機関紙「いわて労連 2015年5月号      


●第86回メーデー/「戦争立法」許すな、国は復興に責任を持て!/安倍暴走政治にストップを!/岩手県中央集会●大熊座●さようなら原発岩手県集会2015/原発いらない!再稼働は許さない!●農業農協つぶし反対、/広範な団体・市民が参加● 4・15ファストフード・グローバルアクション/最低賃金を1000円以上に!●NPT代表団表敬訪問/核兵器全面禁止へ●シリーズ/日本を戦争する国にしてはならない(4)/佐々木良博弁護士に聞く/立憲主義の否定/憲法第9条の自殺●組織拡大月間/労働組合に入ろう/県医労・中部病院支部/岩手県国公●いわて労連女性部学習会「ティータイムの女子会」●いわて青年部春闘学習/みんなで生活シミュレーション●いの健学習会・代表者会議●仮設団地で懇談会●シリーズ「地域労連ここにあり」第6回 北上労連NEWS FLASH/○明るい民主県政をつくる会2015年度総会/戦争立法反対街頭宣伝●主張/憲法守れ!/戦争立法許すな●めもあーつ166/映画「アメリカン・スパイナー」●川柳



 

1面

第86回メーデー
「戦争立法」許すな、国は復興に責任を持て!

安倍暴走政治にストップを!
岩手県中央集会

 
5月1日、被爆・戦後70年の節目にあたる第86回メーデーが、盛岡市の岩手県中央集会をはじめ、県内11カ所で開催されました。被災者本位の復興、戦争する国づくりストップ、労働法制改悪許すな、大幅賃上げ実現、社会保障拡充、増税中止、TPP交渉撤退、農業・協同組合つぶし反対、原発再稼働反対、辺野古新基地建設反対、核兵器全面禁止、安倍暴走政治ストップなどのスローガンを掲げて取り組まれました。

 晴天のもと、第86回メーデー岩手県中央集会が岩手公園広場で開催され、約1000人が集まりました。 主催者あいさつで金野耕治メーデー岩手県中央集会実行委員長は、「労働法制の大改悪や戦争立法を許さず、復興に国は責任を持てと、政府にせまっていきましょう」と強調しました。 来賓あいさつでは、橋徹県商工労働観光部雇用対策労働室長が知事代理でメッセージを代読し、憲法改悪反対岩手県共同センター代表の佐々木良博弁護士と日本共産党岩手県委員会・副委員長で県会議員の斉藤信氏があいさつしました。
 メッセージ紹介の後、メーデー宣言が提案され、満場の拍手で採択されました。
 デコレーション審査と役員によるパフォーマンスが行われました。閻魔大王に扮した中野副議長が安倍首相とオバマ大統領をこらしめる寸劇に会場は笑いにつつまれました。
 恒例の餅まきも行われ、その後、お楽しみ抽選が行われました。
 メーデー歌全体合唱、がんばろう三唱の後 、 メーデー合唱団のうたごえに送られて、デモ行進に出発しました。デモ行進では要求を書いたプラカードやデコレーションを掲げて行進し、「安倍首相は退陣せよ」 などのシュプレヒコールをあげながらアピールしました。


大熊座
 
桜前線があっという間に県内を駆け抜けました。行楽地や地域のお祭り、あるいは色々なスポーツやイベントなどを楽しんだ方、田んぼや畑や家庭菜園・花壇で汗を流した方などゴールデンウィークはいかがでしたか。でも、職場によっては、連休と関係ない、又は、平日以上に忙しくお仕事された方もいらっしゃいますよね。お疲れ様でした▼一方、国会議員の方々はこの連休に外遊してくるようですが、安倍首相も、意気揚々と訪米し、米議会上下両院合同委員会で日本の首相として初めて演説したらしい。また、オバマ大統領との日米首脳会談もあったようですが、これをチャンスとばかりにTPP合意、日米ガイドラインの見直し、戦争立法への同意、沖縄新基地建設推進など、国民に支持されていない政策を国会の頭越しで米政府の要求どおりに回答し、帰国後は「国際公約だから」などと国民に悪政を押しつけるつもりでしょうか▼そんなことよりも、被爆70年を迎える今年の核不拡散条約(NPT)再検討会議にこそ被爆国の首相として出席すべき。核兵器全面禁止を先頭でアピールすべきではないでしょうか。ニューヨーク行動には、岩手からも職場・地域・団体から派遣された代表団が全国の参加者と共に、核廃絶を求める署名の束を持参し、各国の参加者と共にニューヨークで核廃絶を訴えてきたことでしょう▼連休明けから、労働法制改悪も医療改悪法も戦争立法も正念場を迎えます。与党が多数となっている国会であっても、草の根での国民の運動が悪法にストップをかけます。平和憲法・9条を守る岩手の会が作成した「大判チラシ」も県内30万世帯への配布がスタート。職場・地域で大いに行動を。(こ)




