機関紙「いわて労連 2014年 6月号      

 

盛岡市長〈左〉に要請書を提出する金野議長

●5月3日 憲法記念日のつどい/集団的自衛権ではなく平和憲法の精神をアジアに発信しよう!●県内自治体キャラバン/解釈改憲・集団的自衛権より復興優先を●大熊座●TPP断固反対岩手県総決起集会/「復興の足かせ 」!!TPP断固反対!!●東北ブロック最賃キャラバン岩手県行動/最賃1000円以上の実現を!●第85回メーデー/全県11地域で2,000人参加!●いのちと健康を考えるつどいin九戸/入院病床復活、診療体制充実を●ナースウェーブ集会/看護師の増員を! 白衣のアピール●岩手に自交総連の旗を!/岩手総がかり作戦を展開●農協労組青年部/「これは食べ物じゃない〜輸入農産物の実態〜」●NEWS フラッシュ/久慈地域労連第17回定期大会//九条の会東北交流会in秋田/消費税廃止岩手県各界連・全県一斉宣伝行動●主張/平和行進を成功させて、核兵器なくせ・原発ゼロ の声を広げよう●めも・あーつ 156/「求められる当事者としての言葉」/川柳



 

 


 


1面

 


5月3日 憲法記念日のつどい
 集団的自衛権ではなく
  平和憲法の精神をアジアに発信しよう!

 5月3日、盛岡駅西口のアイーナで「憲法記念日のつどい」が岩手憲法会議、いわて労連、自由法曹団、県革新懇など7団体の主催で開催されました。
 今年のつどいは、安倍政権が憲法解釈の変更で集団的自衛権行使容認へと暴走を加速する情勢の中、300人が参加しました。
 「沖縄から見た憲法、安保、地位協定〜日本の未来を問う〜」と題して、沖縄国際大学・大学院の前泊博盛教授が講演し、戦後沖縄の実態を詳しく紹介しながら、沖縄の基地問題、沖縄本島周辺や首都圏上空などの航空管制圏の問題、米兵犯罪など、独立国であるにもかかわらず、日米安保・地位協定によって主権の及ばないところがたくさんあると話しました。
 また、「集団的自衛権行使容認ではなく、外交力を高めて、アジアの国々と友好関係を築き、9条を持つ日本が平和の誓いをアジアに広げる中心になるべき、憲法記念日をその誓いの日にしましょう」と呼びかけました。
 特別発言で、元特攻隊員の佐藤洸さんから戦争体験、岩手自治労連青年部の後藤仁一書記長から青年部の平和活動報告がありました。
 終わりに、いわて労連金野議長は「学習すること、アクションを起こすこと、一歩踏み出すことから進めていきましょう」とまとめました。


県内自治体キャラバン
 解釈改憲・集団的自衛権より復興優先を

 いわて労連と民主団体で構成する国民大運動岩手県実行委員会は5月19日〜27日県内33自治体を回る「『憲法を活かした安心・安全な地域づくり』のための自治体要請キャラバン」を行いました。
 今年も、首長との懇談を重視した日程調整を行い、全県の3分の2の21首長と懇談できました。
 今年は安倍政権の暴走が加速し、憲法解釈の変更で「集団的自衛権行使容認」を推し進めようとする緊迫した情勢の元で、「憲法と平和」をメインテーマに懇談をし、活発な意見交換が行われました。
 安倍政権による「憲法解釈の変更」の問題については、「国民不在で進んでいる、もっと国民的な議論が必要」「憲法解釈の変更や集団的自衛権行使容認云々よりも復興推進を優先するべきだ」などの意見が出されました。
 また、復興に向けた取り組み・地域課題では、「国の助成制度や補助金の使い勝手が悪く、復興推進の障害になっている」「県に復興に向けたもっと強いリーダーシップを発揮してほしい」人手不足、人口減、国保の財源・運営など共通した課題が出されました。
 また、合併した自治体、特に沿岸被災自治体からは、まもなく合併特例交付税が終わることによる財政課題も出されました。
 いずれの課題でも自治体単独での対応が困難であること、国の制度改善を求める声が出されました。
 


