施してきました。女川原発や、美浜原発、高浜原発の再稼働も認め、40年を超える原発の再稼働が狙われています。
 さらに福島原発事故汚染水の海洋放出方針が一方的に決められ、福島県民をはじめ多くの国民の怒りの声が上がっています。

消費税増税、地域農業破壊
 
19年10月に消費税10%増税が強行されました。地域経済に打撃を与えて消費不況が深刻になる中で、20年のコロナ禍を迎えているのが日本の特徴です。世界ではコロナ対策で消費税減税している国が50ヶ国以上ありますが、日本ではまともに検討もされていません。
 TPP11や日欧EPAなどの貿易協定もどんどん進められる一方で、地域農業は切り捨てられています。漁業も深刻な状況が続いています。

3面
C 平和憲法を蔑(ないがし)ろにする政治姿勢/軍事費を増大、敵基地攻撃能力保有
 
菅内閣は軍事費を年々増大させてきました。5兆円を超えて、9年連続の増額、7年連続の過去最多更新になっています。イージスアショアの建設を強行しようとしましたが、地元住民の強い反対にあって断念しました。しかし長距離ミサイル開発など憲法違反の「敵基地攻撃能力」の保有に本格的に乗り出そうとしています。こうした姿勢は東アジア地域の軍事緊張を激化させる危険なものです。
 平和憲法を持っている日本ならではの外交政策こそが必要です。憲法を守り活かして、軍事ではなく対話による平和なアジアの確立こそが求められています。

沖縄基地建設を強行
 
安倍・菅政権は、沖縄辺野古への米軍新基地建設を強行に推し進めてきました。18年9月の沖縄知事選では、亡き翁長前知事の意思を継いだ玉城デニー知事が圧勝して基地建設反対の県民の意思をはっきり示しました。しかし政府はその声を無視し続けています。
 軟弱地盤の問題などで建設費用は膨大に膨らみ、期間も延長しています。基地建設は止めて、危険な普天間基地は直ちに返還すべきです。

核兵器禁止条約に署名する政府を
 
21年1月22日に核兵器禁止条約は発効しました。史上はじめて核兵器は違法となりました。しかし日本政府はこれに背を向け続け、核保有国を擁護する立場に立っています。
 ヒバクシャを先頭にした私たちの運動の広がりで、岩手県では県と市町村すべての首長がヒバクシャ署名に賛同し、議会で国への意見書が提出されています。核兵器禁止は世界の願いです。唯一の戦争被爆国の政府として、日本政府こそ、核兵器禁止の先頭に立つべきです。

はたらくみんなの助けあい/全労連共済 岩手県支部
火災共済に加入して、台風や大雨に備えましょう
 
台風や豪雨の季節になりました。毎年大規模な自然災害が全国各地で発生しています。火災共済は、火災による被害への給付だけでなく、暴風や、浸水、落雷などの被害も保障されます。被害が出る前に、火災共済に加入しておき、備えておくことをおすすめします。

地震等見舞金
「2023年地震等見舞金の制度化」に向けて準備中です。掛金を上げずに地震等での被害に見舞金を給付します。見舞金という形ですが、地震への被害にも備えられるようになります。

◆お見積もりは簡単!
 居住面積・人数、木造か鉄筋かをお知らせください。すぐにお見積もりできます。助け合いの共済なので、掛金は他の保険会社と比べて、驚くほどお手頃です。この機会にお問い合わせを!
お問合せは 電話:019(625)9191 FAX:019(654)5092 mail:roren@iwateroren.org

「菅首相に いいたい」わたしのひとことを募集します
菅首相にいいたい!
 今回は安倍・菅政権の4年間を振り返りました。秋には総選挙が必ず行われます。政治を変えるチャンスです。
 「こんな政治は変えたい!」「人員増やして」「賃金あげて」「これを菅首相にいいたい!」という皆さんの切実な声を募集します。
 「わたしのひとこと!」(VOICEシート)に皆さんの要求を書いてお寄せ下さい。8月号の機関紙でご紹介していきます。
 7月25日までにいわて労連までお寄せ下さい。