2面

さようなら原発岩手県集会2015
原発いらない! 再稼働は許さない!

 
4月18日、岩手教育会館大ホールで「さようなら原発岩手県集会2015」が開催され、350人が参加しました。36団体が参加する実行委員会が主催しました。
 福島市在住の経済学研究家・後藤宣代さんが「フクシマからの声〜放射能との闘い」と題して講演しました。「フクシマの声」を広げて世界の人々とつながる闘いをと強調しました。
 その後、現場からの報告として、山田町のしいたけ栽培農家の小林さん(豊かな三陸の海をまもる会)が原木シイタケついて話しました。原発・除染労働者のたたかいを支援している菅家さん(いわき市労連)は、原発労働者の劣悪な環境を告発する報告を行いました。
 最後に集会アピールを確認。金野耕治・いわて労連議長が閉会あいさつを行いました。
 集会後、雨の中でしたが盛岡市内をアピール行進して「原発いらない」「フクシマを忘れるな」とアピールしました。


4・15 ファストフード・グローバルアクション
最低賃金を1000円以上に!

 
ファストフード労働者の賃金・労働条件の引き上げを求めるグローバルアクション(国際行動)が4月15日に実施されました。いわて労連といわてパート臨時労組連絡会は、お昼時間に、盛岡市大通で、コーヒーや牛丼、ドーナツ、カレーなどのファストフード店前で宣伝。最後にクロステラス前でも宣伝行動を実施しました。
 いわてパート臨時労組連絡会の川島孝子代表(いわて生協労組)は、「最低賃金の大幅な引き上げ実現」、「労働法制改悪反対」と訴えました。宣伝後、店内に「ファストフードで働く労働者を激励する国際統一行動です。チラシをお読み下さい」といってチラシを届けました。忙しい店内でしたが「ご苦労様です」と声をかけてくれました。


農業農協つぶし反対、
広範な団体・市民が参加

 3月28日、「TPPからの撤退を求め、農業・協同組合つぶしに反対する岩手県民集会」が盛岡市内で行われ、300人以上が参加しました。いわて食農ネットが主催し、県生協連や県革新懇などの14団体が共催し、県農協中央会や江刺農協などが協賛団体になるなど、広範な団体が一致点で共同しました。東京大学大学院教授の鈴木宣弘さんが「TPP、農業・医療・雇用改革の本質」と題して講演。安倍首相がすすめる農業改革の本質について、「地域を守るために頑張ってきた相互扶助のルールや組織をつぶして、アメリカや財界の意向にそって大企業が儲けやすくするためのもの」と指摘し、「暴走の流れを止めるためには、岩手のような共同の運動が必要だ」と力強く訴えました。その後、岩手県生協連専務の吉田敏恵さんと県農協労組委員長の齋藤禎弘さんが報告を行いました。
 アピールを採択した後、市内をデモ行進し、市民にアピールしました。


NPT代表団表敬訪問
核兵器全面禁止へ

4月8日、核不拡散条約(NPT)再検討会議に参加する代表団が、岩手県と盛岡市を表敬訪問しました。県原水協、県生協連、県原爆被害者団体協議会の代表らが参加しました。
 県では千葉副知事が対応し、「県としても恒久平和を願っている。実効性のある成果が得られますように」と激励しました。
 県庁記者クラブでの記者会見も行いました。
 5年に一度開催されるNPT再検討会議は、4月27日からニューヨークで開催され、県内から15人が参加しています。