大熊座

 国民大運動県実行委員会の県内キャラバンが終わりました。市町村長の皆さんの生の声は私たちの運動を大きく励ましてくれました。憲法をめぐる昨今の状況について、「安倍首相の一存で何でも決められるようなやり方は問題だ」とほとんどの首長が話しています▼日本創成会議が5月8日に公表した2040年の人口予測で岩手県内では多くの市町村が人口減少し特に若年女性が半減することによって自治体が消滅する可能性があると危機的な報道がされました。しかし、「悲観していられない。しかも、今始まったことではない。国策の誤りだ。東京一極集中を改め、若者が地元に定着できる環境づくりのために頑張りたい」と力強い決意を首長が述べています▼医療・介護などの社会保障は、大型開発等の公共事業よりも経済・雇用効果が高い。これは全国保団連の寺尾正之さんから学習会で教えていただきました。医療・介護は、製造業のような生産性はありませんが、国民に健康と安心を提供するとともに、個人消費を押し上げ、経済波及・雇用創出の効果も高い。2008年の厚生労働白書でも社会保障は「有効需要や雇用機会の創出により経済社会の発展を支える重要なもの」と▼ところが、安倍政権が国会でごり押ししようとしている「医療・介護総合法案」は、国の責任を大きく後退させ、国民にはまず自立せよ、社会保障ではなく、営利企業を使えと言うのです。こんな悪法は廃案しかありません。(こ)

 


2面

 


TPP断固反対岩手県総決起集会
 「復興の足かせ 」!!TPP断固反対!!
 5月12日、岩手教育会館で「くらし、食と農、地域を壊すTPP・EPAを許すな!」TPP断固反対!岩手県総決起集会が開催され、会場いっぱいの800人が参加しました。
 この集会は、TPP等と食料・農林水産業・地域経済を考える岩手県民会議が主催して行われました。主催者あいさつで、県民会議代表世話人の田沼征彦JA岩手県中央会会長は、「日豪EPAの大筋合意は国会決議からも逸脱し、岩手は全国有数の畜産県でもあり到底容認できない。また、安倍首相は、TPP早期妥結をめざして強い意欲を示すなど、余談を許さない情勢であり、改めて、復興の足かせにしかならないTPPには断固反対を表明する」とのべました。
 リレーメッセージでは、県民会議構成団体から6人が情勢報告や決意表明を行いました。JAいわて平泉農協青年部協議会参与の千葉さんは「農・畜産業と地域経済が壊され、子どもたちに豊かな自然が残せなくなるのではないかと心配だ。TPP断固反対ガンバロー」と決意表明。岩手県民医連会長・川久保病院院長の尾形さんは「医療に市場原理主義が持ち込まれ、国民皆保険が壊されると危惧している」とのべ、いわて労連副議長・いわて生協労組委員長の高橋さんは「安い労働力が外国から入ってきて、日本の労働条件が崩される」とのべました。
 集会では、「TPP・EPAの断固反対に向けて徹底して行動しいく」とする決議を採択し、会場全体の団結ガンバローで集会を閉じました。
 集会後は、トラクターを先頭に、市内をデモ行進しました。


東北ブロック最賃キャラバン岩手県行動
 最賃1000円以上の実現を!
 全労連東北ブロック「最低賃金引き上げめざすキャラバン行動・2014」が5月11日〜19日にかけて取り組まれました。5月15日には岩手県行動が行われ、秋田、青森、山形の各県労連代表が支援にかけつけました。岩手の最低賃金は665円で、東京との格差は年々広がり、時間あたり204円にもなっています。「全国一律最低賃金制度確立」「時間額1000円以上」などを求めて訴えました。岩手労働局要請では大幅な最賃引き上げと同時に、最低賃金審議会労働者委員の公正任命を強調しました。岩手県要請では公契約条例推進についても要請しました。県政記者クラブでキャラバンの記者会見を行い、いわてパ臨連などで取り組んだ「最低賃金生活体験」についても報告しました。
 岩手行動の当日はアメリカの労働組合「SEIU」が呼びかける国際連帯行動日で、全労連は「5・15最賃底上げ国際連帯行動」を全国に提起しました。これに呼応して、「ファーストフード労働者に公正な賃金と敬意を」という統一スローガンの入った横断幕を掲げて、市内のファーストフード店前など2ヵ所で街頭宣伝しました。最後に連合岩手を訪問して懇談し、最低賃金をめぐる情勢について意見を交わしました。