投票に行って政治を変える
 
この4年間、「戦争法廃止・立憲主義回復」「安倍政権は退陣を」と市民と立憲野党は力を合わせてきました。参議院の岩手選挙区では野党統一候補を2度も勝利させて国会に送っています。 この共闘が全国で広がれば必ず政治を変えることができます。4月に行われた北海道、長野、広島での衆議院議員の補選では、自民党候補が全敗し、野党統一候補が勝利しました。
 私たちの要求実現のために、選挙に行って政治を変えましょう。

主張
「いのち守る緊急行動」、職場・地域で私たちの声を届けよう
 
先日、女性団体の会議で看護師の方が「2回目のワクチン接種した。副反応あれば翌日を特別休暇にできるが、私の接種日は非番の前日にされた。しかも『体制が厳しいので翌日も勤務して』と急に言われ、調子が悪かったが無理して勤務して5日間くらい頭痛がひどくて大変だった」というお話を伺いました。また、強い副反応で入院している医療従事者の家族から「労災は認められるのか」と心配の相談も寄せられています。もともと人手不足の中でコロナ禍をむかえ、命を削って奮闘する医療現場からの声です。
 医療・介護・福祉体制の拡充を求めて「いのち守る署名」が全国でも県内でも広く取り組まれ、コロナ禍にも関わらず短期間で65万筆もの署名が国会に届けられました。しかし審議もされずに国会は閉会しました。医療体制強化どころか「ベッド削減推進」「医師の過労死ライン長時間労働容認」「高齢者医療費2倍化」の法案を成立させる有様です。そして感染が広がる中で東京オリンピックを開催しようとしています。
 こうした政府・与党の姿勢に対し怒りを持って、全労連をはじめ、医団連、社保協が呼びかけて、「医療・介護・保健所の削減やめて!いのちまもる緊急行動」を提起しました。「#医療・介護・保健所を本気で充実させる全国一斉蜂起0905」として、9月5日をピークに全国で集会やデモ、宣伝などで声をあげようと呼びかけています。県内でもこの呼びかけに応えて取り組みを計画していきます。職場・地域で、菅政権へ怒りをこめて、私たちの声を届けましょう。そして、この秋の総選挙で投票に行って、私たち自身の声で政治を変えて、要求を実現させていきましょう。


4面
ひろば
川  柳
菅答弁「いずれにしろ」とはぐらかし     拓  庵

分科会襟を正して袖にされ         瀬川重哉

意に添わぬ知見・科学を切り捨てて     野の一枝

コソコソと聖火が走る五輪です       巷多朗

誰でもが犠牲者になる東京五輪       凡  夫


年金者組合盛岡支部 

うちでつくろうナナコ飯! 第35回
 
マスクがしんどい夏到来です!すこしでもさっぱりと、しかも栄養も季節感も感じられる料理で、日々のお疲れやストレスを補いたいですね。近頃産直品などでも出回るようになってきた「水なす」を使った一品をどうぞ!
*水なすの和風マリネサラダ*
〈材料〉…水なす三個・モロッコインゲン一把・小ねぎ適量
〈マリネ用〉…めんつゆ100cc・酢50cc・水100cc・ごま油少々
〈作り方〉
@水ナスは魚焼きグリル、またはトースターに入れて、強火で10〜15分焼く。下火がない場合は途中でひっくり返す。皮が黒くなって、割れてきたらOK!
Aモロッコいんげんは、五センチほどの長さに切り、@と一緒にグリルで5分くらい焼くか、熱湯で茹でる。
Bマリネ用のたれをタッパーなどに合わせ、Aと小口切りにした小ねぎを散らす。
C焼けた@を水を張ったボウルなどにとり、流水を当てて冷ましてから、焼けた皮を剥く。手が熱くても平気であれば、冷まさずそのまま、菜箸やキッチンペーパーなどを使って皮を剥く。
DCを細く裂いて、Bに加える。朝に作ったら夜ごはんに、夜に作ったら翌日の朝ごはんが食べごろです。
※これからどんどん出てくる夏野菜。涼しい早朝のうちに、もしくは陽が落ちてからたっぷり作っておくのがナナコ流です。キュウリやスライスオニオン、トマトなども一緒に漬けこんでも。いろいろアレンジして楽しんでくださいね!
*レシピ提供…橋ナナコ
 ◆オンラインショップ
https://hanananako.thebase.in/