シリーズ
日本を戦争する国に してはならない(4)
佐々木良博弁護士に聞く

 
安倍内閣は、昨年7月1日の閣議決定に基づき、連休明けの15日頃にも『戦争立法』の閣議決定を狙って自民・公明の与党協議を進めています。具体的には、「海外派兵恒久法」、「改定PKO法」、「重要影響事態法(現・周辺事態法)」、「武力攻撃事態法」など耳慣れない法律が次々と作られようとしています。7・1閣議決定のどこに問題があるかを述べます。

立憲主義の否定

 
「憲法改正手続きによらず、政府が新しい解釈を明らかにすることによって解釈改憲を行うことは立憲主義の否定」↓安全保障環境に大きな変化があったと政府が判断すれば、政府は国会の議論も主権者たる国民の意見も聞かず、いかにようにも憲法の解釈を変更することができるというものであって、政府の暴走を阻止するために政府の行為を縛るという立憲主義や国民主権を、また、憲法の定める改憲の手続きも無視して良いとするもので、まさに憲法無視の暴論と言わざるを得ない。

憲法第9条の自殺

 
政府解釈の変更、変遷によって憲法9条の本来の趣旨は大きくゆがめられてきた。それでも、1972年の政府見解(先月号で解説)では、「憲法9条のもとにおいて許容されている自衛権の行使は、わが国を防衛するための必要最小限度の範囲に留まるべきものであり、集団的自衛権を行使することはその範囲を超えるものであって憲法上許されない」と歯止めをかけていた。今回、それを拡大する解釈を認めることは、9条はもはや9条ではなくなってしまい、9条を死滅させてしまう。政府の解釈の変更によって許されるはずはない。

「安全保障環境の変化」は武力行使を容認する根拠たり得ない

閣議決定では、「安全保障環境の変化」を理由として『グレーゾーン事態や集団的自衛権行使による武器使用は憲法上許される』としているが、その根拠や理由についての説明がない。仮に、朝鮮半島や台湾海峡において武力衝突が起きたとしても、日本の個別自衛権の問題であり、日本が米軍と協力して武力行使し、米軍の武力行使に参加する必要などない。中国との領土権問題となっている尖閣列島についても、わが国の施政下での問題であり個別的自衛権の問題であって集団的自衛権を持ち出す問題ではない。
 いずれにしても、まず外交努力によって解決されるべき問題である。アメリカも日中・日韓関係の悪化を望んでいない。
 他にも「抑止力論」や「積極的平和主義」などを掲げているが、日米軍事同盟強化は、いずれも日本の自衛隊を戦争に参加させる危険性を強めることに他ならない。



3面

組織拡大月間
労働組合に入ろう

 県医労支部青年部長のメッセージと、県国公の取り組みをご紹介します。

県医労・中央執行委員 森永瑞菜 さん (県医労中部病院支部・青年部長)


 
新採用のみなさん、就職おめでとうございます。今の時期は期待と不安でいっぱいな頃かと思います。「組合」と聞いて、なんだろうと思う人が大半でしょう。組合では、働きやすい環境を構築していくために様々な活動をしています。私はその中でも組合活動の魅力は、たくさんの「輪」を広げていくことができることだと感じています。今同じ職場にいる仲間とはもちろん、他の職場、他職種の人たちと交流を図ることができます。日頃の愚痴を話したり、悩みを聞いてもらったりと、楽しい雰囲気のなかで過ごせる時間は貴重だと思います。みなさんも組合に加入し、温泉やイベントを目的に参加してみてください。きっといろいろな発見や新しい仲間が増えていくと思います。

岩手県国公の 組織拡大の取り組み (県国公・岩崎議長)


 
昨年からの国家公務員採用抑制見直しにより、今春、国公職場では久しぶりに新採用職員の若い仲間が配置されました。工夫を凝らしながら、新規組合員の早期全員加入にとりくんでいます。説明会では、労働組合の果たす役割等のほか、数年来の採用数減少に伴う、北海道・関東等、遠隔地からの配属に関し、組合が当局に対し、個人名を挙げて「青年を故郷に帰す」要求を掲げていること、新卒者の多くが大学生時代に貸与されていた奨学金返還の負担を負っていることから、奨学金の「支給」制度の実現に向けた運動を紹介。単組によっては、組合費の当初年度の大幅な減額など、青年に魅力あるとりくみをアピールしています。