第85回メーデー
 全県11地域で2,000人参加!
 第85回メーデーは、5月1日盛岡の岩手県中央集会のほか、久慈、二戸、宮古、花巻、北上、釜石、胆江、大船渡、両磐、陸前高田の県内11カ所で集会が取り組まれ、約2000人が参加しました。

 4年ぶり陸前高田で メーデー集会
 陸前高田では、大震災後4年ぶりにメーデー集会とデモ行進が行われました。
 これまでは、大船渡市でメーデー集会を合同開催していましたが、東日本大震災から3年経ち、復興への道が具体的に見え始めており、復興への第1歩として、今年からは陸前高田市単独での開催となりました。
 約40人の参加者が集まり、無事にメーデー集会を開催することができました。メーデー集会終了後の交流会では、「これからも陸前高田で集会をしたい」という声も出て大いに盛り上がりました。
 実行委員会では、これからも今回のメインスローガン「被災者本位の一日も早い復興を!」を胸に、団結を強め、要求の実現を成し遂げていくと話しています。
 大船渡の集会では90人が参加し、「復興へあかりを」ということで、参加者全員が提灯を手に、「住民本位の一日も早い復興を」、「消費税大増税反対」、「労働者の大幅賃上げ」などシュプレヒコールをあげ、盛町商店街をデモ行進しました。
 メーデー集会では、参加団体からの決意表明をはじめ、地域振興券があたる大抽選会を開催しました。
 両磐では、200人が参加しました。集会が始まった途端、激しい雨が降り出しましたが、雨脚が弱まったので、雨の中でも行進を決行しました。
 

 


3面

 


いのちと健康を考えるつどいin九戸
 入院病床復活、診療体制充実を

 村内唯一の病院であった県立伊保内病院が九戸診療センターとして無床診療所とされてから5年が経ちました。地域住民の医療や福祉がどうなっているか、これからの地域医療はどうあるべきかなどを考える「いのちと健康を考えるつどいin九戸」が5月11日、九戸村公民館で開催され約100人が参加しました。
 主催は、二戸地域労連、地域医療の充実・県民の命を守る連絡会(いわて労連・県医労など)、岩手県地域医療を守る住民組織連絡会(及川剛代表)。
 歓迎あいさつで、五枚橋九戸村長は、「住民アンケートでは、産業振興より医療の充実の方が強く求められている」と話されました。 続いて、県立二戸病院の鈴木院長が「脳卒中を考える 生活習慣・肥満・そして」と題して記念講演。次に、シンポジウムでは、保健師、ケアマネージャー、保健推進員、消防職員が住民の健康状態や介護の状況、救急車の出動状況などそれぞれが地域住民の命と健康を守るために懸命な活動をしていることが報告されました。会場からの発言では、入院機能の復活や診療体制の充実、タクシー券等の改善の要望が出されました。
 地元の県議や村長、村議会議長、二戸病院長も最後まで参加し、住民の声を受けとめていました。
 


ナースウェーブ集会
 看護師の増員を! 白衣のアピール
 看護師の大幅増員や医療の労働環境改善を求めて、岩手県ナースウェーブ集会が5月17日盛岡で行なわれ、132人の看護師等が参加しました。集会、アピール行進の後、白衣での宣伝署名行動が行なわれ、367筆の署名が集まりました。
 集会では中野るみ子医労連委員長が「私たちが声を上げる事はいのちを守る事につながり、社会を動かす大きなうねりになる」とあいさつ。吉田裕美子看護対策委員長は看護師の5人に4人が仕事を辞めたいという県内の労働実態調査に触れ「県内・被災地の看護師不足はますます深刻になっている。地域医療を守るため社会に働き掛けよう」と訴えました。
 元慶応大病院看護師の原和子さんは「良い看護と働き続けられる職場をつくるには社会に訴える運動が必要」と講演、続くリレートークでは、「夜勤専従」「補助者夜勤」の取り組み、外来夜勤の改善やサービス残業をなくす課題、新しい診療科の立ち上げによる職場の混乱と課題などが報告されました。
 


岩手に自交総連の旗を!
 岩手総がかり作戦を展開
 タクシー・バスなどの労働者で構成する全国自動車交通労働組合総連合会 (自交総連) が、 「岩手に自交総連の旗を立てよう」 と、 5月12日〜14日までいわて労連と共に総がかり作戦に取り組みました。 初日は、 盛岡駅前で客待ちしているタクシー労働者に対して街頭宣伝・チラシ配布を行い、 その後、 県立中央病院や岩手医大など市内6カ所でチラシ配布をしました。 2日目は、 未組織職場や上部団体を持たない労組を対象に市内10カ所を会社訪問し、 チラシ配布と懇談を行いました。 3日目は、 盛岡市上田公民館を会場に 「何でも相談会」 と 「学習会」 を企画し、 電話相談は、 いわて労働相談センターの協力を得て、 いわて労連会議室で対応しました。
 一連の行動には、 自交総連の宮城地連などから延べ24人が参加しました。 タクシー労働者は規制緩和による過当競争で、 低賃金・長時間労働により若者に魅力がない職業になっています。 さらに、 消費税増税が利用者減に追い打ちをかけています。 今回の行動で拡大などの成果はありませんでしたが、 その後、 「学習会に参加したかった」 という電話が入るなど、 今後につながる反応がありました。
 


農協労組青年部
 「これは食べ物じゃない 〜輸入農産物の実態〜」
  岩手県農協労組 書記次長 舘野 豊
 岩手県農協労組青年部は、5月23日に輸入農産物の実態とその危険性を学ぶ横浜港輸入農産物視察学習会を行いました。
 港湾労組・奥村芳明執行委員長の案内で、倉庫や野ざらしの農産物を見学しました。倉庫内には、数年前に取引された塩漬け(薬品漬け)のキュウリやナスなどの農産物が段ボール箱のまま積まれており、青いポリ容器の農産物にいたっては、野ざらしのまま保管(放置)されていました。
 その状況を見た参加者は、「食品が置かれているとは思えない」、「塩や薬品漬けにビックリ」など感想を話しました。
 その後、奥村委員長を講師に「日本における輸入農産物の現状と課題」と題した学習会を行いました。
 奥村委員長は、儲けのためにありとあらゆる食品が輸入されている実態、食品偽装のカラクリ、大量に使われている添加物の危険性を説明するとともに、日本の農業を衰退させてきた農政を批判しました。
 その上で、現状をいっそう悪化させるTPP参加の動きに対して「反対運動は当たり前だ」とこれまでの運動を力強く後押しました。
 参加者は、「今でもたくさんの農産物を輸入しているのに、TPPに参加したら日本の農業はなくなってしまう。今できる活動をしていきたい」と、TPP参加反対の運動に確信をもったと感想を述べました。
 主催した農協労組青年部・千曳航二部長は、「みんなが日本の地域農業の大切さを認識できたと思う。学んだことを広く伝えていきたい」と話しました。
 


NEWS フラッシュ
 ●久慈地域労連第17回定期大会
 5月20日、久慈市のロイヤルパークカワサキを会場に久慈地域労連第17回定期大会が開催され35人が参加、新議長に韮山弘子さん(県医労久慈病院支部)が選出されました。

 ●九条の会東北交流会in秋田
 5月17日、秋田市で第4回九条の会東北交流会が開催され、約300人が参加しました。

 ●消費税廃止岩手県各界連
  全県一斉宣伝行動
 5月23日、消費税廃止岩手県各界連絡会は、全県いっせいの増税中止署名宣伝行動を行いました。盛岡市の行動では30分間で23筆の署名が寄せられました。
 


実践に役立つ
 機関紙の作り方
  第5回いわて機関紙セミナー
7月5日(土)13時〜6日(日)12時
 鶯宿温泉「赤い風車」
  参加費:1万2千円
(一泊二食参加費・資料代込み)
  全体講義・分科会を行います。
 