いわて労連女性部学習会

 
4月11日、いわて労連女性部は、学習会「ティータイムの女子会」を行い、34人が参加しました。盛岡市内の喫茶店の2階を借りて、リラックスした雰囲気で催されました。
 はじめに女性部幹事による寸劇で「高度プロフェッショナル制度」を楽しく学びました。学習講演では「真に女性が輝くための施策を求めて」と題して全労連女性部・大西玲子事務局長がお話しました。おしゃべりタイムでは飲み物とケーキをいただきながら感想を述べあい、楽しく交流しました。学習会後は、盛岡市内で「憲法守れ・原発再稼働反対」の宣伝行動を行いました。


いわて労連青年部春闘学習会
みんなで生活シミュレーション
 4月18日、いわて労連青年部は15春闘学習会「みんなでレッツ・チャレンジ〜生活シミュレーション〜」を水産会館で開催し、19人が参加しました。全労連青年部の大井書記次長が講演。4グループにわかれてチラシなどをみながら生計費をシミュレーション。参加者から「地方だから賃金が安くてあたりまえという感覚は捨てなければと感じた」などの感想が寄せられました。

いの健学習会・代表者会議
 
4月19日、いのちと健康を守る岩手県センターは、学習会と第1回代表者会議を水産会館で開催し、28人が参加しました。
 学習会では、自治労連、医労連、建交労、いわて生協労組、福祉労組らが職場実態を報告。医師の尾形会長と弁護士の佐々木副会長がアドバイスし、参加者と意見交換しました。
 代表者会議では、労災で障がいを受け、差別的処遇への賠償を新日鉄住金に対して裁判でたたかっている鳴海顕さん(県内在住)の訴えを聞きました。その後、下半期の方針などを確認しました。


仮設団地で懇談会
 
4月5日、野田村・野田中学校仮設団地で懇談会「お茶っこ会」が行われました。復興県民会議、いわて復興一揆久慈地域実行委員会、いわて労連が主催し、23人が参加しました。「消費税も上がり、建築単価も高くなって、自力再建をあきらめた人もいる」、「被災者生活支援金の改善をしてほしい」などの要望が話されました。


NEWS フラッシュ
 ●明るい民主県政をつくる会2015年度総会
 
4月4日、明るい民主県政をつくる会が2015年度総会を開催。9月の県知事選挙に向けて候補を擁立する方針を確認しました。
 ●戦争立法反対街頭宣伝 

 4月16日、憲法会議、憲法改悪反対共同センター、オスプレイ連絡会などは、戦争立法反対・辺野古新基地建設反対街頭宣伝を盛岡市大通で行いました。


シリーズ「地域労連ここにあり」
第6回
北上労連

 
北上労連は1997年結成し今年度18年になります。9組織で構成され医療労働者が大半をしめています。組織人数が少なく労連単独の活動は出来にくいので、民主団体と共同しながらの活動が中心となっています。   
 結成当初は対外的に知名度が低く内輪的な活動が中心となっていましたが、最近はコメントを求められるなど地域に認知されるようになってきました。
 この間の労働相談は中小企業の労働者からが大半を占めています。中には富士通のような大企業の労働者からの相談もあり対応してきました。北上地域は岩手県で最も誘致企業の多い地域で、既存の労働組合があっても相談できず、北上労連に相談する労働者もあります。いつでも気軽に相談できる場所の確立が大きな課題となっています。
 いま、安倍内閣の「戦争する国づくり」を阻止するため憲法改悪阻止北上連絡会に結集し街頭宣伝や署名活動に取り組んでいます。  
 政治課題や労働問題ばかりでなく映画の実行委員会に加わるなど文化活動にも取り組んでいます。
 今後、未組織労働者への対応が組織拡大にとって重要になってきます。