主  張
 平和行進を成功させて、核兵器なくせ
  原発ゼロ の声を広げよう
 原水爆禁止国民平和大行進が今年もはじまっています。北海道―東京コースは5月6日に礼文島を出発しました。6月7日に岩手県入りし、15日に宮城県へ引き継ぎます。平和行進の掲げる課題には、「核兵器の廃絶」とあわせて、「原発ゼロ」も位置付けられています。 
 今年の平和行進には、来年4月27日にニューヨークの国連本部で開催される核不拡散条約(NPT)再検討会議の成功をめざすという意義があります。2010年NPT再検討会議では「核兵器のない世界の平和と安全を達成する」と最終報告に明記し、「すべての核兵器国に具体的な軍縮・廃絶努力に着手するよう呼びかけ」、「すべての国が核兵器のない世界の実現と維持のために必要な枠組みを創設する特別な努力」を呼びかけました。これを実現するためにも、すべての国と政府に「すみやかに核兵器禁止条約の交渉を開始する」ことを求める「核兵器全面禁止のアピール署名」を職場地域で大きく広げましょう。
 「原発ゼロ」に向けては画期的な動きがありました。5月21日に関西電力大飯原発3、4号機の運転を差し止める判決が福井地裁で出されました。判決では「人格権は憲法上の権利であり(13条、25条)、また人の生命を基礎とするものであるがゆえに、我が国の法制下においてはこれを超える価値を他に見出すことはできない」として、人格権が侵害される恐れがあるときはその侵害行為の差し止めを請求できるとしました。重要な意義を持つ判決です。これを政府や原発推進勢力に突きつけて、再稼動方針をストップさせていきましょう。
 平和行進参加者を広げて、「核兵器なくせ」、「原発ゼロ」の声を職場・地域に大きく広げよう!
 



4面
 

 

めも・あーつ 156
 「求められる当事者としての言葉」
  参考/加藤周一 「言葉と戦車をみすえて」 ちくま文庫   
   ジョセフ・クーデルカ 「プラハ侵攻1968」 平凡社
 1968年3月の国外旅行の自由と言論の自由を皮切りにチェコスロバキア(当時)民主化の流れに、8月20日未明、ソ連軍とワルシャワ条約機構軍が首都プラハに侵攻した。
 「プラハの春」に終焉を告げる 「チェコ事件」 である。
プラハを訪れていた(故・評論家)加藤周一は、その時のことを書き記している。言葉はどれほど鋭くてもまた、どれほど多くの人々の声となっても、一台の戦車さえも破壊することはできないだろう。しかし、プラハ街頭における戦車の存在を正当化するためには、どうしても言葉が必要になる。

そしてもう一人、フォトジャーナリストのジョセフ・クーデルカは、言葉を武器として戦車と対峙する市民の姿を伝えている。
ルーマニアの取材を終え、帰国するとプラハの街は戦車で埋め尽くされていた。
とにかく写真を撮り、ネガを信頼していた友人に渡し秘密裏に国外に持ち出され世界中に配信された。

 ラジオ局や新聞社は占領されたが、間をおかず電波は中欧の空にあふれ、新聞は何万枚も配られた。
「早く帰れ」「何のために君たちは来たのだ」。
政府公式の訴えが拡声器で繰り返された。占領は不法・自由化は民主主義的社会主義の建設・ワルシャワ条約離脱ではなく相互の主権尊重を求める、ことを。
 一方、戦車の存在理由は、軍事介入は政治指導者の要求・反革命分子から守るというものだったが、具体性に欠け説得力のないものだった。プラハ市民は平静を保ち「正当」な言葉の力で、20年後「ビロード革命」を導いた。
 5月15日、安倍首相が集団的自衛権容認の会見で、国民の「命」を「守る」と21回言った。言葉の空々しさを私たちは知っている。だから、あきらめずに五感を研ぎ澄まし「言葉」を発していくことが、今、求められているのではないか。
(久保克子)


【訂  正】
 機関紙いわて労連5月1日第295号3面に掲載した「教えて!均等室長」女性部学習会・宣伝行動の記事「医労連の職場調査結果」の記載に誤りがありましたので、お詫びして訂正いたします。

(誤)切迫流産が4・1%
(正)切迫流産が45・1%


ひろば
   川  柳
 
自治体に丸投げまたも介護保険
                        たけし 

 お手盛りの有識者懇で民騙す
                        柳沼利夫

 死の商人笑い卑しい国の長(おさ)
                        岳 猿 

 汚染水きょうはどこまで漏れるやら
                        茂 喜 

 傷心にまとう惨めさ容赦ない
                        拓 庵 
 

                       年金者組合盛岡支部