主張
憲法守れ!
戦争立法許すな

 
15春闘のたたかいは、5月中も各職場で継続しています。引き続き、すべての労働者の賃上げを視野に、ねばり強く交渉をすすめましょう。
 さて、安倍政権は、「戦争立法」を制定しようとやっきになっています。米議会での演説でも、「必要な法案の成立をこの夏までに必ず実現する」と発言しました。連休明けの5月中旬にも閣議決定をし、強引に法案提出しようとしています。国会を軽視し、平和憲法を蔑ろにするこうした態度は許されません。
 「戦争立法」の狙いは、米国が海外で戦争に乗り出した際、どんな事態にも切れ目なく自衛隊を派兵し、米軍を支援できるようにすることです。日本が直接攻撃されていなくても、アメリカの戦争に自衛隊が参加して、殺し殺されることになります。集団的自衛権の名のもとに、無法な侵略戦争に参加することになってしまいます。
 県内では、5月13日に女性団体が「5・13ピースアクションいわて」を行い、戦争立法に反対するアピールパレードを行います。5月15日には、いわて労連も加盟する憲法改悪反対県共同センターなどが、抗議のデモ行進を計画しています。いずれもお昼の時間帯で、県庁前デモ出発です。
 また、国民大運動岩手県実行委員会は5月18日から「憲法を活かした安心・安全な地域づくり」のための自治体要請キャラバンを実施して、県内自治体の首長の皆さんと憲法と平和をめぐる問題について、私たちの姿勢も伝えながら懇談します。平和憲法・9条を守る岩手の会は、「大判チラシ」を全県に配布して、憲法守れの世論を広げます。   
 中央では、連日国会前での行動が計画されており、6月13日には「STOP!安倍政権 6・13大集会」が東京臨海広域防災公園で開催されます。
 こうした行動に結集しながら、「憲法守れ!」「戦争立法許すな!」の声を、職場・地域で大きく広げて安倍政権を追い詰めよう!



4面

めも・あーつ166
映画「アメリカン・スナイパー」
監督/クリント・イーストウッド     
原作/「ネイビー・シールズ最強の狙撃手」

 老い(84歳)を知らないかのような、クリント・イーストウッド監督の最新作が話題をよんでいる。
イラク戦争で160人を殺した実在の狙撃手は、英雄か悪魔か、反戦か愛国心を描いたのか。
 米国のテキサス州に生まれたクリス・カイルは、父から狩猟の手ほどきを受け、夢はカウボーイか軍人という少年だった。
1998年、米大使館爆破事件の報道をTVで見た彼は、野蛮人から国を守らなければならないと決意した。
過酷な訓練の後に、海兵隊の特殊部隊(ネービーシールズ)に配属。愛する女性と出会い子どもも授かった。幸せな日々は長く続かなかった。9・11同時多発テロの勃発を機にイラクに派遣。1・9q先の標的を射抜く射撃の腕を発揮し味方からは「伝説」と英雄視されイラク武装勢力からは「悪魔」と怖れられた。それはまた、イラクにも「英雄」はいて米軍を震えあがらせた「悪魔」がいたことを見逃すことはできない。住民の誰が武器を持ち誰が味方か、一瞬のうちに目の前の仲間が殺される極度に緊張を強いられる戦場で、何気なくロケット砲を手にした幼児にさえ照準を合わせる。
国を守りたいが、妻や子に会いたい思いはつのる。
4度の派遣は、彼のこころを蝕み日常の生活には戻れなくなっていた。
それでも家族に支えられ、立ち直りはじめた時、支援していた同じ病をもつ帰還兵から射殺されてしまう。38歳の若さだった。
 これまでのイーストウッド監督の作品は人種、差別、宗教を越え、人間の優しさや許しの力にこそ解決の道はあると描き続けてきた。この映画は、戦争というものがその人間のもつ力を根こそぎ破壊して行く様を克明に描いている。
 黒の画面に白抜きの文字が無音で静かに流れるエンドロール。まるで止む気配のない世界中の戦火のようだ。(久保克子)

   川  柳


民意など右から左安倍の耳                   巷多朗

危機あおり軍需産業肥え太り                 火  狩

あれこれと新語で騙す戦争法                 柳沼利夫

憲法より安保が上のアンポンタン           野々一枝

辺野古での重機に沖縄たじろがず           拓  庵

年金者組合盛岡支部